H3初号機、打上げ中止。 | GTZ&RSのブログ

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JAXA(Japan Aerospace Exploration Agency、宇宙航空研究開発機構)種子島宇宙センター(鹿児島県熊毛郡南種子町)から10時30分過頃に打上げ予定だったH3初号機は、打上げが中断されました。

打上げ作業は、H3初号機の新開発メインエンジン(LE-9)が始動したものの、2基の補助ロケット(SRB-3)が点火されず、またアンビリカルケーブル(Umbilical cable)の切り離しもありませんでした。
(LE-9はエキスパンダブリードエンジンと呼ばれるロケットモーターで三菱重工業とIHIの共同開発、SRB-3はIHIが開発した固体燃料ロケットモーター。)

JAXA(Japan Aerospace Exploration Agency、宇宙航空研究開発機構)に拠ると、H3ロケットの1段目のシステムが、機体の異常を検知して2基の補助ロケット(SRB-3)に点火信号を送信しなかった為打上げは中止となったとのことです。

要するに、ロケットシステムの打上げシーケンスを実行中に、何らかの不具合を検知した為に、その打上げシーケンスが予定通りに打上げを中止した様です。
(Fail Safeが機能し、システム全体として状態が安全側に移行したと言うことです。因って、爆発・炎上や破壊などには至らなかった模様です。)

中には、この打上げ作業中止をカウントダウンが続いていたから失敗と決めつける輩も居ますが、制御装置レベルのシーケンスカウントではプログラム通りに状態を安全側に移行させたわけですから、失敗ではなく制御移行(中止)だと思います。

因みに、このH3初号機には、長岡工業高等専門学校発のベンチャー企業『integrAI』が開発したAI搭載カメラが使用されている様です。