先週、2泊3日で東京に行った。

 

いくつかの約束を集約しての行程だった。

 

 

 

1日目、3月12日木曜日。

 

空港第2ビル駅12時49分発の特急「成田エクスプレス22号」で東京駅へ。

 

 

 

 

 

東京駅で東京メトロ丸ノ内線に乗り換え、新宿三丁目駅で下車。

 

歩いて「ホテルサンライト新宿」に行った。

 

 

 

コロナ禍の時代に2回宿泊したことがあるが、

最近はご無沙汰だった。

 

 

 

到着したのは14時15分頃。

 

チェックインは15時からなので、

荷物だけでも預かってもらおうかと思ったのだが、

部屋のキーを渡してもらえた。

 

ありがたい。

 

部屋は道路を挟んだ別館のほう(安い部屋)。

 

Yahoo!トラベルから予約して、2泊で18,820円だった。

 

今の東京においては、安い値段だと思う。

 

古めで広くはないシングルの部屋だが、寝られればよいので充分だ。

 

 

 

昼呑み開始の予定は15時半だった。

 

家で軽めの朝食を食べたきりだったので、

呑む前に何か口に入れておこうと思った。

 

ホテルの隣りにある、こちらの「ちいぱん」に行った。

 

パン2個とコーヒーを買った。

 

店内のイートインコーナーは狭く、混んでいる。

 

ホテル1階にあるフリースペースも使ってよいらしいので、

そちらへ移動していただくことにした。

 

部屋に戻ってもよかったのだが、

なんとなく外で時間を過ごしたかったのだ。

 

 

 

15時半の待ち合わせは、こちらの「ビアビストロ角屋本店」だった。

 

2001年から2016年までの15年間在籍した組織において、

9年間上司だったK元部長との昼呑みである。

 

先月、

「呑みましょか~」

というタイトルで、誘いのメールが来たのがきっかけだった。

 

 

 

K元部長とは、一昨年12月に浜松町で呑んで以来だ。

 

そのときは、

同じ組織にいた極めて有能な元ビジネスパートナーH氏(以下、H氏と記す)との3人での会合だった。

 

 

 

この夜も、仕事を終えたらH氏も合流する約束になっていた。

 

 

 

K元部長は今年75歳になるらしいが、相変わらず元気そうだった。

 

地元のスポーツジムに行った足で新宿に来たらしい。

 

ちなみに、新宿での呑みはK元部長のリクエストによるものだった。

 

K元部長もH氏も京王線ユーザーである。

 

自分としても幼いころからなじみある街であり、都合が良かった。

 

 

 

生ビールで乾杯。

 

生ハムをつまむ。

 

ハムが重なるが、生ハムサラダ。

 

ビールの後にはハウスワインの赤をデキャンタで注文し、呑んだ。

 

 

 

仕事に関してもそうだが、

立ち呑み屋の楽しさや、

赤ワインの美味しさなど、

K元部長におしえてもらったことは数知れない。

 

社会人の30代をほぼ一緒に過ごし、

今の自分の大きな財産になっている。

 

旅、健康、政治まで、

話題には尽きない。

 

 

 

 

2時間ほどで店を出た。

 

酔い醒ましの散策も兼ね、歩く。

 

18時過ぎにはH氏と合流することになっており、店選びも目的だった。

 

店は、2軒候補を選んだ。

 

イタリアンと中華はどちらがよいか、メールでH氏に聞いてみた。

 

中華との返答が来た。

 

「しかしながら、紹興酒は呑めません」

とも添えられていた。

 

 

 

希望を聞いておきながら、

入った店は中華でもイタリアンでもなく、居酒屋。

 

こちらの「呑者家本店」だった。

 

ビールで始める。

 

 

 

ほどなくして、仕事を終えたH氏も加わった。

 

H氏と会うのは、昨年末以来。

 

そのときは成田に来てくれて、飛行機を眺めた後に酒を呑んだ。


元気そうで、よかった。


昨年は2回の転職など、なにかと大変だったようだが、

こうして顔を合わせることができるだけでも感慨に浸れる。


年齢を重ねると、感動の基準は明らかに単純化されていく。


それでよいと思う。

 

 


3人顔を合わせるのは、

懐かしい時代の呑みの景色である。

 

当時は当たり前のようだった時間が、

今ではとても貴重だ。

 

 

 

いろいろ注文し、呑み、話した。

 

 

 

ブレたのは、会話に熱が入っていたからということにする。

 

 

 

 

 

 

 

店内は満員の大盛況となり、

2時間経過で声をかけられ、退店した。

 

時間が足りず、

近くのスポーツバーのような店に移った。

 

 

 

組織や会社を離れても、

こうして楽しい時間を共有できる付き合いが続いていることは嬉しい。

 

しみじみと思う夜だった。

 

 

 

H氏撮影の画像。

 

K元部長撮影の画像。

 

どちらもブレていた。

 

 

 

ホテルに戻った後、ベッド上に倒れ込んで眠りに落ちていた。

 

寒さで気づいたのは3時過ぎ。

 

着替えてから、再び寝た。

 

 

 

2日目、3月13日金曜日。

 

グダグダと身支度をしてホテルを出たときには、

10時半を大きく回っていた。

 

連泊のありがたさを感じる。

 

 

 

久しぶりに松屋に行き、遅い朝食をとった。

 

チーズうまトマハンバーグ生野菜セットで、味噌汁を豚汁に変更したもの。

 

1,350円。

 

そんなに高くなったのか、と正直なところ思った。

 

 

 

店内は外国人客の姿も多い。

 

きっと、

「なんて安いのだろう!」

と思っているに違いない。

 

10米ドル以下で、しっかりしたものが食せるのだ。

 

前日、K 元部長が言っていたことを思い出した。

 

外国人観光客が日本に大勢来る理由は「安いから」だと。

 

それは確かにあると思う。

 

かつて自分たちが「安い国」をめざして旅したのと同じように。

 

 

 

ホテルへの帰り道、前日同様に「ちいぱん」寄った。

 

朝食が終わったばかりだというのに、続けて昼食だ。

 

部屋で味わった。

 

 

 

午後には、月イチ恒例行事の髪切りの予約を入れていた。

 

美容師の友人の店に行く。

 

最近は髪切りに加え、育毛、脱毛などのメニューもお願いしている。

 

まったりと、3時間近い時間を過ごした。

 

 

 

最近いっきに時の人となった某選手の写真が、

サインと共に壁に飾られているのを目にした。

 

それほど注目されていない時代から交流があったらしい。

 

話を聞けば、

人はやはり誰もが見えないところで何らかの挫折や苦労を味わっているのだと知る。

 

 

 

ヘッドスパと、店内で流れる癒しのBGMが効いたか、

ずいぶんと血流が良くなったようでスッキリした。

 

帰りがけ、

「今日は酒の酔いが回るから、ほどほどに」

と言われた。

 

 

 

そんな夜、呑む気満々で向かった先は歌舞伎町だった。

 

呑み仲間のMと18時半に待ち合わせた店は、こちらの「ぶんご商店」。

 

夕方に電話で予約をしておいた。

 

 

 

Mを待つ間、路地でたたずんでいたところ、

出勤途中のホストだかキャッチのお兄さんに

「おつかれさまーす」

などと頭を下げられた。

 

業界関係者の雰囲気だったのだろうか。

 

自分としては、張り込み中の刑事の気分でいたのだが。

 

 

 

仕事を終えたMが店の前に現れたところで、駆け寄る。

 

後から聞けば、

「怪しい人に襲われるかと思った」

というようなことを言われた。

 

自分としては、容疑者を取り押さえる気分でいたのだが。

 

 

 

カウンターの席で乾杯する。

 

川エビ、小松菜など、渋くつまんで吞んだ。

 

Mと会うのは、アンコウを求めて1月に北茨城の旅に行ったとき以来だ。

 

25年以上の長い付き合いで、話題も尽きない。

 

 

この店の刺身は美味。

 

久しぶりにクジラも食した。

 

 

 

ニンニクの芽。

 

春菊。

 

ハムカツはなかったのでコロッケ。

 

 

 

Mは3歳年上の大手メガバンク出身で、頭が良く、金もある。

 

所有するのは都内のタワーマンション、高級欧州車、2つのゴルフ会員権。

 

すべて、自分とは真逆である。

 

それらだけにクローズアップすれば、

何も苦労などしていないように思える。

 

しかし、そうでもないらしい。

 

会うたびに、老いや病、家族や仕事の悩みを耳にする。

 

人生、完璧なものなどないようだ。

 

 

 

Mは呑んで寝過ごす癖もあることから、

この夜はタクシーで帰ると最初から宣言していた。

 

かつては寝過ごして東海道線の国府津に行ってしまったり、

成田空港のベンチで外国人と共に一夜を明かしたこともある強者である。

 

 

 

金曜の夜でもあり、この後3軒呑み歩いた。

 

ラストは深夜1時頃。

 

 

 

美容師の友人に言われた

「酒の酔いが回るから、ほどほどに」

は、遥か遠い昔に聞いた言葉だったか。

 

 

 

3日目、3月14日土曜日。

 

連夜呑み続けたのに、スッキリした気分で朝を迎えた。

 

のんびりと身支度をして、10時半過ぎにホテルを出た。

 

 

 

この日は何の予定も入れていなかった。

 

ただ、すぐに成田に帰る気がしなかった。

 

連日楽しい時間を過ごせたので、もう少し余韻に浸りたいと思った。

 

 

 

上野に向かった。

 

いつでも帰れる態勢で昼呑みしようと思ったからだ。

 

 

 

京成上野駅構内のコインロッカーに荷物を預けた。

 

リュックと睡眠時無呼吸症用の機器が入ったバッグの2つだけだが、

わずかな時間でも手ぶらになりたかったのである。

 

自分の場合、

身体が軽いと、心もずいぶんと軽くなる。

 

 

 

以前一度だけ入った店に入ることにした。

 

こちらの「英鮨」御徒町店である。

 

隣りの「寿司幸」も気にはなっていたのだが、

11時を少し過ぎたばかりだというのに、

長い列が店の外にできていたのだ。

 

並びたくはない。

 

 

 

こちらは空いていた。

 

カウンターの席に案内され、ビールから始める。

 

芽カブポン酢と、ヒカリ物刺身3品盛合せを味わいつつ、至福の時間。

 

刺身はあじ、いわし、にしん。

 

美味である。

 

 

 

後から来た一人客が注文したつまみの玉子が美味しそうだったので、

こちらも、といただくことにした。

 

酒は吉乃川。

 

 

 

そして、握りに移行した。

 

貝好きなもので、貝四天王?

 

鮨は食べるのではなく、つまむもの。

 

余力を残して店を出た。

 

ごちそうさまでした。

 

 

 

土曜日のアメ横はかなりの賑わいだった。

 

 

 

帰る前に、もう1軒。

 

上野駅ビルの「アトレ上野」に向かった。

 

以前にも訪れた、こちらの「ハイボールバー上野駅1923」に入った。

 

「昼飲みセット」でハイボールとちくわ磯辺揚げ。

 

タコの唐揚げとハイボール2杯目。

 

おつまみカツカレーなる魅惑的なものが目に留まり、注文した。

 

ハイボールは3杯目、そして4杯目へ。

 

 

 

久しぶりにカレーを食べた。

 

お酒との相性から、

普段はなかなか口にする機会がなかったカレーだが、

やはり美味しいものだと実感した次第。

 

 

 

酔いも回り、充分に満足した。

 

京成上野駅に戻る。

 

構内の店で菓子パンを何個か購入の後、

14時発の特急「スカイライナー51号」に乗車した。

 

車内は満席。

 

パンを口にすることもなく、いつしか眠りに落ちていた。

 

 

 

成田に帰り、また元の日常に戻った。

 

 

 

独り言以外は言葉を発する機会はほとんどなく、

日記を書いたりブログを打ったりしなければ失語症になってしまうかも、

などと思ったりもする。

 

昔と違って電話で誰かと話すということも絶無に近い。

 

だからといって、

新しいコミュニティづくりに努める気はしない。

 

「お仕事は?」

「ご家族は?」

「お住まいは?」

などと聞かれても、胸を張って言えることなどないので面倒だからだ。

 

今さら、気を使いたくない。

 

偏屈者の血筋の末路は孤独である。

 

それを楽しく生きるのが人生だと思っている。

 

 

 

だからこそ、今回の東京での時間はとても有意義なものだと感じられた。

 

ありがたき縁に甘え、心穏やかに過ごすことができたからだ。

 

 

 

生まれ育った東京を離れて、この春でちょうど10年になる。