動物園でずっと見ちゃう動物は?

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象の日ってのは本当に認められているんだかどうか判らないがそのゆったりとした姿からは想像出来ない恐怖を体験した事がある。それは2004年の春休みの時季だったが(スマトラ沖地震と同年)娘が休暇で単身、タイへ旅行すると言って来た。どうにも一人じゃ行かせたくなくて我ら夫婦も合流する事を無理矢理承知させ(バックパック仕様の宿から高級リゾートへ格上げ)東京から飛んで来る娘に先んじてブリスベンからシンガポール経由でタイのプーケットへ入った。
 
ホテルは開業したばかりのマリオットでまさにビーチ際に建つファイブスター級で食事もサービス、広い部屋にも大満足だった。しかし無理矢理仕事の調整をしてやって来たせいだったのかホテルへ着くなり長いファックスが待っていてそれの対処に追われホテル内のビジネスサロンに常設されていた有料ネットルームに缶詰になってしまった。当時はまだスマホも無くネットの接続も普通の電話回線だったので繋ぎっぱなしと言う訳にも行かず時差を見ながら東京、ブリスベンとのやり取りに殆どの時間を取られる始末で何の為に遥々タイまで来たものやら恨んだものだ。奥さんと娘はこれ幸いとばかりに買い物、美食三昧ですこぶる満足の行く休暇だった。
 
そんな滞在中、やっと自由になった3日目にじゃあ、名物の象乗り周遊にでも行こうとなり多少英語の出来るタイ人の運転手さんに頼んで連れて行って貰った。奥さんは絶対に嫌ですよ、と言い残してさっさと買い物へ、、そこで娘と二人2時間のコースを選択し森林へ分け入って行く。
 
最初の1時間は象さんにゆったり揺られタイの森林地帯を大満足で過ごしたのだがティータイムを挟んで後半、ちょっとした下り坂を進む間に象の機嫌が一気に変貌、凶暴な姿になっていきなり走り出してしまった。頭の位置に乗っている御者も想定外の行動だったのか先のトンがったモリ状の金具で頭を突くが一向に収まらず遂には暴走状態に、、備え付けの日傘やら予備の籠をすっ飛ばし小川へ入り登り坂を爆走して行き我々はしっかりと互いを支え合い手綱にしがみつく始末だった。
 
この時に感じた恐怖心はホンモノだ、、ジェットコースターなどの様に規制されて速度制限もある乗り物とは違い相手は生き物である。全くその行動が予測出来ないし原因が判らない、そんな時間が15分以上も続き流石に御者の若いタイ人も疲労困憊の様子だった。
 
やっとこさ出発地点の象さんの溜まり場へ戻った時は全員がグッタリ状態、でも返金はしてくれなかったな、、この顛末を待っていた奥さんに話すと“だから私は行かなかったんですよ“、、とまでは言わなかったが大爆笑で済まされた。
 
これが丁度20年前の出来事である。思えば今やごく普通のネット社会を謳歌しているが当時はネットカフェへでも出向かないとネットに接続は出来ず携帯電話たるや通話機能があるだけ、写真はデジカメだしスマホなんぞは夢の世界だったのだ。早い様で時代を感じる20年ではなかったか?お陰でオレはこの時の仕事上の顛末から未回収金が発生しそれに徐々に押しきられ管理人になったんだった。なのでタイは鬼門だぜ、、でももしこれが春休みじゃ無くてその年のクリスマス休暇に行っていたらと思うと背中に冷や汗を感じる。