こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日想像力とRAT-TAT-TATというテーマで

 

 

メカニック(2011)

(原題:THE MECHANIC)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★想像力とRAT-TAT-TATとは

 

今月のテーマは、近年増加しているRAT-TAT-TAT(ラッタッタ)と軽快に銃を撃ちまくるガン・シューティング作品をセレクトして、エンターテイメント系のアクション映画をご紹介されて頂く"残弾無制限のガン・アクション"特集🔫

 

ゲームやコミックのようなガン・アクションの世界をお楽しみ頂ければ幸いです😆

 

 

 

 

 

チャールズ・ブロンソン出演作のリメイク!

 

本作は2011年に公開されたアメリカ映画!

 

と言っても本作はオリジナルの作品ではなく、1972年に公開されたチャールズ・ブロンソン主演の同名作品のリメイク!

 

1972年版の「メカニック」のポスター。

 

 

「メカニック」というタイトルからは、機械工や修理工が主人公の映画のように思われるかもしれませんが、本作における「メカニック」は暗殺者の隠語!

 

両作品に登場する「メカニック」は、設計図通りに機械を組み立てて行く機械工のように、請け負った暗殺を遂行してゆく、まるで「ゴルゴ13」のような男たちなのです!!

 

1972年版はメカニックはチャールズ・ブロンソン。

「用件を聞こうか」

 

本作のメカニックはジェイソン・ステイサム。

「用件を聞こうか」

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
 

証拠をまったく残さず、機械のように完璧に暗殺を遂行することから“メカニック”と呼ばれる殺し屋の姿を描くアクション。

監督は「ストレンジャー・コール」のサイモン・ウェスト。

出演は「ロシアン・ルーレット」のジェイソン・ステイサム、「パンドラム」のベン・フォスター、「フールズ・ゴールド/カリブに沈んだ恋の宝石」のドナルド・サザーランド。
 

 

 

 
はい。
 
解説にある通り本作に登場するメカニックは、証拠をまったく残さず機械のように完璧に暗殺を遂行する暗殺者アーサー・ビショップのコードネーム!
 
 
暗殺者と言っても依頼される暗殺方法は様々であり、自然死に見せかけた暗殺を依頼される事も少なくありません。
 
南米の麻薬王の暗殺では、
自宅のプール内での溺死を選択。
プールの底に潜むアーサー!
 
 
そんなアーサーは、自身の素性を誰にも知られないようニューオリンズの人里離れた場所で一人暮らし。
 
 
家族も友人も作らず、孤高に生きる事を享受していたアーサーでしたが、たった一人の話し相手は、自分に暗殺術を教えてくれたかつての師匠ハリー・マッケンナ。
 
ですがある日、アーサーの元にハリーを暗殺するよう雇い主から指令が下ります。
 
アーサーにとってハリーは
育ての親のように慕っていた存在!
 
 
雇い主からの情報によれば、ハリー抹殺の理由は、金に困って仲間の情報を敵に流していたから!
 
ハリーの裏切りによって5人の仲間が死亡した事を知ったアーサーは、プロらしく粛々とハリーを抹殺します。
 
アーサーに狙われたハリーも覚悟を決め
黙って死を受け入れたのです…
 
 
 
ちなみにハリーが金に困ったのは、放蕩息子のスティーブが原因!
 
性格が粗暴なスティーブは定職にも就く事ができず、ハリーの死後も荒んだ生活を送っていたのです。
 
家も売り払う事になっていたスティーブ。
 
 
師の息子であると同時に、自分が父親を殺害したスティーブに対して、少なからず責任を感じていたアーサーは、自暴自棄に陥って街で暴漢を半殺しにしていたスティーブを止め、過去にハリーから教わったのと同じように、スティーブを暗殺者として育成する事を決意しますが、完璧な暗殺計画を練り込んでゆくアーサーとは異なり、スティーブは暴力を行使してターゲットを殺害する事に快楽を覚えるタイルの男だったのです…
 
サディスティックなスティーブは
自暴自棄になり、チンピラを半殺しに!!
 
ハリーに負い目を感じていたアーサーは
そんなスティーブを引き取って
メカニックとして育てよう決意しますが…
 
 
 
 
さて、アーサーから殺しの訓練を受けたスティーブは、果たしてどのような暗殺者に育っていったのでしょうか?
 
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
 
あらゆる事態を想定して
完璧な暗殺計画を練るアーサーに対して…
 
暴力衝動が抑えられないスティーブは
睡眠薬を使用しろという命令を無視して
2メートルの大男を背後から襲撃!!
 
当然ですが反撃を受けるスティーブ!
果たして彼に暗殺者としての才能はあるのか?
 

 

 

【私の感想】血脈相承の難しさ

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作はプロフェッショナルの流儀を継承する事の難しさを描いた作品!

血脈相承(けちみゃく・そうじょう)とは、師の教えが弟子へと相続されてゆく事を表した熟語。

 

人間の血液が体内を巡って元の場所へと戻って行くように、師匠が教えた事が弟子へと伝達されるなら、達人が到達した技術や思想は、弟子となれば誰もが継承できるはずです!

 

 

 

ですがハリーの技術や思想がアーサーへと継承されたのとは異なり、アーサーからスティーブへの血脈相承は理想通りには進まず、本作の後半でアーサーとハリーは「証拠をまったく残さず、機械のように完璧に暗殺を遂行する」という当初の思想とは全く異なる壮絶な戦闘を繰り広げる事になってしまうのです!!

 

機械のような完璧な暗殺…失敗!!!!

 

 

 

そう。

 

残念ながら人間の技術や思想というものは、コンピュータのプログラムではなく人が築き上げたものであるために、発信者と受信者と人間性によって伝達される内容が異なってしまうものなのです…

 

ハリーから教えられた事を

スティーブへと伝えてゆくアーサーですが…

 

ハリーが自身の師匠から教わった

「VICTORY LOVES PREPARATION」

(周到な準備が成功を導く)という信条は

スティーブに伝達できなかったのです汗

 

 

 

私見ですがそんな本作は、完璧主義の暗殺者アーサーと暴虐の暗殺者スティーブがコンビを組んだアクション映画であると同時にハリーから技術と思想を受け継いだはずのアーサーから、暗殺術を教わったスティーブの血脈の中に、実はアーサー自身の思想も受け継がれてしまっている事がさり気なく描かれている作品であり、血脈相承とは代々受け継がれるものではなく、直近の師匠の思想が、次の世代へと受け継がれる事で、気が付けば以前とは異なるものが継承されているという事を描いた作品にもなっているのではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

沈着冷静な完璧主義者のアーサーですが

ある事で激怒してバス内で大乱闘!

 

あれれ?

これってスティーブそっくりでは?

 

スティーブの暗殺者として成長は

アーサーの隠れた資質が

加わったものだったとしたら…

 

教育というのは

直接指導した人間の気質が

大きく左右するものなのです。

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

因果は巡る

 

というテーマで

 

メカニック
ワールドミッション

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい"本作の原作"作品

「メカニック」

 

殺し屋として研鑽を積んで来たビショップは
自分の最後の仕事として
後継者を育てようと決意するのですが
自分と同じように
父親の死を冷酷に見つめる青年は
ビショップに対しても
同じ視線を向ける冷血漢だったのです…