標準化するということは | 豊洲で働くビジネスマンのアメブロ

標準化するということは

西松屋の標準化について書かれた記事に驚きとともに、なるほどなぁと言う納得感がある。



簡単に言うと、店舗の標準オペレーションを維持するために、その店舗の売上が伸びてくると、新しく近くに店舗を作ると言うのだ。


そうすることで、業務量を標準化し、店舗スタッフの人員も維持できると言う。実際に決算データを見ても、遜色ない上に、比較的競合が少ない郊外のロードサイドでも利益を維持できるらしい。


この戦略は、むちゃくちゃ理にかなっている上に、郊外における残存者利益を得られるため、大きく成長はなくても、利益が維持できるすごい戦略だと思う。


私たちは、何となく成長神話を信じる傾向にあり、お客様は多いほどがいい、売上も多いほどがいい、と言う考え方に囚われているところがある。


ただ、実際にはお客様が増え、売上が増える時は、オペレーションコストは上がっていく。加えて、それらを処理できる人員には経験値が求められたりもして、品質低下によるトラブルが起こりがちで、そうすると人材育成とか教育へとコストを費やすことになる。


ところが、この西松屋の考え方では、そのようなことは起こらない。店舗オペレーションが維持できる売上やお客様来店数があって、それを超えると店舗を増やす。それにより、標準化されたオペレーションを維持するので、スタッフは経験がないパートタイムでも賄えると言うロジックである。


しかも、これが会社としての都合のみならず、お客様のことも考えてそうしている、と言うのがポイントだ。私も、子どもが小さい頃、よく西松屋を利用したが、驚くほど店舗はガラガラだ。ただ、それが故にベビーカーを押して来店できたり、あまり好ましくないが走り回りたい盛りの子どもを連れて来店してもストレスが少ない。


この記事を読むまで、西松屋って大丈夫なのかな?と思っていたが、何のことはない、CSとオペレーションを維持した見事な戦略のもとに成り立っているのだった。