こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑱というテーマで
エイセス/大空の誓い(1991)
(原題:ACES: IRON EAGLE III)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★発掘良品の発掘とは?
↑今月のラインナップの詳細はコチラ!
本作は1991年に公開されたアメリカ映画。
本作の原題は「ACES: IRON EAGLE III (エイセス:アイアン・イーグル3)」ですので、当然ですがアイアン・イーグル1、アイアン・イーグル2にあたる作品が存在するはずなのですが、それらの邦題は「アイアン・イーグル (IRON EAGLE)」「メタル・ブルー (IRON EAGLE II)」となっているため、日本版の名称からは同じシリーズとは思えない仕様となってしまっております
一作目は「アイアン・イーグル」!
二作目は「メタル・ブルー」!!
そして三作目は「エイセス」!!!
この邦題ではシリーズ作品だと
分かってもらえませんね…
そんなアイアン・イーグルは、激しい航空機アクションを堪能できる珍しいシリーズ!!
本シリーズで披露される曲乗り、危険飛行、そして航空機からの落下シーンなどは、一見の価値があるものとなっているのです😆
「アイアン・イーグル」の航空機アクション
「メタル・ブルー」の航空機アクション
そして本作の航空機アクション!!!
あれ?どうして千葉さんが!?
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
え?
主役が前作の傍役に替わっている映画なら、前作を観ていないと内容が分からないのでは!?
いいえ。
本作は前作の主人公マット・クーパーの相棒だったチャールズ・シンクレア (通称チャッピー)というパイロットが退役してからの話ですので「アイアン・イーグル」のスピンオフのようなストーリー。
中東で凄腕パイロットとして名を馳せていたチャッピーは、地元アメリカに帰って戦闘機を使った空中ショーのパイロットして新たなる人生を送っていました!
そんなチャッピーの出演している演目は、第二次世界大戦て活躍した米英独日の名機が模擬戦を行うという豪華なもの!
模擬戦を行う4機は
①ロッキード P-38J ライトニング (米)
②スピットファイア (英)
③P-51A マスタングを改造した
メッサーシュミット (独)
④T-6 テキサンを改造した零戦 (日)
それぞれの国の戦闘機に搭乗しているのも第二次世界大戦中に実戦で戦っていたパイロットたちですが、すでに引退をしている彼らたちにとってかつての怨恨はなく、昔を懐かしみながら腕を競っていたのです!
米英 vs 独日の航空戦で勝つのはどっち!?
ですが、ある日チャッピーは、かつての部下だったモラリスという男が服務中に撃墜されて死亡したという連絡を受け、基地へと向かいます。
モラレスの乗った戦闘機を撃墜したのはペルーの麻薬組織。
チャッピーは、なぜモラレスが麻薬組織に狙われるのか分からず困惑しますが、モラレスの乗っていた機体の残骸から大量のコカインが発見された事で、彼が服務中に大麻を密輸していた事が判明します!
墜落した機体の中から発見された大麻!
モラレスは運び屋だったのか!?
モラレスが高潔な人間であり、彼の父親も人々から慕われている市長だと知っていたチャッピーは、彼が麻薬の運び屋などをするはずがないと訴えますが、ヒューストンからやって来た麻薬取締官は、モラレスは予定していた経路から外れて飛行しており、それはチャッピーの指示だったと言っていたので、チャッピーも麻薬密売の関係者であると告げて来たのです。
チャッピーの指示で経路を外れたと
通信で報告していたモラレス。
お前が麻薬密売の元締じゃないのか?
さて、一体どうしてモラレスは、軍務中に大麻を輸送していたのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
遺体が所持していたモラレスの家族写真。
妹のアンナはスポーツ万能で、
奨学金でUCLAに留学していると
説明していたチャッピーでしたが…
その頃アンナは、謎のドイツ人に拉致され
ペルーの洞窟に拉致監禁状態!
これは一体どういう事?
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は、戦時中敵対していた戦闘機乗りたちの、不思議な友情を描いたハートフルなアクション映画!
戦時中に殺し合った飛行士たちですが、第二次世界大戦が終わって40年も経過した今では、彼らの活躍を知る人もいなくなりましたし、新しい戦闘機の登場によって彼らの愛機も現役を退いていきました…
そう。
同じ時代を生き抜いて来た人間には、特別な感情が芽生えるもの。
チャッピーと仲間たちにとって、第二次世界大戦の記憶を共有できる人間と仕事を続ける事ができる人生というのは、余人をもって代えがたい幸福をもたらすものだったのではないでしょうか?
年を取ると感じる社会からの疎外感。
けれど戦闘機乗りだった彼らは
特別な体験で強く繋がれる仲間なのです!
私見ですが本作はペルーで暗躍する麻薬組織を第二次世界大戦時の戦闘機乗りたちが退治するアクション映画であると同時に人生の晩年に、同じ時代を過ごした来た人間が集う事の幸福感を描いた作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
アメリカ人のチャッピー、
イギリス人のパーマー、
ドイツ人のライヒマンはそれぞれ
かつての自慢話に花を咲かせますが
かつて無敵の零戦乗りだった
日本人の堀越だけは、あまり自慢をせず
常に控えめな存在。
映画の序盤では、
これがアメリカ人が感じている
日本人のイメージかも?
と思っていましたが
映画の終盤、どうして堀越が
会話に混ざれないのかが分かります。
同時代を共有してきた人間には
そうでない人間には
近づけない壁のようなものが
存在するのではないでしょうか…
という訳で次回は
子供時代の悪夢
というテーマで
友だちのうちはどこ?
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい発掘良品!
「男たちの挽歌」
同時代を生きて来た男たちに
最も幸福な事とは
同時代の人間と共に
死ねる事なのかもしれません。
本作は、闇の世界で嵌められ
どん底に落とされた二人の男の苦悶と
死を賭した友情の映画なのです。