こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/






本日は

「はなればなれに」
 



という映画を通して

想像力と
感覚の継承

というテーマについて

考えてみたいと思います。






感覚の継承って

ありますよね。





壺作りのためのろくろ回しは

感覚的なもの。







壷作りって
こんな感じなんだ!

という

感覚を理解した人


作れるようになります。





壷に限らず

スポーツ、美術、工芸など

技術系のスキルのほとんどは

感覚的に理解した人によって
伝承されていくもの

なのだと思います。







そして

感覚的に伝承されていくものの一つに

映画のタッチ

があります。







タッチとは

質感のようなもの。






その監督
ならではの質感

とか

その映画
ならではの質感

というものは

その感覚を理解できた監督に
伝承されていくのです

\(^▽^)/






本日の

「はなればなれに」


2012年の日本映画なのですが

実は

同じ邦題の1964年の映画が

存在します。


↑この映画も
「はなればなれに」
という日本語タイトルなのです
(^^)






こちらを監督したのは

ジャン=リュック・ゴダール

↑ゴダール監督





60年代を席巻した

アヴァンギャルドな作風は

今までにないタッチの映画

だったのです!


↑撮影方法も、セリフも、展開も…
すべてが今までとは異なる
ゴダール・タッチの映画







本日の

「はなればなれに」



そんな

ゴダールの
はなればなれに
のタッチ


見事に継承した作品なのです。


↑独特の色合い、セリフ、展開、
全てがゴダールのタッチによく似ています。






主な登場人物。

女1人、男2人の計3人。





3人は

直接の知り合いではありません。







パン屋のおじさんと喧嘩して

辞めてしまったクロ





舞台脚本家ですが

主演女優に逃げられてしまい

代役を探さなければならない豪





恋人と喧嘩をして

大切なカメラを壊されて

家出してしまった英斗





…なんか

人生、行き詰った感じの3人ですね

(-_-;)





そんな彼ら3人が

なんとなく出会い

なんとなく共同生活をはじめ

なんとなく元の生活に戻る

という映画です。


↑こんな感じの画面の映画です






( ̄_ ̄ i)



何?

その雑な説明!






けれど

この映画の魅力は

なんとなくの描かれ方が
妙に楽しい

というもの。


↑なんとなく、山を背景に…




劇中、彼らはあまり喋りません。


↑なんとなく、釣りを…





英斗のおじさんが経営していた

古い旅館に住み着いて

思い思いの日々を過ごす3人。



↑なんとなく、真剣でスイカ割り!






そんな彼らの

なんとなくの日々は

なぜかずっと観ていたくなる

空気感なのです。






そして実は

この空気感は

ゴダールのはなればなれに

の中にも存在しています。


↑なんとなく、無言でダンス!





ゴダール版も

登場するのは男2人女1人。





3人は

強盗を計画するのですが

彼らの行動は

なんとなく

なのです。


↑本気で強盗するのかどうか…






さて

日本版のはなればなれにの

現実逃避した3人には

一体、どんな結末が待っているのでしょう?





それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。



↑海辺でクロを主役にした脚本を書く豪。

クロは失踪した女優の代役に?







この作品は

なんとなく作られた映画

ではありません。






3人のキャラの魅力と交流を

極力言葉を使わずに描き

3者3様のこれから



キチンと用意されています。






ゴダールの

はなればなれにの感覚を

こういう感じか!

と、理解して伝承して作られたこの作品は

懐かしくもあり

同時に

新しい感覚でもあるのです。



↑2012年タッチ!



↑1964年タッチ!






という訳で

折角ですので次回は

1964年の

「はなればなれに」

について

解説してみたいと思います。





ではまた(*^ー^)ノ




↑新感覚の映画の入門としては
最適の作品だと思います
\(^▽^)/






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