こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日想像力と70年代クラヤミ・ホラーというテーマで

 

 

悪魔の受胎(1979)

(原題:INSEMINOID)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★想像力と70年代クラヤミ・ホラーとは?

 

本シリーズは70年代に公開された、おどろおどろしいホラー映画を特集したもの!

 

60年代のカウンターカルチャーの終焉や環境汚染問題、核戦争の恐怖や校内暴力、そして政治不信などが吹き荒れていた70年代のホラーは、どこか病んだ感じがする鬱展開のホラー!

 

ですがエンターテイメント系ホラーとは異なり、鬱展開のホラーは観終わった後についまでも記憶の中に残るような、忘れられない作品でもあるのです…

 

本作では、そんな70年代に作られた暗闇系のホラー映画を特集させて頂きました🎃👻💀😆

 

 

 

 

 

どんなホラー?

 

本作は1981年に公開された作品なのですが、何故か日本では1979年に公開された作品だと紹介されていますので、今回はイレギュラーですが、本作をセレクトさせて頂きました。

 

※本作を1979年公開と記述しているサイトは、allcinemaさん、TSUTAYAディスカスさんなど。キネノートさんでは1980年公開作品とされています。

 

 

そんな本作は、宇宙を舞台にしたハードSF・サスペンスであり、「エイリアン」や「2001年宇宙の旅」よりもずっと難解な作品にも関わらず、公開当時は別の意味で話題となった作品だったのです!!

 

よく分からい内容の作品にも関わらず

話題となった本作の秘密とは?

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
 

ある惑星を探検していた科学者グループが、先住種族に侵略されていくというSFホラー。

香港のラン・ラン・ショーが提供。

製作はリチャード・ゴードンとデイヴィッド・スピーチリー。

エグゼキュティヴ・プロデューサーはピーター・M・シュレシンジャー。

監督はノーマン・J・ウォーレン。脚本はメイキャップ師のニックとグロリアのメイレイ夫妻が執筆。

撮影はジョン・メトカーフ、音楽はジョン・スコットが担当。出演はジュディ・ギーソン、ロビン・クラークなど。

 

 

 

 

 

そんな本作の冒頭の内容は以下の通り 。

 

① 本作の舞台は、地球から遠く離れた極寒の惑星。別の惑星の古代文明の遺跡を調査するために編成されたゼノ・プロジェクトに所属している12人の調査員が洞窟を探索していました。

 

洞窟内を探索するメンバー。

 

 

② 調査員の一人であるリッキーは、洞窟の奥深くで紫色に光る結晶と謎めいた壁画を発見しますが、その直後、突然壁画が爆発し、大怪我を負ったリッキーは意識不明となってしまいます。

 

誰謎の壁画を見ていたリッキーは

大爆発に見舞われ意識不明に…

 

 

③ 途何が起こったか分からず途方に暮れる調査員たちですが、その後、突如意識を取り戻したリッキーは、何かに憑かれたように大暴れし始め基地を脱出して洞窟へ向かいます。慌ててリッキーの後を追った調査員たちでしたが、リッキーに攻撃されてゲイルという名の調査員が殺害されてしまったため、リッキーは調査員のサンディによって射殺されます。

 

意識不明となったリッキーでしたが…

 

意識を取り戻すと無言のまま

洞窟へと戻ろうと大暴れ!

遂にはゲイルを死に至らせてしまいます。

 

 

④ リッキーの死体を調査した医師カールは、爆発事故の際にリッキーの体内に結晶が入った事が、リッキーの狂気の原因ではないかと推測しますが、リッキーが持ち帰った結晶は既に基地内に保管されており、その結晶の近くで恋人のマークと逢瀬を楽しんでいたサンディの体内にも影響を及ぼし、今度はサンディが仲間たちを襲い始めたのです!

 

爆発で意識を失ったリッキーの手に

突き刺さっていた結晶片は

ビーカーに保管されましたが…

 

そのビーカーの近くで

マークと逢瀬を愉しんでいたサンディも

狂気に侵されていったのです!

 

 

 

…え?スートリーが良く分からない??

 

 

はい。

 

本作は大変な難解な作品となっており、誰がご覧になったとしても「よく分からない」作品であるにも関わらず、公開当時、大変話題となった作品だったのです!!

 

 

 

さて、果たしてよく分からない展開の作品は、一体どうして話題作となったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

リッキーの体内に侵入した結晶に

精神を侵されてしった

サンデイの明日はどっちだ!?

 

 

 

【私の感想】ハードSF映画を補完する要素とは!?

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は邦題の「悪魔の受胎」という言葉からもお分かり頂けるように、サンデイが得体の知れない存在によって妊娠させられてしまうという「ローズマリーの赤ちゃん (1968)」に同じプロットの作品。

 

別ポスターではサンディの体内の

エイリアンまでバッチの描かれています!

 

 

そして当然ですが、サンディが異星人の胎児を妊娠する過程には煽情的なサンディの裸体シーンがあり、結果的に本作は、ソフトポルノ的な要素があるハードSF作品となっているのです!

 

 

そう。

 

1970年代は、まだホームビデオが発売されていなかった時代。

 

 

ですので本作のようにSFやホラーの名前を冠しながら作中で性交シーンが描かれていた作品群は、成人向けビデオがなかった時代、少年たちにとっては、ストーリーとは別の鑑賞理由が存在していたのです😅

 

観たい理由はSFとして?それとも…

 

もちろん日本版のチラシにも

「宇宙悪魔の標的は女だ!」という

何かを想像させるコピーが!!

 

 

そして、ビデオデッキが普及し始めた80年代の初頭、まだ大手のレンタルビデオショップが存在しなかった頃に、一部の観客の話題となっていたのは本作や「シーバース 人喰い生物の島 (1975)」「ビデオドローム (1982)」そして「スペースバンパイア (1985)」といった、合法エロスとも言えるような作品群であり、私見ですがそんな観客のニーズを理解して作られていた1970年代のホラー映画たちは、当時若者だった人たちの密かな思い出の作品となっているような気がするのですが、皆様はどう思われますでしょうか?

 

ストーリーが難解な上に

映像が暗くてよく分からない作品なのに

ビデオ化されて話題となった理由は

「悪魔を受胎する」という

見世物小屋のような煽情的なシーンが

存在していたからだと思われます…

 

 

 

 

という訳で次回も本作の類似作として

 

コンピューターの受胎!

 

というテーマで

 

デモン・シード

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい日本未公開1970年代ホラー

「LEMORA: A CHILD’S TALE OF THE SUPERNATURAL (1973)」

 

日本でも「レモーラ」という邦題で

ビデオ発売されていた本作は

中々趣のあるホラーみたいですので

是非、配信またはDVDで

発売してもらいたい作品です!