私にとっては禁断の小豆菓子の棹を、薄く切ってはいただく、ヒミツのおやつタイムを時折楽しんでいます。
その菓子の名は、あも、といいます。
菓子箱の中に、あもの説明文が入っていました。
あも、とは平安時代の女官、女房が使った女房言葉とのこと。餅を意味します。
おすもじ、をお寿司。おかべ、を豆腐。これらも、女房言葉らしい。
こういうの、なんて言うんだっけなあ、と思い出すのに少し時間がかかりました。
確か、位相語というんです。
特定の階級や、職業、集団の中で使われる特殊な言葉のことです。
女房言葉以外に、例えば医療の世界や警察で使われる隠語、専門用語、幼児語、若者言葉などです。
方言を含む人もいるかもしれません。
そういえば、若者言葉、分からない言葉が結構あります。
マジ卍、って分かります?
例えば、ヤンキーもそんじょそこらのヤンキーではなく、結構ヤバイ、ヤンキーという意味らしい。
あと、最近知った言葉。
エモい。
エロい、じゃないんです。
エモーション(感情)に形容詞の「い」をつけて、心をゆさぶる、感動的なという意味なんだそう。
こういう、一見、(一聴か)何のことか分からない言葉を使うことで、特殊な言葉を使いこなしているという誇りと、
その言葉を使う集団に属しているという自尊心が保たれるのでしょう。
人は社会的動物です。
完全に孤独では生きていけない。孤独に強い人はいるかもしれませんが、好むと好まざるに関わらず、社会や他人と何らかのかかわりを持って生きている。
私は子ども頃から、誰かと群れるのが苦手でした。集団が苦手。だから、わがままとか協調性がないなどのレッテルを貼られ続けてきました。
が、自分的には、協調しないわけでも、わがままなわけでもない。
私なりに、社会や人と関わって生きています。
人や集団とは距離をおいて、間を作って関わるのが、私にとっては心地よいだけなのです。
歳を取ってからは、いえ、がんになってからは、いやな人とわざわざ付き合う必要もないと腹をくくっているので、ますますひとりの時間が多くなりました。
でも、快適です。
あも、みたいな集団言葉を使うことがなくても、あもを楽しむことが出来る。
そういう人間が少しくらいいても、いいんじゃないでしょうか。