こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と今昔まんがまつりというテーマで
機動戦士ガンダム
ククルス・ドアンの島(2022)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★"今昔まんがまつり"とは?
↑本シリーズの概要はコチラ!
本作は2022年に公開された機動戦士ガンダムの映画。
「機動戦士ガンダム」というコンテンツには熱狂的なファンの方が多数いらっしゃいますので、本稿で所見を述べさせて頂くのは極力控えたいと考えていますが、もし私が「思春期向け」まんがまつりの作品をセレクトするのであれば「機動戦士ガンダム」という日本のアニメ史を語る上で欠かすことができないシリーズの作品を外す事は不可能!
そして、もし思春期の子供が初めてガンダムという作品を観るのであれば、迷わず本作をおススメしたいと考えるのです!
ガンダムは単純なロボットアニメか?
ガンダムは勧善懲悪のアニメか?
ガンダムは思春期の子供の心に何を残すのか?
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
ん?
「ククルス・ドアンの島」って、どんな話だっけ??
そんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り。
① 【前提条件】本作はガンダムを載せたホワイトベースという戦艦が、敵の本拠地に向かうオデッサ作戦に参戦する道中で遭遇した事件を描いたものですが、この事件の主役はホワイトベースでも、ガンダムを操縦するアムロ・レイでもなく、ジオン軍を脱走して行方をくらましていたククルス・ドアンという名のザクのパイロットです。
普通のザクよりも鼻が少し長い
ククルス・ドアンのザク。
② ククルス・ドアンは、アフリカ大陸沖合の北大西洋に浮かぶ無人島のアレグランサ島で20人の孤児たちと一緒にくらしている男。アレグランサ島には灯台があり、ククルス・ドアンたちは灯台の下で暮らしていますが、電気が供給がされていないので灯台に光が灯る事はなく、ククルス・ドアンたちは電気の無しの生活を余儀なくされていました。
電力の無い無人島のアレグランサ島で
自給自足の生活を送るククルス・ドアンたち。
③ そんなククルス・ドアンは、アレグランサ島にやって来る軍関係者は、連邦軍であろうとジオン軍であろうと容赦なく殲滅しており、映画の冒頭にも、島を調査しに来ていた連邦軍のジムを、圧倒的な強さで破壊してしまいます。
驚異の強さを誇るククルス・ドアンのザク!
④ ですがアレグランサ島でジムが消息不明となった事を不審に思った連邦軍の参謀は、ホワイトベースにアレグランサ島の調査を命じ、ホワイトベース艦長のブライトはアムロ、カイ、ジョブ・ジョンの3名にアレグランサ島の調査を命じたのです!
ドアンの存在を知らないアムロにとって
行方不明の友軍探しは退屈な任務。
さて、アレグランサ島に上陸したアムロ達は、果たしてククルス・ドアンと出会う事になったのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
アムロとドアンの明日はどっちだ
そしてTV版の内容とはのちがいは!?
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作を選ばせて頂いた理由は以下の3つ。
選ばせて頂いた理由① 単純なロボットアニメではなく
本作は、通称ファースト・ガンダムと呼ばれているTV版第一作の「機動戦士ガンダム」のテイストを色濃く反映させた「ククルス・ドアン」の物語。
それまでのロボット・アニメの多くが、悪者から世界を守る正義のロボットが活躍する「勧善懲悪」のストーリーだったのに対し、偶然、超兵器のガンダムを操縦する事になったアムロが、否が応でも戦争に巻き込まれてゆくという、自分が正義を執行している自信がないまま戦場へと駆り出されてゆく若者の姿を描いた機動戦士ガンダムは、リアルな戦争映画のような臨場感がある作品であり、本作もまたククルス・ドアンの戦いの中に、正義や悪では断じる事ができない人間としての覚悟と矜持を観る事ができる作品となっており、観客である子供たちにも「君たちならどうする?」という問いかけをしているような内容となっているのです。
元の所属していた精鋭部隊とも
戦う事になるククルス・ドアンの心中は?
選ばせて頂いた理由② ファースト・ガンダムの名脇役との遭遇!
本作はククルス・ドアンの映画なのですが、彼のいないところでも連邦軍とジオン軍の戦争は絶賛継続中!
ですのでククルス・ドアンの行動の裏では、ファースト・ガンダムに登場する様々な人間が、それぞれの思惑で戦争に参加しており、本作ではファースト・ガンダムを彩る戦争当事者たちの姿を垣間見る事ができます。
大局しか見ていない労将のレビル将軍。
ことなかれ主義の無能な上司の典型であるゴップ元帥。
大量虐殺も戦争のうちと考えている冷酷な戦略家のマ・クベ将軍。
彼らは短い登場時間ですが強烈な存在感を放っており、もしファースト・ガンダムを未見な方が本作を観たとしたら、彼らがTV版ではどのような存在だったのかに興味を持ってくれるのではないかと思います!
誰?このオカッパのおじさん?
そして、この神経質そうな上司は!?
選ばせて頂いた理由③ 悔いのある作品を蘇らせる!
ファースト・ガンダムについて詳しい方はご存知だと思いますが、TV版第15話の「ククルス・ドアンの島」という話は、作画崩壊及び無理筋なストーリー展開によって、機動戦士ガンダムの黒歴史的な扱いを受けてしまっている回
なんかパチモン感があるTV版の
ククルス・ドアンのザク。
ですが、だからこそ本作は「本当のククルス・ドアンの島は、こういう話だったんだよ」という原作の名誉を回復させるような内容となっており、製作者の作品に対する深い愛情によって生まれて来たものであると考えられるのです。
原作は迫力がないヘナチョコ作品?
だったら、ちゃんと作り直そう!
そう。
情熱があるのなら、人生は何度でもやり直せるもの。
1979年に公開された機動戦士ガンダムは、日本のみならず世界中のファンたちからの熱い想いを受け、今なお新しいシリーズが生み出され、過去の作品のリメイクや新解釈がなされ続けている作品!
そんなファースト・ガンダムの中でも嘲笑される回だった「ククルス・ドアンの島」を再度作り上げた事で、ガンダムはまた一つ、伝説を作る事になったのです😆
絵が下手だと嘲笑され続けた
ガンダムの黒歴史のだった
ククルス・ドアンの島は…
見応えのある感動作となって蘇ったのです!
安彦監督の想いは観客に届き
本作は大ヒット作となったのです!
という訳で次回は
今昔「思春期向け」まんがまつり④
というテーマで
フィニアスとファーブ
ザ・ムービー
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい作り直し作品
「世紀末救世主伝説 北斗の拳」
オーバーアクションを
限界まで高めた
映画版の北斗の拳は
一度観たら忘れられない
壮絶十番勝負映画なのです!