メキシコ政府は、ハーグの国際司法裁判所(ICJ)において、イスラエルがガザでジェノサイドをおこなっていると南アフリカが告発した公開審理に、参加することを正式に申請したと、5月28日ICJが発表した。

 

ジェノサイドの防止と処罰に関する条約の加盟国としての資格から、メキシコは5月24日、イスラエルにたいする裁判において、国際法の原則の解釈に関する「見解を表明するために参加する」ことを、国連の裁判所である機関に申請した。

 

外務省の法律顧問であるアレハンドロ・セロリオ・アルカンタラが署名した要請によると、メキシコ政府は「ジェノサイドは平和時であるか武力紛争中であるかの判断に関わらず、条約の文書が定めている義務は果たされなければならない」と主張した。

 

さらにメキシコは「ジェノサイドの意図は、申し立てられている行動を含む全般的な文脈から導き出されるもので、それは人道援助へのアクセスを妨害することによって、保護されるグループを絶滅しようとするものである。またジェノサイドの犯罪の証拠の欠如は、ジェノサイドをおこなおうとする意図について、そのほかの関連する諸々の責任について、あらかじめ判断を与えるものではない」と続けた。

 

国際裁判所の規則に従って、南アフリカとイスラエルは、メキシコの参加宣言についての書面による見解の提出が要請されたと、CIJのコミュニケは述べている。

 

メキシコの要請は、先週、国際司法裁判所が、イスラエルはガザ南部の国境の街、ラファ市における軍事攻撃を即時停止しなければならないという決定を下したのち明らかになった。

 

この15人の裁判官による決定は、イスラエルがジェノサイドをおこなっていると非難する、南アフリカが昨年提訴した裁判の一部として、この地域における死者数を削減し、人的被害の軽減を求める仮処分として、今年になって発出された3回目の命令である。イスラエルはこれを受け入れていない。

 

メキシコのパレスチナ支持者たちの抗議行動、警官隊と衝突

 

5月28日、約200人のデモ隊は、イスラエルのラファの街への攻撃にたいする抗議行動をおこない、メキシコシティーのイスラエル大使館周辺に配置された警官隊と衝突した。

 

ソーシャルネットによって呼び掛けられ、抗議行動に参加した学生グループは、警官隊が催涙ガスや放水によってデモ隊を攻撃したと非難している。このうち約30人の覆面をしたグループは、投石と発煙筒でこれに反撃した。

(通算4045) (La Jornadaの“Solicita Mexico intervenir en el proceso de La Haya contra Israel por genocidio”による)

 

(foto:AFP)