こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日は
想像力と
2017年アーカイブ
というテーマで、1月にご紹介した
想像力と子供の環境
というシリーズで選んだ作品を
総括してみたいと思います。
このテーマを企画したのは
ルームという映画をご紹介したかったから。
この映画は
監禁された少女の脱出を描いた
サバイバル映画のような雰囲気で始まりますが
本作でじっくり描かれているのは
子供の置かれている環境についての問題。
↑監禁サスペンスではなく
子供と母親の環境について考える映画
「ルーム」
子供にとって環境とは何か?
を描いた本作は
劣悪な環境だといっても
必ずしも子供が絶望する訳ではなく
家族との距離や交流も
子供にとって大切な環境である
という事が描かれている
子供と親との関係を
考えるきっかけになる映画
だと考えました。
ですので本シリーズでは
子供と家族との環境を描いた作品を選び
どんな環境が子供にとって望ましいのかを
考えるきっかけになるような映画を選んでみました。
本日は、選ばせて頂いた30作のうち
前半15作をご紹介させて頂ければと思います。
①リトルランボーズ
本作に登場する2人の子供は
どちらも家庭環境に問題があります。
一人の子供は、感性を宗教的な理由で否定され
もう一人の子供は、裕福ですが
家族から放っておかれ孤独を感じています。
そんな自我を否定された環境二人ですが
親を恨んだり、憎んだりはしておらず
家族に褒めてもらえるよう
精いっぱい努力して生きていたのです。
リトル・ランボーズの回はコチラ
②天才マックスの世界
子供は、愛している人に振り向いてもらいたくて
時に暴走してしまうもの。
本作はストーリーだけを辿ると
変わった少年が暴走して
周囲に迷惑をかけまくる映画に見えますが
主人公のマックス少年が
なぜ、通っている学校と女教師に
過度に肩入れをしているのかの理由が分かれば
本作は、孤独な環境に置かれた少年が
必死になって期待に応えようとしている映画だと
分かって頂けると思います。
孤独な環境にいる子供は
誰かに認めてもらえるのが何より嬉しいのです。
天才マックスの世界の回はコチラ
③クロニクル
超能力を持った少年の心が崩壊し
大惨事を引き起こしていくSF映画ですが
少年の怒りが爆発した理由は
家庭環境にあります。
絶望的な環境におかれた子供は
いつしか世界全てを憎むようになるかも
しれないのです…
クロニクルの回はコチラ
④鉄コン筋クリート
子供の中にある二つの心。
一つは無邪気。もう一つは暴力衝動。
どちらも大人になれば
自然と忘れてしまう感覚ですが
実は二つの感情はお互い補完し合わないと
バランスが崩れてしまうものなのです。
宝町という架空の町の映画にみえて
実は、子供の心を具現化したアニメ映画。
無邪気を象徴するシロと
暴力衝動を所長するクロは、片方を失うと
どちらも崩壊してしまうのです。
鉄コン筋クリートの回はコチラ
⑤カラスの飼育
時に子供は心の中に
恐ろしい怪物を育てる事があります。
子供時代の思い出は
楽しく短いというイメージがあるが
私にの子供時代の思い出は
楽しくなく長かったと
大人になってから語っているアナという少女は
一体どんな環境の中で
心の中に不吉の象徴であるカラスを
育てていったのでしょうか…
カラスの飼育の回はコチラ
⑥小さな悪の華
心の中に闇を育ててしまった少女は
悪を楽しむ人に育ってしまうかもしれません。
主人公は、かわいい二人の少女ですが
彼女たちには人間としてのモラルが
欠落してしまっています。
家柄や所得や容姿とは関係なく
悪を愉しむ環境に身を置いていると
気がつけばアンモラルな人間同士が結びつき
人間として許されない所業を
嬉々として行う事もあるのです。
小さな悪の華の回はコチラ
⑦ヴァージン・スーサイズ
少女の自殺の原因に
男性的な論理性を求めるのは
意味のある事でしょうか?
本作はタイトル通り
少女たちが自殺してしまう映画。
映画の冒頭、医者の男性が
自殺未遂した女の子に
なんで自殺なんかしたの?
まだ世の中に絶望する年でもないでしょ。
という問いかけに対し
先生は13歳の女の子になれないから
絶対に分からないわ
という答えの中に
本作の主題が忍ばされています。
数学の先生の家で
理想的に育てようとした5人の少女は
その現実に絶望する事で、死を選ぶのです…
ヴァージン・スーサイズの回はコチラ
⑧処刑教室
子供が不良化する原因は様々。
けれどその中に一つに
甘やかされた家庭環境がある事は
まちがいないと思います。
校内暴力が問題化した80年代初頭の
リミッターの外れたような不良たちの暴走は
家庭の認識不足とネグレクトによって
歯止めが効かなくなっていくのです。
暴力教室の回はコチラ
⑨ソムニア-悪夢の少年-
罪悪感を持ってしまった子供は
周囲に迷惑をかけないように
罪を再び繰り返さないよう努力するもの。
けれど根本的な原因が
子供に制御不能なものだったりすると
子供が心の中を明かさず
自分だけで処理しようとする事で
更なる悲劇が生まれるかもしれません。
良い子とは、良い子である事を演じ続けている
普通の子供なのかもしれないのです。
ソムニア-悪夢の少年-の回はコチラ
⑩ザ・クルー
兄弟とは不思議な関係。
弟は、兄にできる事は
自分も当然できると思い込み
結果として、取り返しのつかないトラブルを
引き起こす事があります。
では、そんな弟は
兄は無慈悲に突き放すのでしょうか?
多くの兄は、愚行を犯した弟に怒りを哉時手も
弟の失敗を、自分で償おうとするのです。
ザ・クルーの回はコチラ
⑪ローラーガールズ・ダイアリー
母の理想を押し付けられた時
娘の心は絶望に満ちてしまうかもしれません。
母親の理想は、母親の夢であり
自分の娘が、母と違う夢を追う事を認めた時
母と娘は、本当の意味で
かけがえのない存在になるのだと思います。
ローラーガールズ・ダイアリーの回はコチラ
⑫ユー・ウォント・ミー・トゥ・キル・ヒム
ネット時代は
家族よりもネットで交流している人に
親近感を覚える人も多いかもしれません。
けれどそれは、他者を巧みに操作しようとする
偽の信頼関係かもしれないのです。
本作は実際にあった
ネットを通じた高校生の殺人未遂事件を
映画化したもの。
家庭に会話がない場合
知らないうちに自分の子供が英雄気取りで
殺人計画を練っているかもしれません。
ユー・ウォント・ミー・トゥ・キル・ヒムの回はコチラ
⑬ダウン・イン・ザ・バレー
家庭が荒んでしまった場合
子供は家を出る事を望むかもしれません。
子供と向き合えない父親は
二人子供の精神を危うくさせていき
子供たちは、自分たちに関心を持ってくれる
異邦人に心を許します。
けれどその異邦人もまた
親から拒絶された
心の壊れてしまった男だったのです…
ダウン・イン・ザ・バレーの回はコチラ
⑭ぜんぶフィデルのせい
家庭環境の激変は子供心に傷を残すもの。
ある日突然、市民活動に熱心になり
生活環境が激変した家の娘は
怒りの矛先を親ではなく
フィデル・カストロにと向けるのです。
髭の革命家が全部悪いのね!!
ぜんぶフィデルのせいの回はコチラ
⑮ウィンターズ・ボーン
過酷すぎる環境で生きた子供は
たとえ幼くでも
強制的に子供時代を卒業しなくては
ならないかもしれません。
お父さんが失踪した
絶望的に貧乏な山間の家の娘は
父親の保釈金を無効にするために
実父が死んだ事を
証明しようと探しに出かけます。
けれどそんな彼女も
地獄のような捜索の途中で
知らなかった父の矜持を知る事となり
父の魂を受け継いでいくのです…
と言う訳で次回は
想像力と子供の環境でご紹介させて頂いた
後半15作を改めて、ご紹介したいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑その他の候補としては
「シークレット・オブ・モンスター」という作品が
あったのですが
こちらは「想像力とヒトラーの残影」
というシリーズに回しました。
↑近作では「少女」も
子供と家庭の環境を考えさせられる映画ですね。