強烈な雨がエクアドルチリ中米諸国を襲い、少なくとも死者23人、数千人の被災者を生み、大陸の多くの地方で壊滅的な被害をもたらした。

 

エクアドルでは、週末に冬の激しい嵐が起こり、多くの土砂崩れ、川の氾濫を主にアマゾン、アンデス地方において引き起こし、死者10人、負傷者22人、行方不明16人を生んだと、6月17日、危機管理局が発表した。

 

同機関によると、豪雨は10の県で54の災害を引き起こし、29の都市と46の市町村において、様々な規模の災害をもたらしたが、主要なものは地滑りと洪水であった。もっとも被害の大きかった県は、エクアドルアンデス地方のトゥングラウアとチンボラッソの県であり、アマゾン地方のナポ県であった。

 

トゥングラウア県バニョスのマルロン・ゲバラ市長はAP通信にたいし、「16人が行方不明になり、6人が重傷であった」と述べた。かれらは腕や脚に複数の骨折があり、外科手術を受けるために、別の都市の病院に搬送されたと説明した。

 

激しい雨は、重要な川、たとえばコカ川やキホス川の水量を激増させ、大量の土砂や廃棄物が流れ着き、エクアドルの主要な水力発電所の一つ、コカ・コド・シンクレアでの発電を停止させることになった。

 

チリでは暴風雨が中南部を襲い、現在までに少なくとも1人が死亡、11,126人が被災し、8,900以上に住宅が、様々な被害を受けたと、全国災害予防・対策局(SNPRD)が発表した。

 

一方先週からの集中豪雨に晒されている中米では、エルサルバドルグアテマラで13人が死亡したと、両国の当局が発表した。また数千人が洪水や地滑りの被害を受けている。

 

エルサルバドルでは6月17日、西部のアウアチャパン県、タクバにおいて、地滑りによって5人が生き埋めで死亡したと、市民保護局のルイス・アマヤ局長が、記者会見で説明した。

 

これとは別に、先週からの降水によって、6月14日から6月16日にかけて、異なった状況で4人が死亡していると、アマヤ局長は続けた。

 

昨夜エルサルバドル議会は、ナイブ・ブケレ大統領の要請を受けて、物資の動員を容易にするために緊急事態を承認した。

 

グアテマラでは6月16日、西部のサカプラス[キチェ県]の先住民共同体チャカヤ村で、豪雨による壁の倒壊で、59歳の女性と68歳の男性が生き埋めになり死亡したと、市民保護を担当する部局が発表した。

 

気候変動

 

一方ホンジュラス当局は、エルサルバドルと隣接する南部のバジェ県で、主に洪水の被害から、被災民の避難を開始したと発表した。現在までのところホンジュラスでは、5,087人が被災し、100人近くが避難している。

 

毎年雨期になると、気候変動にもっとも脆弱な地方の一つである中米では、数十人から数百人の死者が出て、インフラに大きな被害をもたらしている。

(通算4063) (La Jornadaの"Lluvias en Ecuador, Chile y Centroamerica dejan 23 muertos y miles de damnificados"による)

 

(foto:AFP 写真はエルサルバドル)