こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑰というテーマで
桜桃の味(1997)
(原題:TA'M E GULIASS)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★発掘良品の発掘とは?
↑今月のラインナップの詳細はコチラ!
TSUTAYAさんの発掘良品シリーズの第86~87弾、第89~101弾までの全29作品を紹介してゆく本シリーズも本日でラスト!
本シリーズは誰かに紹介してもらわないと知る事がないような作品が多く、玄人向けのラインナップとなりましたがいかがでしたでしょうか?
ラストは、イラン人が自国で暮らしているクルド人、アフガニスタン人、トルコ人と問答をする、少し不思議な命の軽重に関する物語なのです…
本作は劇中の殆どのシーンが
2人の男性が車内で会話をしている
一幕劇のような作品なのです!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、前述した通り本作は観客の人生経験によって観終わった後の感想が異なる"心の中を映す鏡"のような作品
ですので恐らく、まだ人生で悩んだ事がない人や、知人や肉親の死に接した事がない人と、生きているのが嫌なるくらいの絶望や、自分の死について考えていた人とでは、観終わった後の感想が異なるのが当たり前であり、それこそが本作の魅力であり、パルムドールを受賞を受賞した理由ではないか思います。
そう。
人生とは、命の在り方についての俯瞰した視点が自分なりの意味や価値を感じる事ができないもの。
バディが絶望しているにも彼なりの理由があると思いますが、バディが出会ったクルド人にも、アフガニスタン人にも、そしてトルコ人にも生死観があり、死を決意したバディは、彼ら3人と出会った事で、死に対して俯瞰したものの見えができるるようになり、その結果、自分の命の選択肢を増やしていたのです…
荒野で脱輪したバディ。
この状態だと、彼の人生観のような
絶望的な状況ですが…
困っているバディを見た人々が
助けに来てくれただけで
人生観は変わるのではないでしょうか?
私見ですがそんな本作は、人生に絶望し自殺を決意した男が、ひとりの老人に出逢い、世界の美しさを教えられるというシンプルな物語を、繊細かつ大胆な演出で描き出す映画であると同時に人生の節目で何度か見返して頂き、自分の人生観の変遷に想いを馳せる事ができるようになる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
見ず知らずの人々に助けられた!
そんな人生経験によって
人間の生死観は変化してゆくものなのです😉
という訳で、本シリーズはこれにて終了。
長い間お付き合い頂き、本当にありがとうございました😊
来月は、本ブログの1年間を振り返るアーカイブをお送りしたいと思いますので どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい人生観が変わる(かもしれない)作品!
「NINIFUNI」
NINIFUNIとは
仏教用語の而二不二(ににふに)
という言葉。
人生とは表裏一体のものであり
楽しい事だけでも
悲しい事だけでもないという
而二不二の二つの側面を
一つの海岸で同時に起こっている
二つの出来事を通して
淡々と描いていきます。
6人だった頃のももクロの出演。
彼女たちの人生もきっと
而二不二なのだと思います。