[La Jornada による]


キューバのラウル・カストロ議長は5月12日、キューバと米国は5月29日ののち、それぞれの大使館を再開するであろうという見通しを述べた。この日、キューバは米国による「テロ」支援国家というリストから公式に削除されることになる。同時にカストロは、米国が反体制派を強化し、支援するという「違法」行為を続けるのではないかという懸念を表明した。


米国はカストロの言明について、慎重な反応を示した。「それについて日付が決められているわけではない。今もって外交関係再開に向けて交渉がおこなわれているところだ」、米国国務省の報道官ジェフ・ラスクは語った。


5月29日のあと、「それぞれの大使を任命することになるだろう、カストロはフランスのフランソワ・オランド大統領の歴史的な訪問を空港で見送ったのち、このように述べた。


米国の外交官がキューバで引き続き反体制派を支援し、強化する「違法」行為を続けるのではないかという心配は、カストロはこの4月におこなわれた米州サミットで、バラク・オバマ大統領と会談した際に伝えたと述べた。この会談は1961年に外交関係が断絶して以来、60年近く敵対を続けてきたあとの、歴史的なものであった。


「米国とその大統領に伝えた(・・・)わたしがもっとも心配するのは、違法行為を続けることだ」、カストロは語った。「どれだけの種類のものをかれら(反体制派に)与えているのか知らない。スクリーンで、米国からの電話会議。かれらに証書や、もちろんそれへの支払い(現金)を与えているのか知らないが」、カストロは指摘した。


米国が外交機関を使って反対派にジャーナリズムや英語を教えることを、キューバを弱体化させるために米国が「外国による買収」をおこなっているものと告発している。


パナマにおける米州サミットでのカストロとオバマの歴史的な会談から3日後、4月14日、オバマはキューバをこのリストから外すことを決定したと議会に通告した。このリストにはイラン、シリア、スーダンが含まれている。


交渉についてカストロは:「うまくいっている。もちろんわれわれのリズムで。多くのものが非常に遅いと質問し批判する。どうして急がなければならないのだ?失敗するために?」


現在キューバと米国は、大使館を再開するための持ち越しているテーマを議論していると強調した。これは両国関係を正常化するための長い、複雑なプロセスの前段である。


「これ(大使の任命)は関係を広げるものである。しかし正常化とは別のテーマだ。(そのためには)完全に封鎖を解除しなければならず(1962年以来の)、グアンタナモ(米軍)基地が返還されなければならない」、カストロは述べた。


これについては一致しているようだ。国務省は交渉について、「多くの努力がおこなわれてきて、まだなさねばならないことがあり、したがってまだ明らかにできる段階ではない」。(N01144)