これは自分自身が普段から思っていたトピックなのでMSNが配信している記事の中に見つけた時は思わず「ガッテンボタン」を押してしまった。それは昨年度、集計されたダイヤモンド・オンラインで読者の反応が一番大きかった記事で注目度ナンバーワンだったそうだ。

 

 

「頭の悪い人が使っている日本語」と聞くとチョイと過激だなと思ったが読んでみるとまさしくその通り、これはもはや流行り言葉として片付けられない、、例の「ほぼほぼ」や「ヤバイ」ってのもアホの代名詞だと思っていたがそれ以上のインパクトがある。

 

最初に取り上げられていたのは「めっちゃ」と言うフレーズと言うか単語なんだかの形容詞である。使用法としては「めっちゃ綺麗です」から「めっちゃ面白い」まで何にでも付けられるようだがまさにこれは「語彙の貧困さを示す」ものでしかない。仲間内で使うなら愛嬌で済むが会社内や見知らぬ人の前で使うとその知性さえ疑われる。

 

次は「みんな言ってます」、これは全く根拠のなさを誤魔化す言葉であり「みんな」と言う言葉が実に曖昧で大袈裟な表現である。よく子供がみんな持っているからボクも欲しい、、と親に訴えるのと同じでみんなと言っても果たして誰の事を指すのかまったく持って不可解である。なのでこのフレーズは子供が何かを強請る時の常用句なので大の大人が仲間内、会議の席などで使うのはやめた方が良いに決まっている。

 

最後は「〜させていただく」の多用とネット社会の相関関係である。これは一番オレ自身が常日頃、忸怩たる思いで聞いていてイラついているので記事の詳細を添付してみる。

 

世の中に氾濫している、バカに見える日本語の代表格が「〜させていただく」だ。テレビでも俳優が「〇〇役を演じさせていただいてる△△です」と自己紹介したり、大学教授が「この度〇〇と言う本を出させていただいて、、」などと新刊を宣伝したりする光景を良く見かける。

 

同じようにビジネスマンも「係長をさせていただいてます」とか「入社させていただいて」や「お送りさせていただきます」のように「させていただく」が日本中で氾濫している。大学のオープンキャンバスでも「させていただく」が氾濫している。集まった高校生を前に大学教授が「教授をさせていただいてます」と自己紹介するのだ。一人が言えば次に続く教授も同じように「させていただいてます」と高校生に向かって挨拶する姿は異様である。

 

「〜させていただく」と言うのは一見丁寧なもの言いだ。そこからこう言っておけば誰も文句は言うまい、だがしかしこれ程慇懃無礼な言葉もないのだ。「お客様は神様です」、「皆様方のお陰です」と言ってるのと何ら変わらないし取り敢えず相手を立てておけば大丈夫と言う生意気ささえ感じる。

 

「〜させていただく」を使う人が増えたのはネットの影響も大きいだろう。ネット社会ではちょっとした言葉が炎上に繋がる。例えば俳優が「今度、織田信長を演じます」と言えば直ぐ「誰のお陰で主役になれたのだ」、「監督や配給元、プロデューサーへの感謝の気持ちはないのか?」と言った書き込みが殺到しかねない。一度叩かれると過去の言動に遡ってあれこれと叩かれる事になる。

 

それが怖いから「演じさせていただきます」と過剰にへり下る事にもなるのだ。その意味ではネット社会から生まれた日本語とも言えるが、知的でない事は間違いない。

 

っとまあこの3フレーズが「頭の悪い人が使っている日本語」と言う訳で最後の「〜させていただいております」なんてのは国会の答弁でも良く耳にするフレーズだし、壇上でガン首並べて90度角に頭を下げて陳謝するケースでも良く目にする。そんな言葉使いで陳謝されても本心は違うところにあるって事がこうして明らかになったのでオレはもう一切そんな陳謝は受け入れてやらないぞ。ああ、スッキリした。