すでに下院においてはすでに承認された「基本法」(Ley Bases)が上院で審議されるなか、議会入り口付近は警官隊とデモ隊のあいだで緊張が高まった。デモ隊の動員がおこなわれるなか、午後3時過ぎ、警察と機動隊(Gendarmeria)は、2台の放水車とゴム弾を使用し、弾圧を開始した。これより先警官隊は、デモ隊、ジャーナリスト、下院議員たちに向かって催涙スプレーを使用した。被害者のなかには、カルロス・カスタグネト、エドゥアルド・バルデス、ルイス・バステラ、フアン・マヌエル・ペドリニ、レオポルド・モレアウが含まれる。午後6時過ぎ、ブエノスアイレス市警は、『エル・デスタペ』紙にたいして、11人を逮捕していることを認めた。一方で国家安全委員会のビセンテ・ベントゥラ・バレイロ長官は、『ラ・ナシオン・マス』紙の取材にたいして、連邦部隊が14人を拘束していると明らかにした;つまり少なくとも25人が逮捕されたことが確認される。

 

『エル・デスタペ』紙のカメラが記録しているように、警察はデモ隊にたいして、休むことなく弾圧を続け、連邦警察とブエノスアイレス警察が共働して対処し、議会へ向かうと思われる道路から、排除をおこなった。攻撃を受けた「祖国のために団結」(UP)の議員たちは、ハビエル・ミレイ大統領と、パトリシア・ブルリチ治安相に、直接的な責任があると告発した。現在の議員であり元下院議長でもあるセシリア・モレアウは、何人もの同僚が、サンタ・ルシア病院に運ばれたと話した。UPの関係者によると、「UPの5人の下院議員」が、ブエノスアイレスの病院に運び込まれたと明らかにした。

 

この少しのち、アナベル・フェルナンデス・サガスティ上院議員は、開会している上院内から、街頭での弾圧を弾劾し、「3人の下院議員が入院した」と非難した。

 

午後5時30分の頃、テレビカメラは、議会周辺において、4人が逮捕される様子を伝えた。ノラという名の女性は『A24』に話したのだが、手を粘着テープで巻かれて連行されていた。「わたしは一人で来た。59歳だ。わたしが一人で来たのはわたしの権利だからだが、それはアルゼンチンの権利のためでもある。わたしが逮捕されたのは、録画を撮っていたからだ」。少なくとも25人が逮捕された:14人が連邦警察で、11人がブエノスアイレス市警察によって。この9人のなかには、「警官を殴った」男が1人と、「セバジョスとイポリト・イリゴエンで2台の自転車に火をつけようとした女性1人が含まれていると、検察庁が発表した。

 

州の市長など役員が議会に出席

 

何人ものミレイ政権への野党、ペロニズムの指導者たちが、国会議事堂周辺に集まった労働者たちに合流した。「祖国を売り渡すことはできない、基本法に反対」、かれらの横断幕に書かれていた。そのほかに参加していたものとしては:ブエノスアイレス州のアンドレス・”クエルボ”・ラロケ地方自治発展相;メルロのグスタボ・メネンデス市長;エンセナダのマリオ・セッコ市長;ピラルのフェデリコ・アチャバル市長などである。

 

上院が定数に到達後、警察はフェンスを拡張する

 

連邦警察は、フェンスを、リバダビアとエントレリオスの大通りの交差点まで拡げた。これまでは道路まで行くことはできたが、交通が確保されるために、障害物によって遮断された。参加した労働者の数が多かったため、警察をより多く配置し-戦闘警察だが-エントレリオスまで前進するのを阻止した。事件は何も起こらなかった。

 

CGTとCTAの部隊による議会前への行進

 

今回の法案には、労働法改革、労働者の収入にたいする所得税の再導入が含まれいたにもかかわらず、CGT1は公の動員をおこなうためのコンセンサスを獲得することができなかった。しかしもっとも戦闘的な労働組合が、たとえばトラック運転手のパブロ・モヤノ、銀行労組のセルヒオ・パラッソ、金属労働者のアベル・フルラン、そしてSmataのパコ・マンリケなどがデモ行進を呼び掛けた。また教員労組、公務員労組を旗頭にする2つのCTAも同様である。

 

ATEの「基本法」に反対するゼネストと動員

 

公務員労働者連盟(ATE)は6月12日、ゼネストを決行、上院が「基本法」を否決することを要求して、国会前での動員をおこなう。「6月12日上院議員は、アルゼンチンの全面崩壊を避けるための機会を持つことになる。公務員労働者は、「基本法」が否決され、これによりこの大混乱が終止符を打たれることを期待する」、ATEの全国書記長、ロドルフォ・アギラルは語った。

 

「この法案に含まれる労働改革は、まったく反動的なものである」、アギラルは続けた:「もしこれが承認されるならば、これまでに獲得したすべての権利が失われ、想像を絶する搾取のもとに置かれ、これまでにない失業率の増大になるだろう」。「知事や上院の賛成を得て、わが国の富が、外国の大国の管理下に置かれることを、想像することは難しい。わが国の支配者には、反祖国の強い感情に支配されているのだ」。

 

さらに政府が今月末に、州の一時的な施設の労働者、50,000人を解雇すると発表したことに、抗議をおこなった。

(通算4057) (El Destapeの"Reprimen movilizacion contra la Ley de Bases impulsada por Milei"による)