かつての「ボンベルタ成田」が、「そよら成田ニュータウン」にリニューアルされたのは昨年。
きょう、軽く昼呑みするために行った。
新しくなってから初めてだ。
昔からあった「南洋飯店」に入った。
日曜日の昼過ぎで混んでいたが、幸いにして待たずに席に案内された。
店内のレイアウトは多少変化があるようだが、以前の趣が残っていて安堵した。
しかし、ここからがどうもよろしくなかった。
瓶ビールを注文する。
聞いてくれたのは若いお姉さん。
「銘柄はどうされますか?」
「サッポロ黒ラベルはありますか?」
「サッポロはないです」
「キリンはありますか?」
「キリンもないです」
「何があるのですか?」
「マルエフとスーパードライです」
アサヒの店。
最初から二択にしてほしかった。
ならば、とスーパードライを注文した。
少しして運ばれてきたのはマルエフだった。
「スーパードライを注文したのですけど」
と言う。
瓶を見て、
「すみません」
と言うお姉さん。
開栓していて申し訳ないのて、そのままもらう。
似て非なるもの。
気分は落ちる。
海老チリも美味く感じられない。
焼き餃子も来る。
今度はテーブルに醤油がないことに気づく。
別の店員さんに言うと、隣りのテーブルの醤油を渡してきた。
ますます気分が落ちる。
紹興酒の常温2合を注文した。
ビールは最初に少し口をつけただけで、ほとんど残した。
無理すれば呑めたが、誰に気づかれなくとも不満を表明したかった。
早々に店を出ることにした。
会計は女性店主のような方だったので、ビールと醤油のことはサラリと伝えておいた。
会計が済んでから言わないと支払いをゴネるクレーマーと思われそうなので、言うタイミングにも気を使った。
「すみませんね。気をつけますねー」
と軽く返された。
それでも、いくぶんは自分のモヤモヤした気持ちも軽くなった。
言うべきことは言えばいい。
ただし、言い方やタイミングや相手への配慮もしたうえでの話だ。
おそらくはビールなど呑まないお姉さんにとっては、マルエフとスーパードライは名前の違いというくらいの認識だったはずだ。
仕方ない。
けれど、次回は間違えないでほしいとおじさんは切に願うばかりだ。