こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の再発掘
というテーマで
赤い影
という映画を
解説してみたいと思います。
本作は発掘良品第一弾の中でも
最も解説の難しい作品。
その理由は
内容を分析して観るのと
分析せずに感覚で観るのでは
印象がかなり変わってしまう映画
だからなのです。
これは現代アートなどでよくある問題。
シャガールやモディリアーニの絵は
直感的に見た感想だと
奇妙な絵
という事になってしまう可能性がある絵。
↑シャガールの絵の直感的な感想 → 変な絵
↑モディリアーニの絵の直感的な感想 → 変な絵
けれど、作者の性格や
製作意図を理解した後で改めて観ると
味わい深い絵
に変わってしまうのではないかと思います。
↑遠く離れた故郷のスラブを想い続けたシャガールの郷愁が
描かれた作品。 → なんか良い絵だね!
本日の赤い影は
何の予備知識もない状態で観ると
何が何だか分からない
不気味な映画
という感想になってしまう作品。
↑うわ~!
↑うわ~!!
↑うわ~!!!
けれど、あまりにも謎めいているから
人々の印象に残った作品だと考えるなら
あまり詳しく解説する事で
初見の衝撃を奪ってしまうのもどうかと思うのです。
ですので本作に関しては
直感編と分析編の2回に分けて
お送りさせて頂ければと思います。
このシリーズで
本作品の推薦理由は3つ。
推薦理由①
映画を観ているだけで
不安になってくる
直感に訴える作品だから
本作は、自分の娘を死なせてしまった男が
ミラノで怪事件に遭遇していくというお話。
けれど
ストーリー展開に脈絡がないのです!
男はイギリスの郊外で
妻と二人の子供と一緒に住んでいましたが
娘が池に落ちて溺れ死んでしまいます。
↑池の近くで遊んでいた少女は…
↑死んでしまいました!
娘が池に落ちていた時の服装は
真っ赤なレインコート。
けれど…
死の直前に男が見ていたフィルムのネガに
赤いレインコートが映っていたのです。
↑男が観ていた写真の右側に赤いレインコートが!
その上、女の子が溺れた時に
ネガの上にこぼれた水が
赤い色になって染み出してきます。
↑レインコートの赤が染み出して…
でも、フィルムの色って、染み出すものでしょうか?
という事は、この赤いシミは
少女の溺死に何か関係があるの!?
と思っていると
映画の場面が突如移り変わり
男は、ベニスで古い教会の修理をしています。
↑さて、教会の修理だ…
はい?
( ̄_ ̄ i)
なんだか展開が変ですね。
けれど、こんな変な感覚は
この後もずっと続いていくのです。
男と妻は、ベニスのレストランで
不気味な老姉妹に出合います。
姉妹の一人は
目が不自由ですが霊感を持っており
妻が何もしゃべっていないのに
娘さんは今
夫婦と一緒にいて楽しそうよ!
と言って来るのです。
↑赤いレインコートを着たお嬢さんは
あなたたちと一緒で楽しそう
その言葉を聞いた妻は、突如失神!
↑無言で失神してしまう妻!!
妻は、病院に搬送されますが
意識を取り戻した妻は、とても嬉しそうだったのです!
↑あなた、あの子は無事なんだって!
…えっと
ついてこれてますか?
σ(^_^;)
妻の謎めいた発言に混乱する夫は
姉妹に不信感を持ちますが
妻は、姉妹にもう一度会って
娘の様子を聞きたいと言ってきます。
↑あの人には見えるのよ!
…おい。大丈夫か?
そして、彼女が姉妹に会ったころから
男の周辺では
不気味な出来事が頻発するようになります。
↑教会を修理中に
↑突如死にかかる男!
↑と、その瞬間に大笑いする姉妹の顔が!
えっ?
何?
どうしたの?
と、観客が戸惑っている間にも
話はどんどん不可解な方向に進んでいき
衝撃のラストを迎えるのです!
↑夜中のベニスの
死んだハズの少女が走り回ってます。
さて、この映画を直感的に観た皆さんは
どのような気持ちになるのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
推薦理由②
不条理な話を観た感想は
人によって様々である
↑何の予備知識もなく
初見で、内容を理解できる人は、恐らくいないと思います。
なんだこれ!?
気持ち悪い!
でも気になってしょうがない!!
これは、心の奥に引っかかる潜在的な不安が
呼び起こされたから!
↑観た人を不安な気持ちにさせる赤い影!
だからもし
これは見た人を
不安にさせるための映画だ!
という感想を持ったとしたら
それは、この映画の解答の一つだと思います。
映画を直感的に観てはいけない
という決まりがある訳ではないのですから…
推薦理由③
人は理解できないものを
怖いと感じる
↑つげ義春の「ゲンセンカン主人」は
読者を不条理な世界の中に引き込んでいくマンガ。
意味が分からないからこそ
ずっと引きずってしまう怖さがあるのです。
けれど、この映画の作者は
意味が分からない映画を作ろうと
思っていたのでしょうか?
それについては次回
別のアプローチで検証してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑本作と同じく赤い服の女の子が登場する
「狼の血族」も観ていて不安になる映画。
けれど、こちらの方が
何を描こうとしているかは明確なのです
ヽ(=´▽`=)ノ
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