こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/






本日も

「はなればなれに」
 



という映画を通して

想像力と
感覚の継承

というテーマについて

考えてみたいと思います。






前回、ご紹介しました

2012年版の

「はなればなれに」


独特の空気感を持つ
映画





言葉や説明的なシーンを極力排除し

3人の登場人物の

なにげない雰囲気

を描いていくことで

この映画にしかない空気感

作り上げている

秀れた作品だと思います。







この映画の途中で

英斗が恋人と別居することになり

二人の私物を分別するシーンで

これ、どうする?

二人で買った…

といってDVDを持つシーンが

チラッとあります。


↑このシーンの直後
ダンボールからDVDを出します。





DVDの名前は言いません。

ケースも裏側にしてあります。






…けれど、これは恐らく

ゴダール版の
「はなればなれに」

の日本語版DVDだと思われます


ヽ(=´▽`=)ノ






という感じで

さりげなくリスペクトされている

1964年版の

「はなればなれに」

とは

どんな映画なのでしょう?






これは…

恋愛映画のようでもあり

犯罪映画のようでもあり

コメディのようでもある

不思議な空気感の
映画

なのです。






登場人物は

男2人、女1人。




男は悪友の

フランツとアルチュール。




女は

北欧からパリにやって来た

オディールです。







オディールは

おばさんの家で暮らしていますが

おばさんの愛人が

家の中に大金を隠しているらしい

というのを知って

それをフランツに話します。






そのことを

フランツはアルチュールに話し

3人は

愛人が不在の時に

その大金を強奪しようと

考えるのですが…


↑威張っていてよくしゃべるアルチュール(右)と
無口でダンディなフランツ(中央)は
二人ともオディール(左)のことが好きなのです。





そこから先の彼らの行動は

グダグダ

なのです

(-"-;A






強奪計画を立てようと

カフェに入る3人ですが

真剣な話し合いなんてしません。


↑なんとなくお茶してます…(-_-;)




そのうち

話ことがないなら1分間沈黙しよう!

と言って

突然沈黙!





彼らが沈黙した時に

映画の中で流れる全ての音も

突然なくなってしまいます!







その後

踊ろうか?

と言って

突然カフェの真ん中で

3人で並んでダンスを始めてしまいます。

↑ダンスの途中で
今度はBGMだけが消え
彼らの心の中の描写が
一人ずつ語られます。







また

強盗に行く前に

時間があるので

ルーヴル美術館をどれだけ早く巡回できるかの

ギネスに挑戦してみよう!

ということになり

ルーヴル内を猛ダッシュします


↑今までの記録は9分45秒!
3人は記録更新できるでしょうか?

ちなみにこれは
ゲリラ撮影だったようです。





( ̄_ ̄ i)




あんたたち

大金強奪するんじゃないの?







と…

こんな感じの展開なのですが

これこそが

2012年版の

「はなればなれ」に通じる

この映画独特の
空気感

なのです

\(^▽^)/





当然

実際の強奪もグダグダ!






お目当てのおじさんの部屋には

鍵がかかっていて入れず

仕方なく

ハシゴを使って上ろうとして

失敗したり…








一体この話

どうなっちゃうの?






それは是非、皆さん自身の目で

ご覧になって頂ければと思います。







本作の空気感は

今までの映画にはなかった

緊張感があるような
ないような


楽しいような
ちょっと物悲しいような

不思議な感覚!




↑映画に流れる絶妙の空気感!






そして

そんな未経験の空気感こそが

とても画期的だった!

ということなのです。






この作品の前後

パリでは映画革命が起こり

いままでにない表現の映画

というものが

次々と作られていきます。






そんな新感覚の急先鋒こそ

ジャン=リュック・ゴダール監督







この作品の次に撮った

フルカラー映画

「気狂いピエロ」



ゴダール感覚の集大成

ともいうべき

傑作となります。




↑総天然色テクニカラーの
「気狂いピエロ」







そんな

ゴダールの空気感を満喫できる

本作なのですが

長らく日本では未公開。





公開されて37年もたった2001年に

やっと劇場公開された

日本人にとっては
まぼろしの作品

だったのです!







けれどもし

長い年月を経てこの作品が

日本の人の目に触れたことで

新作と同じ感覚

として受け止められたとしたら…






そう!


ひょっとすると

長年の未公開が幸いして

2012年版の

「はなればなれに」が

生まれるキッカケになったかも

しれないのです。






時を越えて伝承された
不思議な感覚




どちらの作品でも
楽しむことができるのです


ヽ(=´▽`=)ノ







ではまた(*^ー^)ノ


↑「キスの仕方知ってる?」
「知ってるわ!舌を使うんでしょ!」

ンベッ

σ(^_^;)

こんな感覚が楽しめる映画なのです
ヽ(=´▽`=)ノ






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