2024年(R6年)12月23日(月)に経営統合の協議入りをしていた本田技研工業(株)と日産自動車(株)ですが、本日これを解約したとそれぞれの会社が発表しました。
国内の自動車販売台数第2位の本田技研工業(株)と第3位の日産自動車(株)の経営統合で話題とはなりましたが、両社が経営統合(子会社化を含む)しても首位のトヨタ自動車(株)(LEXUS及びダイハツ含む)の半分にも及びませんし、世界的に見ると2024年の生産台数では約381万台の本田技研工業(株)は第7位、約335万台の日産自動車(株)は第8位で、その下位はスズキの約325万台です。
しかも、中華人民共和国のBYD(比亜迪股分有限公司)の約427万台をそれぞれ大きく下回ります。
年度 | 売上高 | 営業利益 | 国内生産 | 全生産 |
2020年度 | 14兆9,310億円 | 6,337億円 | 729,500台 | 4,398,583台 |
2021年度 | 13兆1,705億円 | 6,603億円 | 615,587台 | 4,136,018台 |
2022年度 | 14兆5,527億円 | 8,712億円 | 643,973台 | 3,870,161台 |
2023年度 | 16兆9,077億円 | 7,808億円 | 718,521台 | 4,188,039台 |
2024年度 | 20兆4,288億円 | 1兆3,820億円 | 693,259 台 | 3,733,602台 |
●役員数(2024年6月19日現在)
・取締役---12名
・執行役---12名
●従業員数
・連結 ---194,993名
・単独 ---32,443名
年度 | 売上高 | 営業利益 | 国内生産 | 全生産 |
2020年度 | 9兆8,789億円 | -405億円 | 509,224台 | 3,629,672台 |
2021年度 | 7兆8,626億円 | -1,507億円 | 496,577台 | 3,585,153台 |
2022年度 | 8兆4,246億円 | 2,473億円 | 559,314台 | 3,250,800台 |
2023年度 | 10兆5,967億円 | 3,771億円 | 718,527台 | 3,444,164台 |
2024年度 | 12兆6,857億円 | 5,687億円 | 656,990台 | 3,144,470台 |
●役員数(2025年1月1日現在)
・取締役---12名
・執行役---5名
・エグゼクティブ・コミッティ-11名
・マネジメントコミッティ議長-4名
・執行役員----------40名
・フェロー----------2名
●従業員数
・連結 ---133,580名
・単独 ---24,034名
今回の経営統合協議入りの解約は、主に本田技研工業(株)に拠る日産自動車(株)の子会社化提案が要因の様ですが、生産規模はともかく経営状況を鑑みると止むを得ない様に思います。
(仮に両社の経営統合が出来ていたとしても、生産台数約690万台は、大韓民国の現代グループの約723万台を下回り世界第4位にしか過ぎません。)
なお、日産自動車(株)は、今期も営業利益は確保出来るものの最終利益は赤字の予想となっています。
また、日産自動車(株)は、生産拠点の再編(閉鎖)や従業員数の削減及び配置転換も今後行われる様ですが、会社規模としては更に小規模になることから、今後単独では自動車業界での生き残りが困難になると予想されます。
嘗ては、TN戦争とか、『技術の日産』・『販売のトヨタ』などと言われていたことも有りますが、事実としてはシェアで肉薄したことは有りませんし(黎明期を除く)、技術的に日産が著しく勝っていたことも有りません。
(名ばかりのGTは、道を空けたと言うことでしょうか。)