クリニックから一旦帰宅した旦那とあっ君を車の後ろに乗せて、昼過ぎに再度クリニックへ。
大病院への紹介状を先生が書いてくださるため、それを受け取ってから紹介されたE病院へ。
久しぶりの車の運転で更に後ろに子供を乗せているということで、可能な限り平常心を持っての運転を心がけました・・・が、無理でした。
どれくらい平常心を保てなかったかというと、E病院の駐車場前の細い道を対向車とすれ違う時に電柱で左のボディーを思いっきりこするほどに・・・。
これのおかげで未だに車の左ボディーには大きな傷がついています。
まずはE病院の外来棟へ。
受付の方から、「人気の先生だから、待ち時間が長いと思います。」と忠告を受けましたが、そうですかと言って引き返せないので、大人しく待つことに。
午後からの外来が始まるとすぐに名前が呼ばれました。
待ち時間が長いと言われていたのに、ものの5分ほどの待ち時間でした。
今考えると、よほど緊急性が高かったためほかの患者さんより優先していただいたようです。
ここでこれから旦那がお世話になるM先生との出会いが。
診察室に入るとM先生より、
クリニックの先生から電話で数値の連絡をもらい、今紹介状と数値を改めて見た。
結論から言うと、即入院してほしい。
明日奥さん(私)に着替えとかを持ってきてもらって。
詳しい細胞検査をして、結果を見てみないとわからないけど、血液検査の数値だけを見ると90%の確率で白血病。
今出ている熱は白血球数が減少(基準値の20分の1ほど)していることが原因。
万が一転んだ場合に止血する役割の血小板もほとんどないため、外来棟から入院棟まで車椅子に乗って行って欲しい。
すぐ抗がん剤の治療に入らなければ命に関わる。
もう何が何かわかりませんでした。
「頭の中が真っ白」という言葉がぴったりの状況。
正直ここから入院棟まで移動したときの記憶が曖昧です。
確か旦那が車椅子に乗って(どうやって乗ったか、どこから車椅子が来たのか不明)、院内循環バスに乗って行ったと思いますが、定かではありません。
記憶がはっきりしているのは、救命救急に行き先生から問診を受けている場面からです。
問診を受けているあいだも私の頭の中はパニック状態。
問診が終わってから旦那は骨髄液検査のため検査室へ。
私たちはひとまず救命救急科のベッドを借りてあっ君の授乳タイム。
授乳している時、あっ君の穏やかな顔を見ていると不吉なことがよぎりました。
この子、父親のいない子になってしまうかもしれない。
まだ2ヶ月なのに。
そうなったらどうしよう。
実家に帰ってこの子を育てるしかないのか。
今の籍はどうしよう。
あまり考えたくなかったけど、そんなことが頭をかすめました。
更に看護師さんたちの会話が。
「髄液検査終わったけど、出血が止まらない。止血剤入れないと」
もしかしたら勘違いかもしれませんが、旦那のことだとわかりました。
どうしよう。
旦那がいなくなるかもしれない。
こんな可愛い子供が生まれたばっかりなのに・・・。
そう考えたら涙が止まりませんでした。
初めて泣きながら授乳をしました。
多分この時もあっ君がこちらを見ていましたがそれどころではなく、自分のことしか考えられませんでした。
授乳が終わってから実母に電話。
今日入院すること、白血病かもしれないこと。
どうしたらいいかわからないと、泣いて電話しました。
実母と話している時、病院の前にタクシーが停まって義母が降りてきました。
いつの間にか旦那が連絡していたようでした。
二人で救命救急科へ行くと、旦那は止血剤を打って無菌室へ入った。小学生以下の子供は入室不可だから、お子さんは預けて欲しい。と伝えられました。
病棟の看護師さんたちが、待機する部屋を用意してくれて、あっ君と義母にはそこで待っていてもらいました。
私は看護師さんと病室へ。
無菌室に入っているため、入室方法や注意事項等一通り説明を受けました。
ここあたりからようやく旦那が入院してしまうという実感が湧いてきました。
旦那からお水を買ってきて欲しいと言われ、看護師さんとともに自販機へ。
ここで看護師さんから非常に大切なことを言われました。
「子ども、2人目とかって考えてる?」
この一言がなければ、何も考えず抗癌剤治療を開始していたと思います。
ここで初めて抗がん剤が旦那の精子にも影響を及ぼす可能性があることを思い出しました。
考えている旨を伝えると、看護師さんから抗癌剤投薬開始前に精子凍結をしなければならない。
抗がん剤と同じくらい大切なことだから、M先生には伝えておくから、自分たちで精子凍結をする病院を探して欲しいと言われました。
この看護師さんも小さいお子さんを育てるママさんで、これ以降も子育てや治療について相談にのってもらうことになります。
自販機から帰って旦那にお水を渡していると、別の看護師さんが「泣いてるよ~」と予備に来てくれていました。
実は、義母からも泣いているとLINEが入っていたのですが、全く気付かずにいました。
別室に入ると、お腹を空かせてギャン泣きしているあっ君が。
滅多にお腹を空かせて泣かない子がここまで泣いてる。
やっぱりあっ君にも負担になってしまったんだ。
と申し訳ない気持ちになりました。
泣いているあっ君に授乳をし、オムツを替え、再び義母に渡して旦那のもとへ。
明日持ってくる物を確認して一旦帰宅することに。
昼過ぎに病院についたのに、外は真っ暗で小雨も降っていました。
疲労困憊の中、車で帰宅する自信がなったのでちょっと贅沢してタクシーに乗ることに。
帰宅して、あっ君の沐浴をし、授乳。
あっ君を寝かせている時にふと目に入ったのは結婚式のときに作った2人で写った写真。
付き合った日に初めて撮った写真、初めて2人で旅行に行った時の写真、普段のデートの写真、プロポーズしてくれた時の写真、入籍した日の写真。。。
まさかこんなことになるなんて
あっ君を寝かせながら涙が溢れて止まりませんでした。
その時、ふと視線を感じて下を向くとあっ君がこちらを見ていました。
「ママ、どうしたの?」
そう言いたげなあっ君の顔でした。
泣いてばかりいられない。
この子には私しかいない。
私が不安な気持ちになったらこの小さな可愛い子も不安な気持ちになっちゃう。
この子の前では絶対に泣いてはいけない。
そう決心しました。
あっ君を寝かせてから、再度実母に電話。
実母から話を聞いてた実父とも話をしました。
いくつになっても、やはり親の声を聞くと安心して少し気持ちも落ち着きました。
長い1日がようやく終わり、ベッドに入ったのは23時すぎでした。
やはり不安な気持ちがあっ君に伝わったのか、当時4時間程連続で寝てくれるようになったあっ君がこの日は2時間毎に起きてしまいました。
この日から私が泣くのは決まってお風呂のなかになりました。
