こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と荒野の三七五六四というテーマで
ダーティ・セブン(1972)
(原題:UNA RAGIONE PER VIVERE E UNA PER MORIRE)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★荒野の三七五六四とは?
ダーティ・セブンって、すごくカッコいい邦題ですね😆
ですが本作のイタリア語の原題は「生きる理由、死ぬ理由(UNA RAGIONE PER VIVERE E UNA PER MORIRE:イタリア語=REASON TO LIVE, A REASON TO DIE=英語)」。
随分、邦題と雰囲気が違いますね
そんな本作は、南北戦争の真っただ中、かつての北軍の英雄に率いられた5人の死刑囚たちが難攻不落の南軍の砦を攻略するという、ミッション・インポッシブルなアクション映画なのです!!
↑大部隊が駐屯している南軍の要塞を
たった7人で攻略できるのか!?
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
↑ワード少佐は、鉄壁の砦の守護者!
逆に主人公のベングローブは、メキシコ付近の街を放浪していた、かつて北軍の大佐だった無職の男!!
↑廃墟と化した教会の奥の部屋で
死んだように眠っているベングローブ。
彼は、街で窃盗を行っていたイーライと共に泥棒の容疑で逮捕され、北軍の駐屯地とへ連行されますが、駐屯地の司令官は、彼がベングローブが伝説の北軍の英雄だと知っており自由にしてくれますが、ベングローブは立ち去る事なく「もし自分に6人の兵士を預けてくれるなら、現在、北軍が攻略に手を焼いている、山岳地帯の南軍の砦を陥落させてみせる!」と持ち掛けて来たのです!
ですが、たった6人で難攻不落の砦を攻略するのは困難だと考えた司令官は、兵ではなく、今日死刑を執行する予定の6人の死刑囚を、希望するなら連れて行って良いと伝え、ベングローブは6人のうち5人を連れ、南軍の砦の攻略に向かったのです!!!
↑6人の兵士を貸してくれれば
南軍の砦を攻略してみせます!!
↑兵士は無理ですが、死刑囚で良ければ…
さて、一体どうして軍籍を離脱していたベングローブ大佐は、難攻不落の砦を攻略すると宣言したのでしょうか?そして死刑囚たちは、ベングローブの指揮下に入って、砦を攻略する兵士として尽力したのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑6人のうち1人は処刑を望んだため
ベングローブに従ったのは5人!
あれ?これじゃあダーティ・シックスですね
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は邦題の「ダーティ・セブン」というタイトルを意識し過ぎると、死刑囚一人一人の描写が少なく、拍子抜けしてしまうかもしれません!
↑6人の死刑囚の中には
あのチャールズ・ブロンソンもいるのですが
彼は劇中あまり活躍しません
どうして?
それは本作が「デーティ・セブン」ではなく「生きる理由、死ぬ理由」というタイトルの作品だから!
ベングローブ大佐が荒野の街で死んだように眠っていたのも、南軍の砦を攻略したいと願い出た理由も、全ては「生きる理由、死ぬ理由」に起因しているからなのです!!
北軍の兵士たちの間では、名将であるはずのベングローブ大佐は、ここ一番の戦場で、戦う事なく南軍に下ってしまった腰抜けだと噂されていますが、それはカードの表面しか見ていないような人物評!
本作はベングローブだけではなく、多くの登場人物の表の面と裏の面が描かれ、彼ら自身が「生きる理由、死ぬ理由」をハッキリと意識した時だけ、魅力的な人間に見えるように描いているのです!
↑死刑囚の一人イーライは登場当時、
空巣の見張り役も満足にできない男でしたが…
↑ベングローブの部下となった後、
南軍のの街でベングローブがピンチの時は
イーライは命を投げ出して大芝居を打ちます!!
↑「おい!南軍が勝って戦争は終わったぞ!」
「万歳!みんなお祭りだ!!!」
そう。
人間は「生きる理由、死ぬ理由」を見出した時に、その人間の価値や意味が生じる生物!!
軍籍をはく奪されたベングローブも、死刑囚として殺される寸前だった死刑囚たちも、劇中で、自分の生きる理由、死ぬ理由を見出し、それぞれ価値ある行動を行ってゆくのです…
↑最初はベングローブを裏切る気満々だった死刑囚は
生きる理由も死ぬ理由もありませんでした。
↑ですが彼らは旅を通じて、金、使命、意地など
様々な生きる理由、死ぬ理由を見つけて
それぞれの選んだ生きる時、死ぬ時を、
選択していったのです…
という訳で次回は
メキシコ革命異聞
というテーマで
ガンマン大連合
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい三七五六四(みな殺し)映画
「セブン・シスターズ」
こちらは7人の登場人物のキャラがしっかりと描写されている皆殺し映画!!
人口過多の時代に生まれた7つ子は、政府に知られないよう秘密裏に育てられていたのですが…
残酷にして感動的な、母と姉妹の心情を描いた作品なのです!