こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日もグラインドハウス今昔物語というテーマで
エリミネーターズ(1986)
(原題:ELIMINATORS)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★グラインドハウス今昔物語とは?
本作は1987年に公開された、あのエンパイア・ピクチャーズ作品!!!
エンパイア・ピクチャーズとは、夢いっぱいの80年代エンタメ世代に生まれたB級映画専門の配給会社!!
80年代と言えば、70年代までの重苦しい時代が終わり、マイケル・ジャクソンのスリラーやバック・トゥ・ザ・フューチャーなどのPOPカルチャーが全盛となった頃!!
「タイタンの戦い(1981)」「ミラクルマスター/七つの大冒険(1982)」「レディーホーク(1985)」「ショート・サーキット(1986)」「ラビリンス/魔王の迷宮(1986)」「ティーンウルフ(1985)」といったSFやファンタジー作品も人気を博していた1980年代の中盤、ンバイア・ピクチャーは、観客の胸をワクワクさせるようなポスターのSF、ホラー、アドベンチャー映画を量産していた配給会社だったのです!
超インパクトのあるエンパイア・ピクチャーズ作品のポスターと言えば…
ブリーダーズ(1986年)!
テラービジョン(1986年)!!
ドールズ(1987年)!!!
…ね!すごいインパクトでしょ!!
けれど、これら作品を遥かに凌駕するインパクトを与えたポスターの作品と言えば、本日のエリミネーターズ!!!
なんと当時の予告ポスターでは、自分の首を挿げ替えるロボットのポスターが使われていたのです😬
↑これが発表当時のポスター!!!
ポスターの下部には、様々な頭のアタッチメントが描かれていますので、状況に応じてボディではなく頭部を付け替えるという斬新なアイディアです!
ですが、実際の作品が公開された時に貼られていたのは、ロボット、忍者、女コマンドー、ハンソロみたいなおじさん、そして「ブラック・ホール(1979年)」に出ていたようなロボット(ビンセント)みたいなのが大暴れしているポスター
↑こちらがビンセント!
これは、これでインパクトがあるポスターでしたが、若干内容に不安を感じさせるテイストですね😅😅😅
けれど意外な事に本作は、ポスターに登場したキャラ達が勢ぞろいして敵を倒す、正統派のヒロイック・ファンタジー作品だったのです😆😆😆
↑すごい!本当に走るロボ戦車!!!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
本作は「ターミネーター(1984)」「メガフォース(1982)」「ニューヨーク1997(1981)」と言った、アクション重視のハリウッド映画作品の影響を受けた作品であり、あえてアメコミで類似作品を挙げるとするなら日本に作画を外注され人気を博していた80年代のアニメ版「G.I.ジョー(1985~)」ではないかと思います😊
↑原作G.I.ジョーとは似ても似つかない80年版G.I.ジョー!
敵も味方もインパクトのあるキャラが大暴れ!
↑超ハイクオリティな手書きアニメのG.I.ジョーオープニング!
これが80年代のノリだ!!
本作の主人公は記憶をなくしたマンドロイドのジョー!
マンドロイドはサイボーグに似ていますが、サイボーグが人間と機械が融合したものだとするなら、マンドロイドは人間の死体と機械が融合した存在!!
死体であるジョーには生前の記憶がなく、彼を生み出したリーブスという謎の人間の命令に従い、タイムマシンを使用して古代ローマと現代を行き来していますが、人としての思考能力が停止しているため自分がローマに行っていた事すら覚えていません!
↑ジョンのぼんやりとした記憶の中には
ローマ兵と戦っていた映像が残っているだけ…
ジョンを何度も古代ローマに行かせ、様々なアイテムを持ち帰らせたリーブスは、用済みとなったジョンを解体してしまうよう助手のタナカ博士に命じますが、人情味のあるタナカ博士はジョンを解体するを忍びないと思い、リーブスの秘密基地から脱出するよう命じますが、リーブスの部下たちに発見され、タナカ博士は撃ち殺されてしまいます
↑解体される事はない!基地から逃げるのじゃ!ジョン!
感情の無かったはずのジョンでしたが、眼前でタナカ博士が殺された事で怒りの感情が芽生え、基地から逃走した後、タナカ博士を殺したリーブスへの復讐を誓います!!
↑タナカ博士の敵を討つために
リーブスへの復讐を誓ったジョンは基地を脱出!
基地内で酷く損傷したジョンが向かった先は、かつてリーブスと共にマンドロイドの開発をしていたノラ・ハンター大佐の研究所!
ですがジョンは、ノラ大佐と面識がないだけでなく、ノラ大佐はマンドロイドが実用化された事すら知らなかったのです!
↑かつてはリーブスと一緒にマンドロイド開発していた
ノラ大佐ですが、リーブスは事故死してしまい
マンドロイド開発を断念したノラ大佐は
小型ドローンロボの開発に切り替えていたのです!
むむ!
このノラ大佐は、ポスターでバズーカ砲を撃ってる人ですね!!!
↑確かに大佐なら、銃器は使用できますね😊
さて、これでミニ・ロボットと女コマンドーの存在は明らかになりましたが、忍者とハンソロ(もしくはチャック・ノリス)みたいなおじさんは、一体どういう理由で、ジョン達と合流するのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑ハンソロ並の荒っぽい操船技術で
リーブスの基地へ向かっていたジョンを
船から振り落としてしまうニセ・ハンソロおじさん!
こんなチームで大丈夫なのか
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は80年代に一世を風靡したエンパイア・ピクチャーズらしい冒険活劇!!
恐らくですがエンパイア・ピクチャーズ作品の特徴は、タイトルやポスターを制作を決めてから、後付けで作品内容を考えていくタイプ!!
1984年に誕生し、スマッシュ作品を連発したエンパイア・ピクチャーズは、1986年に突如、36作品の新作ポスターを発表し、ファンを驚愕させましたが、当然ながらそんなに沢山の作品を量産できる訳ではなく、エンパイア・ピクチャーズは1989年に倒産し、彼等のマインドはフルムーン・ピクチャーズなどへと受け継がれて行きました…
↑フルムーン・ピクチャーズの「GROOM LAKE」は
日本では「ザ・コンタクト」というタイトルと
カッコいいポスターなのですが…
↑アメリカ版はエンパイア臭が強いポスターです😆
そう。
時代というのは巡り巡るもの!
エンパイア・ピクチャーズのような、80年代の手作り感のあるホラーは、一度は飽きられ消滅してしまいましたが、あの手作り感が好きだったというファンは世界中に存在しており、2010年代には、そんな80年代を意識したような新作が次々と生み出されるようになってきたのです!
↑2015年の「ターボキッド」は80年代テイスト全開!
色々ツッコミどころが多い部分もありますが、それでもエリミネーターズは、観客を楽しませるSFを作ろうと、製作者たちが創意工夫をこらしたエンターテイメント感のあるグラインドハウス系映画となっているのです😄
↑ボートも失い絶体絶命のジョンと仲間たち!
↑だけど心配ご無用!ジョンは万能マンドロイド!!
こういうテイストって憎めないですよね😄
という訳で次回は
衝撃の黒!
というテーマで
ダークレイン
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たいグラインドハウス系映画
「ドールズ」
以前ご紹介させて頂いた「ドールズ」もエンパイア・ピクチャーズ作品!!
人形たちが動き出す館に宿泊する事になった家族と無軌道な若者たちの運命はいかに!?