こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と歌は世につれというテーマで

 

ニール・ヤング/グリーンデイル(2003)

(原題:GREENDALE)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

歌は世につれとは?

昨今、歌や歌手をフィーチャーした作品が注目されています。

 

ミュージシャンの人生を映画化した作品。ミュージシャンに影響を受けた人の映画。歌の魅力を最大限に生かしたミュージカル。そして作品のテーマとなるメッセージを挿入歌に忍ばせたような作品。

 

映画と歌との心地よい関係は、今、正に絶頂期なのではないかと思います😆

 

本作では、そんな様々な歌が使用されている作品を映画をご紹介させて頂ければと思います!
 

 

↑本シリーズの概要はコチラ!

 
 
本作をセレクトさせて頂いた理由

 

本作は2003年に公開されたアメリカ映画。

 

邦題の「ニール・ヤング/グリーンデイル」というタイトルからもお分かり頂けると思いますが、本作はロック界のレジェンドであるニール・ヤング氏が製作した作品!

 

 

ん?

 

でも、監督されたのはバーナード・シェイキー氏という方では?

 

 

…えっとあせる

 

バーナード・シェイキーというのは、ニール・ヤング氏の別名義!!

 

 

本作はそんなニール・ヤング氏が58歳の時に感じた、社会への怒りが込められたロック魂の真髄を理解する事ができる作品となっているのです。

 

公開当時58歳だったニール・ヤング氏の

ロック魂の真髄とは!?

 

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

ロック界の重鎮にして現役のスーパースター、ニール・ヤングがバーナード・シェイキー名義で監督を務めた異色のロック映画。

自らの最新アルバム『グリーンデイル』の楽曲を全編に使用し、歌詞がそのまま登場人物のセリフとして用いられるミュージカル仕立てで物語が展開する。
 

 

 

 

はい。

 

「キネマ旬報社」さんの解説からも、本作がただならぬ作品だという雰囲気が漂ってきますね!

 

 

そんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り。

 

① 本作の舞台は小さな港町のグリーンデイル。グリーンデイルでは穏やかな日々が過ぎていましたが、街の人々に何事もないからといって、世界が平和だとは限りませんでした…。

 

港町のグリーンデイルは

手描きでマップが作れるような小さな町です。

 

 

② 町の漁師たちは、海は平和だが地上は悪魔がうろつく邪悪な場所だから、あまり長居はしたくないと言いますが、その頃町では、赤装束の悪魔らしき人物が獲物を求めて徘徊しており、ジェドという男が目を付けられます。

 

人間には見えない悪魔は

ジェドの車に近づいていきました。

 

 

③ その晩、愛車を走らせていたジェドは、警察に停止するよう命じられますが、ジェドは大麻を吸いながら運転していただけでなく、車内に大量の大麻を所持しており、動揺したジェドは詰問して来た警官を射殺してしまいます。

 

混濁した頭でパニックに陥り

警官を射殺してしまったジェド!

悪魔は高笑いです。

 

 

④ 当然ですがジェドは逮捕され、留置所に収監されてしまいますが、コカイン蔓延による悲劇がアメリカ中で起こっていても政府はイラク戦争に夢中!国内は安全だと語る大統領のスポークスマンは、同じ口で国民の行動を厳しくチェックすると言い出します。そんな中、マスコミはジェドの家の周りを包囲してインタビューを敢行しようとし、マスコミの無作法な行為に怒ったジェドの祖父(グランパ)は、口論中に心臓麻痺を起こして死亡してしまったのです…

 

無遠慮なマスコミの攻撃により

憤死するジェフの祖父。

 

 

…平和だったはずのグリーンデイルも、気が付けば地獄のような場所になってしまいましたね汗

 

 

 

さて、悪魔に魅入られたグリーンデイルとアメリカには、果たしてどんな未来が待っているのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

他国の戦争には興味があるが

アメリカ国内の問題には

興味を示さないアメリカ政府。

 

グランパが愛した孫のサンは

祖父の死に何を想うのでしょう…

 

 

 

【映画と音楽】60年代のロック魂を継承し続けた男

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は1960年代のカウンターカルチャー時代からロックの世界で生きているニール・ヤング氏が2000年代前半のアメリカに対する怒りをぶちまけたような作品。

 

2001年のアメリカ同時多発テロを発端としたイラク戦争時の大統領は共和党のブッシュでしたので、恐らくですがニールは、共和党の大統領によってアメリカが蝕まれていくという、60年代末と同じ思いを抱きながら本作を撮られたのではなかと考えられます。

 

 

そう。

 

若者革命で先頭を走っていたロック歌手たちが、1969年のウッドストック音楽祭を開催した後に、歌で世界を変える事ができない無力感に苛まれ、次第にエンターテイメント音楽へ転身していったのがロックの歴史。

 

 

けれど、ニール・ヤングは多くのロック歌手たちが、希望を失った後に死んでしまったり、エンタメ系ロック歌手に転向してゆく中、現在までずっと、若者たちが未来を変えるキッカケとなるためのロックを生み出し続けているのです!

 

アメリカを象徴するワシに乗って

祖父の死に対する怒りを、

そしてアメリカの現状に対する怒りを

人々に向かって訴えるサンは

若き日のニール・ヤングたちロック歌手と

行動を共にした若者のようです。

 

 

私見ですがそんな本作はキネマ旬報社の解説にあるようにロック界の重鎮にして現役のスーパースター、ニール・ヤングがバーナード・シェイキー名義で監督を務めた異色のロック映画であると同時に本作が公開された2003年当時、共和党のブッシュ政権政に怒りを表明し、若者よ立ち上がれというメッセージを歌にした当時58歳のニール・ヤング氏が、20年後の現在、アメリカ史上最悪の治安悪化と、大企業の横暴や、一般市民への監視を強化している民主党のバイデン大統領政権に対しては、果たしてどのような怒りを持っているのかを問うような作品としても観る事ができる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

映画のラストに流れる「Be The Rain」は

60年代の若者革命を彷彿とさせる歌!

では、2023年のアメリカで

果たして78歳のニール・ヤング氏は

どんなメッセージを

アメリカの国民へ届けるのでしょう?

 

60年代を経験したロック歌手の多くが

ファッション・アイコン化したり

ビルボードのヒットチャート歌手とな中

ニール・ヤングはずっと

60年代革命を背負って歌い続けていくのです…

 

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

さよなら60年代

 

というテーマで

 

歌え! ジャニス★ジョプリンのように

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆