№0001. UNIX-[コマンドリファレンス(No.1)] | GTZ&RSのブログ

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№0001. UNIX-[コマンドリファレンス(No.1)]

【adb(アブソリュートデバッガ) - (1)】
《書式》
adb [-h]
adb [-n|-o][-w][-I パス名] カーネルファイル メモリーファイル
adb [-n|-o][-w][-I パス名] カーネルファイル クラッシュダンプ
adb [-n|-o][-w][-I パス名] クラッシュダンプ
adb [-n|-o][-w][-I パス名] [オブジェクトファイル] [コアファイル]
adb [-n|-o][-w][-I パス名] -PプロセスID [実行ファイル]
《説明》
adbコマンドは、汎用デバッギングプログラムを実行する。これにより、ファイルを検査しHP-UXプログラムを実行するための環境を得ることができる。
adbコマンドは、現在参照しているオブジェクトファイルと、現在参照しているメモリーファイルを、それぞれ一つだけ調査する。
引数に-を指定すると、このいずれかのファイルをNULLファイルとすることが出来る。なお、オブジェクトファイルとメモリーファイルは、次の引数を使用して指定する。
カーネルファイル:HP-UXのカーネルを指定。通常は、vmunixである。
メモリーファイル:/dev/mem又は/dev/kmemを指定。
クラッシュダンプ:HP-UXのクラッシュダンプを含むディレクトリを指定。
オブジェクトファイル:実行可能なプログラムファイルを指定。ディフォルトは、a.outである。
コアファイル:オブジェクトファイルの実行後に生成されたコアイメージファイル。ディフォルトは、coreである。
実行ファイル:adbコマンドがデバッグするプロセスのプロセスIDに対応する実行可能ファイル。
現在のオブジェクトファイルとは、カーネルファイル、クラッシュダンプ内のvmunix、オブジェクトファイル又は実行ファイルである。
現在のメモリーファイルとは、メモリーファイル、クラッシュダンプ内のシステムメモリーダンプ、コアファイル又はプロセスpidのメモリーである。
-h:使用方法の概要を表示して終了する。他のオプションと引数はすべて無視される。
-i:$HOME/.adbrdを無視する。
-I パス名:パス名は、<又は<<で指定されたファイルを検索するディレクトリのリストを指定する。ディフォルトは、./usr/lib/adbである。
-n:通常モードを指定する。Itaniumシステムでは、このモードがディフォルトである。
-o:下位互換モードを指定する。PA-RISCシステムでは、このモードがディフォルトである。
-P プロセスID:プロセスIDのプロセスをトレース対象プロセスとして指定する。
-w:adbコマンドのファイル書き込みコマンドが有効になる。
戻り値
 正常終了:0
 異常終了:≠0
【ar(接続可能なアーカイブとライブラリの作成及び保守) - (1)】
《書式》
ar [-]操作文字 [-][修飾子 …] [位置決め文字] アーカイブファイル [name …]
《説明》
arコマンドは、1本のアーカイブファイルに結合されるファイルのグループを保守する。
主な用途は、リンクエディタで使用するライブラリファイルの作成、更新である。
個々のファイルは、アーカイブファイルに変換せずに挿入される。arコマンドがアーカイブを作成するとき、すべてのマシンに対して移植可能なフォーマットでヘッダを作成する。
操作文字は、次のとおりである。
 d:アーカイブファイルから指定ファイルを削除する。
 r:指定ファイルを置き換えるか、或いは新しいファイルを次のアーカイブに追加する。
  (a)修飾子uを操作文字rと併用する場合は、修正日付が対応するメンバーファイルよりも遅いファイルだけが置き換えられる。
  (b)位置決め文字を使用する場合は、位置決め文字引数を必ず指定しなければならない。
  (c)アーカイブファイルは、存在していなければ作成される。
 q:アーカイブファイルの終端に追加する。位置決め文字は無効となる。
 t:アーカイブファイルの内容の目次を標準出力に出力する。
 p:アーカイブファイルの指定ファイルを標準出力に出力する。ファイル名を指定しないと、すべてのファイルの内容がアーカイブ内の順番にしたがって出力される。
 m:指定ファイルを移動する。
 x:指定ファイルを抽出する。
修飾子は、次のとおりである。
 a:位置決め文字で指定したファイルを、既に位置決めされているファイルの後に配置する。
 b:位置決め文字で指定したファイルを、既に位置決めされているファイルの前に配置する。
 c:アーカイブファイルが作成される際に生成されるメッセージを表示しない様にする。
 f:アーカイブに対する処理を行う前に、指定のファイル名を14バイトに切り捨てる。
 i:b修飾子と同様の操作を行う(位置決め文字で指定したファイルを、既に位置決めされているファイルの前に配置する)。
 l:ローカルホストのワーキングディレクトリにテンポラリファイルを入れる。
 s:アーカイブシンボルテーブルを再生成する。
 u:アーカイブの内容をアップデートする。
 v:アーカイブファイルの作成及び修正に関するファイルごとの詳細な説明を標準出力に出力する。
 z:アーカイブの内容を修正する時に、シンボルテーブルを再構築しない様にする。
 A:オプションのアクセス制御リストエントリーに関する警告メッセージを出力しない様にする。
 C:抽出したファイルが同名のファイルに置き換えられない様にする。
 F:アーカイブ全体を縮小する。
 T:ファイルをアーカイブした時の名前がファイルシステムで使用可能な長さよりも長くなる場合は、そのファイル名を切り捨てる。
《使用例》
ar r newlib.a f3 f2 f1 f4 … ライブラリnewlib.aに、ファイルf3、f2、f1及びf4をこの指定順にアーカイブする。
ar ma f1 newlib.a f2 f3 … ファイルf1の後に、ファイルf2とf3が続く様にf2とf3を移動する。
ar ma f2 newlib.a f3 … ファイルf2の後に、ファイルf3を移動する。
ar r newlib.a f2 f3 … ファイルf2とf3を置き換える。ただし、ファイルf2とf3がライブラリnewlib.aに既存の場合は、置き換えられない。
ar ra f1 newlib.a f2 f3 … ファイルf2とf3を置き換える。
【at(バッチコマンドの即時及び指定時刻での実行) - (1)】
《書式》
(a)指定の時刻で実行するコマンドを標準入力から入力する場合:
at [-m] [-qキュー] -t絶対時間
コマンド群
eof
at [-m] [-qキュー] time [date] [next 時間単位|+カウント 時間単位]
コマンド群
eof
(b)指定の時刻で実行するコマンドをファイルから入力する場合:
at -f ジョブファイル [-m] [-q キュー] -t絶対時間
at -f ジョブファイル [-m] [-q キュー] -t時刻 [日付] [next 時間単位|+カウント 時間単位]
(c)スケジューリングされたジョブのリストを表示する場合:
at -d ジョブid …
at -l [ジョブid …]
《説明》
atコマンドは、cronデーモンによるジョブの実行をスケジューリングする。
atコマンドは、ジョブの実行を指定された時刻にスケジューリングする。
atコマンドは、スケジューリング済みの既存のatジョブを対象として、リスト表示(-i)又は削除(-r)を行う。
atコマンドによるジョブ内にコマンドの入力方法は、次の3通りある。
(a)キーボードから、atコマンド行に続いて、各行にコマンドを指定する。入力を終了するには、eof(ファイル終了)文字を入力する。ディフォルトで、eofはCtrl+Dである。
(b)スクリプトファイルから入力する場合は、atコマンドの-fオプションを使用する。
(c)直前のコマンドのパイプ出力から入力する。
コマンド群:atコマンドによってシェルスクリプトとして実行できる一つ又は複数のUNIXコマンド。
eof:eof(ファイル終了)文字。ディフォルトで、eofはCtrl+Dである。
ジョブファイル:既存のファイルのパス名。
ジョブid:atコマンドによって割り当てられたジョブ番号。
-d ジョブid:指定されたジョブの内容を表示する。
-f ジョブファイル:ジョブファイル中のコマンドを読み込む。
-l [ジョブid …]:指定されたジョブをリスト表示する。ジョブidが指定されなかった場合は、すべてのジョブをリスト表示する。
-m:ジョブの実行後にメールを起動ユーザーに送信して、完了を通知する。
-q キュー:指定したジョブを示されたキューに登録する。
-r ジョブid:ジョブidで指定されたジョブを削除する。
-t絶対時間:ジョブを開始する絶対時間を定義する。
time [date]:ジョブを起動する起動時刻を定義する。
[next 時間単位|+カウント 時間単位]:実行日付及び時刻を、time [date]で指定された基準時刻の後、特定の時間単位数だけ遅延させる。
戻り値
 正常終了:0
 異常終了:1

《使用例》
at -f delayed-job now + 5 minutes … 5分後に、シェルスクリプトdelayed-jobを実行する。
cat delayed-job | at now + 5 minutes … 5分後に、シェルスクリプトdelayed-jobを実行する。
at now + 5 minutes < delayed-job … 5分後に、シェルスクリプトdelayed-jobを実行する。
at -f $HOME/future -t201312271220.00 … ホームディレクトリ中のfuture中のジョブを、2013年12月27日午前12時00分に実行する。
at -f $HOME/jobfile 5am tuesday next week … ホームディレクトリ中のjobfile中のジョブを、次の火曜日の午前5時00分に実行する。
at -f $HOME/jobfile 5am tuesday +2 weeks … ホームディレクトリ中のjobfile中のジョブを、2度目の火曜日の午前5時00分に実行する。
echo "sh $HOME/jobs/weekly-run" | at 1900 thursday next week … ホームディレクトリ中のjobsディレクトリ中のweekly-runにコマンドを追加して、次の木曜日の19時00分に実行する。
【atq(スケジューリングされたジョブの一覧表示) - (1)】
《書式》
atq [-q キュー]
atq -V
《説明》
atqコマンドは、atコマンド、batchコマンド及びcrontabコマンドでスケジューリングした実行待ちジョブを、一覧表示する。
atqコマンドは、at -lコマンドと同じ動作をする。
スーパーユーザの権限でatqコマンドを実行すると、すべてのユーザーのジョブが一覧表示される。
なお、一覧表示される情報は、ジョブ番号、ジョブの実行日時、キュー、スケジューリングしたユーザ名である。
-V:バージョン情報を表示する。
-q キュー:一覧表示するキュー(実行待ちジョブ)を指定する。

《使用例》
atq … 現在のキュー(実行待ちジョブ)をすべて一覧表示する。
atq -q a … atコマンドでスケジューリングされた実行待ちジョブを一覧表示する。
atq -q b … batchコマンドでスケジューリングされた実行待ちジョブを一覧表示する。

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