こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑪というテーマで
フェイズ IV
戦慄!昆虫パニック
原題は「PHASE IV(第四局面)」1973
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
本日の作品は、超有名デザイナーのソウル・バス氏が監督されたサスペンス映画!
ソウル・バス氏は、映画界と関係の深いデザイナーで、多くの有名映画のポスターやオープニング・ムービーを作られていらっしゃるので、彼の作品ビジュアルを観て頂ければ「あ!このデザイン観た事がある!!」と言って頂けるのではないかと思います😊
↑ソウル・バス氏のデザイン例①「サイコ」
↑ソウル・バス氏のデザイン例②「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
↑ソウル・バス氏のデザイン例③「ポスターいっぱい!!」
無駄のないモダンでシンブルなカッコよさが、ソウル・バス氏のデザインの魅了だと思いますが、監督作品である本作もまた、84分という極めて短い時間の中で、描きたいテーマをシンプルに描き切った、ソウル・バス氏ならではのテイストの作品となっているのです😘
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
知能を持ち組織化して世界を支配していく蟻??
はい。
本作は、いわゆる動物パニック映画。
と言っても、本作に登場する蟻は、最初から世界の支配を目指していたわけではありません。
本作は、フェイズ1からスタートし、フェイズ4へと進んでゆく映画なのですが、本作におけるフェイズは、対戦ゲームにおける「自分の番」みたいな感じで進んで行きます。
尚、本作におけるフェイズは常に人間が「先行」!
人間が先行で何か行動すると、それに対応して行動する蟻たちは、ゲームの「後手」のような存在なのです!
ちなみにフェイズ1とフェイズ2の途中までを解説すると…
◇ フェイズ1
↑フェイズ1の発端は宇宙の出来事!
宇宙空間で何かが爆発して謎の光線が発生し、その光線が地球上に小さな変化を生じさせます。
↑宇宙で何かが爆発した!!
その小さな変化とは、アリゾナの砂漠地帯の蟻たちが種族間で戦いを止めた事。
↑ちがう種族の蟻たちが話しあいを始める!
蟻同士の諍いがなくなったため、蟻の個体数が急激に増えはじめただけでなく、彼等が協力して天敵を攻撃し始めたので、生態系のバランスが崩れ始め、調査のために生物学者のハブス博士が派遣される事となります。
ハブス博士は、蟻たちのコミュニケション手段を解明するために、助手として暗号学を専攻しているジェームズ・レスコーを招聘し、二人はアリゾナに作られた蟻の生態を研究する施設へと向かいます。
↑2人が向かったのは、開発が失敗した荒野でした…
◆ フェイズ1終了
◇ フェイズ2
↑フェイズ2はアリゾナ砂漠で人間と蟻が遭遇します。
ハブス博士たちは、今まで見た事がないような、不思議な形の蟻塚を発見しますが、蟻たちは目立った活動をしていません。
↑今まで見た事がない蟻塚だ…
ジェームスは分析をするためには長期戦で臨むしかないとハブスに意見しますが、政府から一週間以内に結論を出すよう命じられていたハブスは、蟻を挑発してみる事を決意し、照明弾を蟻塚に打ち込んで破壊します!
↑とりあえずヤツらの家を破壊してみるか…
すると、その直後から蟻たちは行動を開始し、基地の近くに住んでいた老人の家を襲撃して破壊してしまいます。
↑うわー。突然家が蟻に襲撃されたぞ!!!
家から逃げ出した老夫婦と娘は、車で基地へと逃げこもうとしますが、蟻の襲撃から基地を守ろうとしたハブスは、基地周辺に強力な殺虫剤を散布したために、蟻だけではなく老人たちも殺してしまうのです!!
↑協力な殺虫剤は、蟻だけでなく老夫婦も殺傷…
さて、アリゾナ砂漠で展開される人間と蟻のフェイズのやり取りは、一体どのような結果をもたらすのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑フェイズ2の戦いは、まだまだ続きますが、
フェイズ3以降は、戦いとは違う展開が待っています…
はい。
賢明なる皆様なら、もうお気づきになっていらっしゃる事と思いますが、蟻はフェイズ1からずっと、人間に対して敵対的な存在ではありません!
宇宙における何かの爆発は、人類に対する敵対的な攻撃ではありませんし、知性を持った蟻たちは、蟻同士で話し合いをして争いを止めているだけですので、人間に対して敵対なんてしていません。
けれどハブス博士は、政府の都合という一方的な理由で、相手の考えを解析しようというジェームスの意見を無視して、蟻塚を破壊してしまいます!
…これは明らかに蟻に対する敵対的な行動ですよね
だからこそ蟻は自分たちのフェイズで、蟻塚を壊されたのと同じように、人間の家を破壊しただけなのです!
↑老夫婦が死んだのは、蟻のせいではありません
蟻はハブス博士と同様、家を破壊しただけなのです…
蟻の行為は、囲碁におけるマネ碁と呼ばれる打ち方と同じもの!
相手と同じ行動をする事で、先行した相手を逆に分析してゆくマネ碁は、「創造性に欠ける」などという理由で評価は高いものではないようですが、もし人類の事を子細に分析し、マネ碁のように同じ手法を取り続ける存在がいたとしたら、人類は勝利するとができるのでしょうか…
そう。
ハブス博士のように、先に攻撃を仕掛ける場合でも、ジェームスのように相手を分析しようとしたとしても、もし同じ手を相手に使われてしまっとしたら、人間は想像以上に簡単に滅んでしまうものなのかもしれないのです…
↑時間をかけて蟻を分析しようするジェームスは
攻撃的なハブスに比べて知性的に見えますが
もし蟻がジェームスと同じように人類を分析し始めたら…
↑既に人類別の何かに分析されてるのかもしれませんね…
という訳で次回は
家族と食卓
というテーマで
恋人たちの食卓
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ
「スカイライン-征服-」
「デュエリスト/決闘者」
「ボビー・フィッシャーを探して」