(参考:N01302「後退のなかのアルゼンチン」)


1月8日、ブエノスアイレス州ラプラタ市で、数十人の解雇に反対し、フリオ・カロ市長との対話を要求する労働者と、市長の命令によって出動した戦闘警察とのあいだで衝突があり、警察はゴム弾と催涙ガスで残虐に弾圧、労働者側に17人の負傷者が出た。ガロ市長は右派連立与党、カンビエモスに所属する。4人の負傷者が入院し、そのうち一人は女性で、背中に散弾を8発受けた。


アルゼンチン総同盟(CAT)のウゴ・ヤスキ書記長は、マウリシオ・マクリの政府によって、12,000人以上の労働者が解雇されており、そのうち98%は契約労働者である(多くは数年以上前からの)。したがってかれらがニョキ(実際の仕事せずに、賃金を受け取っているもの)であるというのは嘘である、と強調した。


3つか4つの国の部門に、12,000人ものニョキが存在することなどできない、と述べた。「職員の部署を縮小するために、解雇の波を拡げるために、嘘の口実を使うことは出来ない」、ウゴ・ヤスキは付け加えた。かれは米州労働組合会議(CSA)と連絡を取り、アルゼンチンにたいして特別委員会を編成し、今回の解雇について調査するように求めている。


国際労働機関への告発


さらにCTAは、国際労働機関(OIT)にたいして、数千人の公務員にたいして「現在おこなわれていることの不正を正す」ために、告発をおこなう予定である。「公務員労働者を悪者扱いすることによって、契約労働者とニョキについて、世論を混乱させようとしている」。


キルチネル文化センター(CCK)の600人以上の労働者の件では、政府はかれらは今年になって任命されたと主張している。しかし指導者たちによると、この施設は今年に活動が開始されたが、すべての職員は特別に選出されたものたちであり、開設以来、実際に起こったことはすべて明らかにされている。


キルチネル文化センターの7カ月のあいだに、2,300の活動がおこなわれ、6,000人のアーティストと75万人の観客が参加したことを、労働者たちは記憶している。


すべてに引用される例は上院の場合である。その解雇はガブリエラ・ミチェッティ副大統領が決定したが、そのうち100人は「障害」者であり、社会プログラムの一環をなしていた。副大統領はいくつものセクターからの告発によって、かれらを再配置する布告を出さなければならなかった。


ヤスキは、これらの解雇を見直す委員会を組織することを提案している。「わたしにはやり方が正しくないと思う。なぜならそれは容認できない野蛮さだった:散弾銃を発射し、建物に入るとすぐに書類を捜し、それらが誰であるかを知ろうとした」」、組合の指導者は言う。


弾圧と解雇にたいする反対は、単に労働組合に止まらず、社会組織、人権団体に広がっている。


ブエノスアイレス州の議員たちは、ブエノスアイレスの公共相のクリスティアン・リトンドにたいし、説明を求めることを決定した。ブエノスアイレス州の戦闘警察の行動について、説明させるためである。


また労働組合の指導者たちは、「支配的な」メディアが、この弾圧にたいして隠蔽をおこなっていることを告発している。これは最近の民間企業、エセイサ社の解雇問題においてもそうであった。ここでも1月8日と同様の行動がおこなわれた。

(N01303) [La Jornada のStella Calloni による]



https://www.youtube.com/watch?v=qTdPKa_LXoQ

被解雇労働者の平和的抗議行動をゴム弾で弾圧するアルゼンチン警察