今週の火曜日、シゴトがオフになった。
朝から晴天。
出かけるにはふさわしい天候であり、先週から心に引っかかっていた店を再訪することにした。
「印旛沼漁業協同組合直営レストラン 水産センター」である。
前回の訪問からわずか8日後である。
前回と同じように成田市役所11時29分発のコミュニティバスに乗車した。
始発から終点の甚兵衛渡しまで乗り通す。
運賃は200円。
前回は自分以外に2名だった乗客は、今回は6名だった。
もちろん、40分間のフル乗車は自分一人だけだった。
8日前は雨で足もとが悪かったので横目で眺めただけだった甚兵衛渡し周辺の公園を歩いてみた。
遠く、京成スカイライナーが疾走している。
梅もかなりきれいに咲いてきた。
吹く風は冷たいが、春も近いような空気が漂う。
そして店に近づけば、香ばしい匂いが漂う。
店内には先客が2組ほどいるだけだった。
前回と同じ窓側の席に座る。
毎度ながら、まずは瓶ビール。
どじょう唐揚げ。
サクサクしていて食べ応えがある。
ビールのつまみにちょうどいいカンジである。
こちらは、しらうお酢の物。
酒にする。
「印旛のほとり」というネーミングで、前回は地酒だと思った。
しかしまじまじとラベルを眺めてみたところ、
山武市の酒と判明。
「オリジナルラベル無料でお作りします」と書かれてあるので、「印旛のほとり」に納得である。
外ではネコたちが日向ぼっこをしている。
前回感動した味覚の鰻の白焼きをやはり食べたくなる。
わさび、生姜、ニンニクから選べる付け合わせは生姜にした。
前回はわさびだった。
どちらも鰻にはとても合う。
大満足。
さて、ここからがこの店の大きな問題である。
すなわち、帰りの「足」。
前回はタクシーをなんとかアプリで呼ぶことができたが、成田駅まで迎車料金込みで3,800円もかかった。
鰻よりもはるかに高額である。
いかに最寄りの駅などにアクセスするかずっと考えながら訪れたのだが、来店前に公園の看板に目がとまりスマホで撮影しておいた。
京成電鉄の宗吾参道駅まで歩ける道があるらしいのだ。
歩ける道、という表現はおかしいかもしれないが、この辺りは歩道もなくかなり狭い道を車が往来しているので、歩くという選択肢をすっかり排除してしまっていたのだ。
7kmの道程らしいが、早歩きの自分なら1時間半といったところか。
酔い醒ましにもなるし、見知らぬ町の裏道を歩くのは楽しそうだ。
そんなわけで、店を出て歩き始めた。
心細くなる頃にしっかりと案内表示が現れるので歩きやすい。
車もほとんど通らないコースになっており、安心して歩ける。
やがて遠くに見慣れた成田ニュータウンの街並みが見えてきた。
コースから外れ、そちらをめざす。
そして、ニュータウンの中心部に到達する。
印旛沼のほとりを出てから1時間15分ほどが過ぎていただろうか。
ここからなら成田駅までバスの本数も多い。
しかしバスには乗らず、勢いそのままに歩き続けた。
結局、JR成田駅まで歩き通した。
店を出て1時間半あまりが経過していた。
当然ながら、ここまでで軽く1万歩は超えていた。
充実感と達成感に包まれる。
前回3,800円の道程は0円。
お金云々よりも、なにより気分がよい。
酔い醒ましはできたが、少々身体が冷えた。
時刻は15時半過ぎ。
15時から営業している成田駅近くの大衆酒場に入った。
熱燗が身に沁みた。