こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/

 

 

 

 


本日も

 

想像力と子供の環境

 

というテーマで

 

ダウン・イン・ザ・バレー

 


という映画を


ご紹介させて頂ければと思います。

 

 

 

 

 


子供の孤独を理解しない家庭に育った子は

 

一体誰を頼ればよいのでしょう?

 

 

 

 

 


恐らくそんな家庭の子供たちは

 

自分たちと同じ境遇の人間に親近感を持ち

 

近づいていくのではないかと思います。

 

↑寂しい時に寄り添ってくれる人って

子供には大切ですね。

 

 

 

 

 

 

このシリーズで

 

本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。

 

 


推薦理由①
孤独を感じて生きている子供は
その孤独を理解する他者に

親近感を感じてしまうことを

描いているから

 

 

 

 

この映画の主な登場人物は3人。

 

 

 

 

 

ロサンゼルス郊外のやや寂れた街に住む

 

刑務官の父を持つ二人の子供と

 

その街にやって来た流れ者の青年です。

 

↑若者3人のそれぞれの立場で見ると

印象が変わる映画です。

 

 

 

 

 


刑務官の子供は

 

17歳の女の子トーブと13歳の弟ロニー。

 

 

 

 

 

 

強面の刑務官の父は

 

いつも仕事で家はいないのですが

 

二人の生活に対しては口うるさく介入するタイプ。

 

 

 

 

 

何にもしてくれていないけど

やたら口うるさい父親

 

という感じです。

 

 

 

 

そんな父親に育てられた二人は

 

孤独を感じているようです。

 

 

 

 

 

 

トーブは家の手伝いを最小限に済ませ

 

家から離れようとしますし

 

ロニーは暗闇で一人でいるのが怖くて

 

眠ることができません。

 

↑オドオドとして神経質そうなロニーは

夜が怖くて眠れません…

 

 

 

 

 

 

 

どちらも

 

家族が向き合わなければいけない

 

思春期の問題ですが

 

父親は、時たま家に帰ってきて

 

怖い顔で命令するだけ。

 

↑弟の面倒見ろ!服はもっと控えめにしろ!

夕食を買ってこい!俺は出かける。



 

 

 

 

だから二人は

 

父親ではない誰かを待っていたのです。

 

 

 

 

 


自分たちの横で

 

優しく寄り添ってくれる誰かを…

 

↑高速道路の車を眺める二人は

何を想うのでしょう?

 

 

 

 

 

 

ある日ドープは、友達と一緒に

 

海水浴に行く途中のガソリンスタンドで

 

カウボーイのような青年ハーレンと出会います。

 

↑なんかガソリンスタンドらしくない青年が働いてる!

 

 

 

 

 


場違いなカウボーイ姿のハーレンを見て

 

友達たちはクスクス笑いますが

 

彼は笑われている事にも気づいていない感じ。

 

 

 

 

 

 

だからドープは

 

彼もきっと

孤独に生きてきたんだろう

 

と考えてハーレンに

 

一緒に海水浴に行こうと誘うのです。

 

 

 

 

 


ハーレンはバイト中でしたが

 

その言葉を聞いて

 

とても嬉しそうな顔をします。

 

 

 

 


もちろんバイトはクビになりますが

 

ハーレンは

 

今日は、君と一緒に海に行きたいんだ!

 

とニコニコと笑ったのです。

 

↑仕事よりドープと一緒にいる事を優先したハーレン。

 

 

 

 


これは

 

お父さんからは貰えなかった

 

孤独な魂の救済

 

↑あ…。何かうれしい!

 

 

 

 

 

 

だからこそドープは

 

その日のうちにハーレンを愛してしまうのです!

 

↑あなたが好きドキドキドキドキドキドキドキドキ

 

 

 

 

 

けれど…

 

空気を読めないカウボーイ姿のハーレンは

 

普通の人間ではありませんでした。

 

 

 

 

 

 


さて、ロサンゼルスの谷間の寂しい街で

 

寄り添う人を求める3人は

 

一体どうなってしまうのでしょう?

 

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

↑このまま、ずっと寄り添っていて…

 

 

 

 

 

 

本作の後半では

 

ハーレンの異常な行動が描かれることで

 

タクシー・ドライバーのような

 

サイコサスペンスのような雰囲気になっていきますが

 

本作におけるハーレンは

 

決して、単なる異常者ではないと思います。

 

↑部屋の中で

実弾を込めた銃の早打ちを練習するハーレン!

 

 

 

 

 

推薦理由②

孤独な魂と

異常な行動は紙一重!

 

 

 

 

 

ハーレンはドープを誘って

 

牧場に行って馬に乗せてあげます。

 

↑青春映画のようなシーンですねドキドキ

 

 

 

 

 

 

けれど、その馬はハーレンのものではなく

 

知り合いの馬ですらありません。

 

 

 

 

 

 

ハーレンは馬泥棒として通報されますが

 

飼い主に対して

 

なんで俺に怒っているの?

 

と不思議そうに尋ねます。

 

 

 

 

 

 

心から不思議がるハーレンを見て

 

ドープや父親は、彼の異常性に気づきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ハーレンは

 

人と仲良くなりたい

 

という孤独な心を癒したくて

 

現実と妄想の区別がつかなくなった

 

悲しい男だったのです。

 

↑なんで彼は僕を通報したのかな?

僕と彼は友達なのに…

 

 

 

 

 

 

 

だから彼の行動は、全て親切心から!

 

 

 

 

 

 

弟のロニーに銃の扱いを教え

 

闇の恐怖の克服方法を教えるハーレンは

 

やっぱり優しいお兄さんなのです。

 

↑ロニーに銃の扱いを教えるハーレン。

 

 

 

 

 

 

たとえ異常者でも

 

ハーレンの寄り添う心によって

 

ロニーやドープが救われたのは事実。

 

 

 

 

 

けれどハーレンの精神は

 

とっくの昔に壊れてしまっており

 

彼の妄想によって

 

恐ろしい悲劇がもたらされてしまうのです。

 

↑そうだ。ドープと一緒に

この街を出ていけば良かったんだ!

 

 

 

 

 

推薦理由③

子供のようなピュアな魂には

現実の行き場がない

 

 

 

 

 

 

ハーレンは実の親に手紙を書きます。 

 

 

 

 

ドープの父親から

 

接見禁止を言い渡されているにも関わらず

 

今、最愛のドープと幸せ暮らしている

 

という手紙を書くハーレンは

 

まるで、ピュアな夢を語っている子供のよう。

 

 

 

 

 

 

 

けれどその文章は

 

本当に父親に届くのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

誰もが永遠に子供ではいられません。

 

 

 

 

 

 

ピュアな夢だけを追い続けた

 

優しい異常者ハーレンの安住の地は

 

きっと、現代にはどこにも存在しないのです…

 

↑ハーレンが

うっかり西部劇の撮影現場に入り込んだ時

とても嬉しそうな顔になります!

 

彼にとっては現代社会よりも

西部劇の時代の方が

生きやすかったのだと思います。

 

 

 

 

 

 

と言う訳で次回は

 

政治と親と子供

 

というテーマで

 

全部フィデルのせい

 

という映画を解説してみたいと思いますので
 
どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

 

↑本作のハーレンの立ち位置は

「廿日鼠と人間」という映画に登場する

精神に障害を持っている優しい大男と似ています。

 

彼も理想の社会を夢見ていますが

近代化された社会には

彼の魂を受け入れる環境は無かったのです…