こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑭というテーマで

 

女子大生・恐怖のサイクリングバカンス(1970)

(原題:AND SOON THE DARKNESS)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

★発掘良品の発掘とは?

 

発掘良品とは、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 

 

 

女子大生は出ませんあせる

 

本作の原題は「AND SOON THE DARKNESS(そして、すぐに暗闇が)」

 

なんだか意味深なタイトルですが、邦題は「女子大生・恐怖のサイクリングバカンス」というストレートに内容が分かりやすいタイトル!

 

↑こちらが日本版DVDのタイトル!

 

 

よく見ると「美少女(ロリータ)サスペンス」とも書いてありますので、女子大生なのかロリータ美少女なのか、判断に迷うタイトルですねあせるあせる

 

ですがなんと本作は、女子大生が登場しない映画!!

 

主人公の女の子は看護師ですので、ロリータ美少女というのも正確な表記でないよう思えます😅😅😅

 

 

 

なんだかTVのB級エロティック・サスペンスみたいな邦題ですが、本作は知らない土地で不安な気持ちになる感覚を視覚化した、傑作サイコ・サスペンス映画なのです!

 

↑女子大生でもなくロリータでもない主人公は

 フランスの田舎道で、一人きりになってしまい

 底知れぬ不安を味わう事となるのです…

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

『ヘルハウス』のパメラ・フランクリン主演によるサスペンスホラー。

フランスを巡る自転車旅行に出掛けたキャシーとジェーン。ところが、ふたりは他愛もないことで喧嘩し、別行動をすることに。ジェーンは仲直りしようとキャシーを探し始めるが…。

【スタッフ&キャスト】監督:ロバート・フュースト 原作・脚本:ブライアン・クレメンス/テリー・ネイション 音楽:ローリー・ジョンソン 出演:パメラ・フランクリン/ミッシェル・ドトリス/サンダー・エルス/ジョン・ネトルトン

 

 

はい。

 

解説にある通り、本作のストーリーは極めてシンプル!!

 

 

 

イギリスで看護師をしているキャシーとジェーンは、休日を利用してフランスの地方を自転車で巡るバカンスに向かいましたが、純粋にサイクリングを楽しみたいジェーンと、道中でアヴァンチュールを愉しみたいキャシーとで意見が対立してしまいます!

 

↑黒髪のジェーンは目的地を目指すタイプですが

 金髪のキャシーは道中で色々と楽しみたいタイプ!

 

 

道中で出会った、自分に気がありそうなイケメンと知り合いになりたかったキャシーは、彼が必ず通る道に先回りして、偶然を装って声をかけようと考え、道路脇の森の前で自転車を降りて休憩しはじめてしまいますあせる

 

↑カフェで出会った青年にキャシーは一目惚れ!

 一本道なので、彼も私たちと同じ道を通るハズ😍

 

↑彼と知り合いたいキャシーは、道端の森で

 休憩しようと言い出したのです!

 

 

一方のジェーンは、早く出発しないと夜までに次の町に着けないとキャシーをせかしたため、二人は大喧嘩をして、ジェーンは出発する事にして、少し先にあった小さなカフェでキャシーが来るのを待つ事にしたのですが、その後いつまでたってもキャシーはやって来なかったのです…

 

 

↑未練たらしく青年を待つキャシーに怒って

 ジェーンは先に行ってしまいます!

 

↑ですが、さすがに見捨てられないと思ったジェーンは

 寂れたカフェで休憩して待つ事にしますが…

 

↑いつまでもやって来ないキャシーを心配して

 ジェーンが森へと戻ってみると、キャシーの姿は

 どこにも見当たらなかったのです…

 

 

 

 

さて、キャシーは一体どこへ行ってしまったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑森に落ちていたキャシーのカメラ。

 なんと、中のフィルムは抜き取られていました!

 一体どういう事あせるあせるあせる

 

 

 

異邦人の不安

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作でジェーンが体験する恐怖は、暴力的なものはほとんどなく、イギリス人であるジェーンが英語のほとんど通じないフランスの地方で体験した"不安に感じる出来事"!!

 

ぶっきらぼうに怒鳴る接客マインド0のカフェの老婆!!

 

↑フランス語が離せないと英語が喋れない老婆。

 海外でコミュニケーション成り立たない不安汗

 

 

日中、詰所を留守にしている警察官!

 

こんなのイギリスじゃあり得ないむかっむかっ

 

 

耳の聞こえない老人一方的に話す奇異な話と行動!

 


↑突然軍用ナイフの使い方を披露する老人ですが

 ジェーンにとっては恐怖でしかありませんあせる

 

 

 

 

そう。

 

知らない国に行き、知らない言葉と知らない人々に囲まれるというのは、平時でも、どことなく不安を感じてしまう場合が少なくないのです…

 

↑カフェの老婆はフランス語でジェーンに

 「この道で女の子が一人旅するのは危ない!」

 と忠告しているのですが、ジェーンにとっては

 しかめっ面で怒鳴っている様にしか見えません。

 

 

 

本作は、観客がジェーンの不安を共有する事で、ストレートなミステリーとは全く違った、異邦人だから感じる恐怖を体感できる心理学的なサスペンス映画!

 

 

人と出会っても怖い、人がいなくても怖い、人から探されるもの怖い本作を観た後は、もしかすると海外で一人旅をするのが怖くなってしまうかもしれません…

 

↑誰かがドアの向こうに立っているだけで怖い汗汗

 これが"海外で独りぼっち"の恐怖なのです!

 

 

 

 

 

という訳で次回はいよいよ本シリーズの最終回!

 

血と肉

というテーマで

 

グレート・ウォリアーズ/欲望の剣

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★
併せて観たい発掘良品!
「眼には眼を」

 

聖書やハムラビ法典にも記載がある有名な言葉である「眼には眼を」は、「害を受けたら復讐して良い」という意味ではなく、「受けた害以上の復讐をしてはいけない」という加害者に過度な報復や刑罰を与えることを禁じた法。

では、急病になった妻の治療を拒否して死に至らしめた、不親切な医師には、一体どんな復讐が相応しいのでしょうか?

不親切によって妻を殺された男は、言葉も生活習慣も全く異なるアラブの辺境の地で親切な目に逢い、この世の地獄を味わう事となるのです…