こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と今昔まんがまつりというテーマで
マドレーヌのティー・パーティ(2000)
(原題:Madeline and the Tea Party)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★"今昔まんがまつり"とは?
↑本シリーズの概要はコチラ!
本作は2000年に公開された連作のTVアニメの一つ。
TVアニメなので、厳密には映画紹介ではないのですが、「東映まんがまつり」では長い作品のだけでなく、本作のような短い作品も同時上映される事が少なくなかったので「子供向け」まんがまつりをイメージしている今回と次回の2作品だけは、ショート・アニメーションをお届けさせて頂ければと思います😊
尚、本日ご紹介させて頂く「マドレーヌちゃん」は、ニューヨークのレストランの壁に描かられていた、かわいいイラストが原型となっているのです!
NYのレストランに描かれていた
マドレーヌちゃんと11人のお友達は…
絵本となって世界中の子供たちに
愛されるキャラとなっていったのです…
「ウィキペディア」さんによれば本作の解説は以下の通り。
尚、そんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り。
① 【前提】マドレーヌは両親に先立たれ、天涯孤独の身になってしまった女の子。そんなマドレーヌは、セーヌ川のほとりに建つツタの絡まる古い屋敷の全寮制の女子学校でミス・クラベル先生と11人の友人と一緒に暮らしていました。
絡まる古い全寮制の女子学校で
11人の仲間と暮らしているマドレーヌ。
② ある日、エッフェル塔の近くを散策していたマドレーヌたちは、マドレーヌと旧知の子役女優シュガー・ディンプルが映画を撮影している現場に出くわします。
映画の撮影を見学したマドレーヌは…
知り合いの子役女優のシュガーが
撮影しているのを発見します!
③ シュガーが撮影しているのは「ダイヤルMを回せ!」というセリフを言うサスペンス映画でしたが、完璧主義者のアルフレッド・ハンコック監督は、イメージにあうシーンを撮るために撮影場所の変更を何度も命じるために撮影はなかなか進まず、シュガーは撮影が再開されるまでの間、マドレーヌたちの寄宿舎で一緒に過ごす事にしました。
シュガーは撮影を頑張ってますが
バックのエッフェル塔が邪魔だと考えた
ハンコック監督は場所の変更を要求。
シュガーは撮影場所が見つかるまでの間
マドレーヌたちと過ごす事に!!
④ 寄宿舎に戻ったマドレーヌたちは、年に一開催されるティーパーティの準備を始めますが、質素なパーティじゃまらないと感じたシュガーは、自分のツテを使えば、今まで体験した事がないような夢のようなティーパーティを開催できると言って、一流のパティシエやサーカス団などの寄宿舎に呼び寄せてくれたので、マドレーヌ以外の子供たちは大喜びしますが、マドレーヌだけは、ゴージャスなティーパーティの開催に違和感を感じていたのです…
バニラのケーキなんてシンブル過ぎ。
七色のケーキにしましょう!
シュガーのアイディアで
世界一素敵なティーパーティ開催!
みんな大喜びですが…
んんん。
「ダイヤルMを回せ!」というセリフがある映画を撮るアルフレッド・ハンコック監督って、もしかして??
さて、果たしてシュガーの企画した世界一素敵なティーパーティは、どのような結果になったのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
天まで届くような七色ケーキ!
そんな世界一素敵なティーパーティの
明日はどっちだ!?
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作を選ばせて頂いた理由は以下の3つ。
選ばせて頂いた理由① 子供に共感してもらおう!
本作は「マドレーヌちゃん」シリーズでは珍しく、いたずらっ子のマドレーヌがトラブルを起こさないお話。好奇心旺盛で、勝手に行動する事が多いマドレーヌは、いつもはミス・クラベルに「なにかよくないことが……(Something is not right!)」と言われてしまうようなトラブルメイカーですが、本作では「ティーパーティとは豪華を競うものではなく、来客が喜んでもらうために開催するもの」という「とにかく豪華なイベントが好き!」というアメリカ人俳優のシュガーが考える幸福とは異なる「顧客満足」の視点を観客の子供たちに伝えてくれています。
「いらして頂いた方に喜んで頂ける」
というのは嬉しい事ですね😊
選ばせて頂いた理由② ルドウィッヒ・ベーメルマンスのタッチ
本作の原作者のルドウィッヒ・ベーメルマンスさんの絵のタッチは、リアルな感じというより、ササッと描いたようなテイスト!
ですので一見すると雑な印象を受けるかもしれませんが、恐らくですが自分の経営するレストランの壁のイラストをご自身で描かれていたルドウィッヒ・ベーメルマンスは、お客様がリラックスして食事をされるレストランの背景に描かれる絵というものは、超絶リアルな作品よりも、軽いタッチの方が好まれるのではないかと考えて描かれたのだと考えられます。そして、そんなタッチの絵は出版社の人の目に留まった結果、「マドレーヌちゃんシリーズ」は全世界の子供たちに愛される、ライトタッチな絵本となっていったのです。
タッチが暖かくて細部まで観たくなる
ルドウィッヒ・ベーメルマンスさんの絵!
本アニメで「マドレーヌちゃん」に
興味を持たれたら是非絵本をご覧ください😊
選ばせて頂いた理由③ 映画のメタな予告編としての可能性
本作に登場する金髪で巻き毛のアメリカン人子役女優のシュガー・ディンプルのモデルは明らかにシャーリー・テンプル!そして、そんなシュガーに「ダイヤルMを回せ!」というセリフを言わせている恰幅が良い完璧主義の監督と言えば、言わずと知れたアルフレッド・ヒッチコック監督!
そう。
本作は「マドレーヌちゃん」シリーズを観ていた子に「シャーリー・テンプルって誰?」とか「ダイヤルMって何?」とか「アルフレッド・ヒッチコックってどんな監督?」といった、映画への興味が生まれるキッカケ作りに寄与さしている作品でもあるのです!!
「ねぇ。なんでハンコック監督は
影の姿で出て来たの?」
「ふふふ。それはね…」
私見ですがそんな本作は昔の絵本「マドレーヌちゃん」シリーズをアニメ化したわずか24分の短編アニメとして観る事も可能だと思いますがもし現代に「東映まんがまつり」のような他作品を同時公開する企画があった場合、少しホッとするような短編もラインナップに入っていた方がよく、その作品をご覧になった方が元の絵本だけでなく、作品で紹介されている昔の映画にも興味を持ってくれるのなら、顧客満足の一助となるような作品としても観る事ができる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
ちなみにシュガーが
「ダイヤルMを回せ」と付ける相手は
探偵(鳩)のマクガイバー!
「ねぇ。マクガイバーって誰?」
「…ふふふ。本当はマクガイバーでなく
マーク・ハリディと言ってね…」
こんな話が続くメタフィクションって
昔の映画を観てもらうには
有効な手段かもしれないのです…
という訳で次回は
今昔「子供向け」まんがまつり④
というテーマで
花と木
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい子供と観たい短編作品
「不思議の国のアリス・イン・パリ」
アメリカに住むアリスという
女の子の夢に登場するのは
フランスの童話たち!
グルメネズミのアナトール、
笑わない王子様、
そしてマドレーヌちゃんなのです!