こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と恋に恋する恋人たち2022というテーマで
恋人はセックス依存症(2012)
(原題:THANKS FOR SHARING)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★想像力と恋に恋する恋人たち2022とは?
今月のテーマは、恋の、恋する、恋は、恋した、恋人たちなどの邦題に恋がついた作品をセレクトして、実際はどんな内容の映画なのかをご紹介されて頂く"タイトルに恋という文字がつく映画"特集😍
星の数ほどある"恋"の映画のアレコレを楽しんで頂ければ幸いです!
本作は2012年に公開されたアメリカ映画!
邦題は「恋人はセックス依存症」という大変煽情的なタイトルなのですが、原題は「THANKS FOR SHARING(シェアしてくれてありがとう)」。
「シェアしてくれてありがとう」という原題の作品に「恋人はセックス依存症」という邦題を付けるのは、一体どういうセンスの方なのでしょうか?
ですが残念ながら、“恋”という文字のついている邦題の映画は、原題と全く異なるタイトルである事が多く「恋のミニスカウェポン(原題:D.E.B.S.)」や「恋の時給は4ドル44セント(原題:CAREER OPPORTUNITIER=キャリアの機会)」といった名付けた人の知性や品性を疑うような邦題も少なくないのです…
ちなみに本作は「セックス依存症」だけではなく、様々なタイプの依存症に苦しんでいる人の苦しみと救いを描いた、大変まじめな内容の作品になっているのです…
様々な依存症に苦しむ人を描いた作品です。
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
解説にある通り、確かに本作の主人公のアダムは、かつてセックス依存症だった男。
ですが、彼はそんな自分を変えるためにグループ・セラピーに通い、既に5年間の間、セックスから身を遠ざける事に成功していた男。
5年の間セックスはおろか
自慰すら行っていなかったアダム。
街でセクシーな女性を見ても、全く欲情しなくなっているアダムは、セックス依存症に苦しむどころか、依存症を克服した男として、グループ・セラピーでも尊敬の対象となっていました。
街行く女性たちにも欲情しないアダムは
セックス依存症の克服者です!
グループ・セラピーの主催者で、アダムを指導して来たマイクにとって、アダムの成功は自分のことのように嬉しいもの!
5年間の禁欲生活を貫いたアダムは
グループ・リーダーのマイクに褒められます。
それに対して、アダムと同様にセックス依存症に悩んでいながらも、セラピーで約束した事を一切守らずに嘘ばかりついているニールは、マイクにとって厄介者でしかありませんでした。
ニールは、欲情してしまうと
性器を女性にこすりつけるセックス依存症!
病状が止められていないにも関わらず
改善していると嘘をつくニールに対し
マイクは厳しい目を向けるのです。
「ニールは嘘をついている。治ってない!」
ですがグループ・セラピーの目的は、禁欲者を作る事ではなく、好きになったパートナーと適度な性関係を築ける人間になってゆく事!
マイクはアダムに向って、そろそろ恋人を作ってみてはどうかとアドバイスをし、マイクはパーティで出会ったフィービーという女性と交際を始める事にしたのです😊
パーティで意気投合した2人は
電話番号を交換して交際を始めます!
ですがこの頃から、アダム、ニール、そしてマイクの私生活に大きな変化が現れ、3者は彼ら自身さえ想像していなかった出来事を体験する事となるのです!
さて、果たして3人が体験した出来事とは、一体どんな事だったのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
フィービーと健全な交際を始めたアダム!
グループ・セラピーで知り合った
セックス依存症の女性の
相談を受ける事になってしまったニール。
そしてマイクの家には
麻薬中毒となり家出していた息子が
突然家に帰ってきたのです!
3人の新しい日常で起こった出来事とは!?
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、映画の序盤を観ていると、本作は、アメリカで主流となっているグループ・セラピーが、心を病んでいる人にとっていかに効果的かを描いているグループ・セラピー礼賛映画のように見えます。
ですが映画の中盤で、3人がグループ・セラピーから離れて、自己判断で問題を解決しようとした途端、セラピーで推奨されていた事が、実現不能な机上の空論である事が分かって来るのです!!
ニールに遅刻厳禁を強要しつつ
地下鉄に乗ると痴漢行為をするからと言って
地下鉄の使用を禁止するアダムたち。
…でも、これって意地悪では?
そう。
依存症を治すためにグループ・セラピーに依存する事は、木乃伊取りが木乃伊になるような自己矛盾をはらんだ選択である可能性が高いのです!!
あれ?マイクはセラピーのリーダーなのに
自宅では息子に殴り掛かるの??
衝動を抑えるのが、依存症脱却の道なのでは?
私見ですがそんな本作は、セラピー大国のアメリカで作られた「グループ・セラピー依存症」に対する警鐘を描いた作品であり、セラピーに依存しないと生きていけなくなるのではなく、信頼できる人間と交流する事で、自分らしい依存症解決の方法を見つけて行く事の大切さを描いているのではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
セラピーのルールではストレスが溜まり
一向に改善しなかったニールですが
好意を持ってくた女友達に誘われて
自由に踊って良いダンス・ホールに行った時、
「自分らしさを認める快感」を知り
依存症から脱却していきます。
そう、本作の原題は「シェアしてくれてありがとう」!
グループ・セラピーに依存するのではなく、自分の気持ちを分かって来る人と気持ちをシェアする事で、神経症的な依存症は解決するのかもしれないのです😊
最初は好みじゃないと思っていた女性が
自分の事を想ってダンスに誘ってくれた事で
ニールの強迫観念的な依存症は
どこかに消えてしまいます!
何かに依存症の人には、
気持ちをシェアしてくれる人の存在が
大切なのかもしれませんね。
という訳で次回は
これぞセックス依存症映画!
というテーマで
恋する40days
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい"恋"の作品
「恋はデジャ・ブ」
本作も、とてつもない"恋"という字のついた邦題を付けられてしまった事で、内容を誤解されてしまったであろう作品の代表格!
もし、無為だと思っていた日と全く同じ日が、翌日も体験する事となったら…
まるでタイムスリップのように同じ日のループに閉じ込められてしまった男は、怒り、嘆き、ふてくされ、逃げ出し、酔っ払い、悪事を働き、自殺さえ実行します!
けれど、それらが無意味だと諦観した時、彼は無為だった思った一日を、有意義な日にするために何ができるかを考え始めるのです…