コロンビア革命軍(FARC)は11月21日、コロンビア社会運動指導者にたいする「新たなジェノサイド」が始まっていると、24時間以内の2人の指導者の殺害のあと、これはフアン・マヌエル・サントス大統領と調印した和平協定を危うくするものであると警告した。

 

「社会運動や農民運動の指導者にたいする新たなジェノサイドが進行中である」、ゲリラグル―プは、サントス大統領にあてた公開書簡、ウェブサイト(www.farc-ep.co)に書いた。そのなかで1990年代に左翼政党、祖国同盟(UP)に所属する3000人以上の活動家が極右パラミリタレス(準軍事組織)にせん滅されたことを思い起こさせた。

 

「この48時間以内に3人が殺害され、2人が襲撃されたことは非常に重大な事態だ」。「これらの選りすぐった殺害、その政治的性格の背後には、この国の52年間以上にわたる兄弟殺しの戦争によって、金、権力、特権を享受してきた連中と同じものたちがいる」。

 

汚い戦争を終わらせることが決まったにもかかわらず、パラミリタレスを実際に解体する措置を取らないことについて、誰も説明を受けることがない」、とFARCは言う。パラミリタレスは公式には10年前に解体されたことになっているが、実際にはこれらの殺戮を実行している。

 

FARC書記局と署名された手紙のなかで、サントスに向かって、「コロンビアにおける平和を約束したのならば、そのように行動し、このような無実の者にたいする殺戮を終わらせなければならない」。そして双方が調印した和平協定にある、「安全を保障する協定」を即時実行しなければならないと要求した。

 

サントスとFARC最高司令官ロドリゴ・ロンドニョは9月26日に和平協定に調印したが、10月2日の国民投票によって僅差で否決され、その行方は不確かなものであった。この11月12日、双方は前の協定に代わる新しいものに合意した。

 

双方は新協定の早期の実施を呼びかけている。それは8月末以来続けられている双方の停戦が、「脆い」ものであることにもよる。双方は停戦の継続を決定しつつ、前大統領で現在は上院議員のアルバロ・ウリベが指導する野党の提案を含む新たな協定の交渉を再開していた。

 

サントスは11月22日にルイス・カルロス・ビジェガス国防相、ネストル・ウンベルト・マルティネス検事総長との会議を招集している。そこでは最近の襲撃について分析されるものと思われる。犠牲者の多くは左翼運動、愛国的行進(MP)に関係する活動家であった。

 

これとは別に、サントスは最近の健康診断で、新しい腫瘍の転移の可能性を否定した。かれは2012年に前立腺ガンで手術をおこなっている。今後は放射線と薬品による治療を続けるという。

(N01482) [La Jornada による]