クロス、インブリード、血量 | ポラ丸の競馬推理ノート

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一口馬主と馬券 謎解きの日々

かねがね自分は日本の競走馬血統の表示に疑問があった。

 

海外では日本と違い自分の考えと違和感はない。外国語サイトをそこまで丁寧に当たっているわけでもないのでそこは絶対の自信というわけではないが。ただ欧米のように思想から入るというか精神のスタンス重視の文化では日本のようになるはずがないとは思っている。

 

この昔から感じていた疑問は昨年自分にとって現実的で切実な問題となった。ロードの募集馬でポプラ2020に出会ったからだ。ポプラ2020はまさに問題のインブリード血統であった。

 

そこでインブリードについて自分なりにとことん考えたその結論はこれはインブリードではないということ。そうであれば出資は当然、ポプラ2020が2020年産で唯一のわが愛馬となったわけだ。

 

自分の中では解決したといえ、日本の競走馬血統フィールドでは誤った解釈のまま。ここら辺を的確に考える風土が日本に育たなければ競走馬の伝統国になれないような気がする。

 

ポプラ2020の血統はどの競馬関係のサイトならどこでも見れる。たぶんどこでもJAIRS5代血統表をそのまま使っているだけなので、こうなっているはず

 

ポプラ2020no

クロス :サドラーズウェルズ4×4、ディンヒル 4×4

血量  : サドラーズウェルズ12.5%、ディンヒル12.5%

 

同様に母親のポプラの5代血統表を見ると

ポプラ

クロス :サドラーズウェルズ3×3、ディンヒル 3×3

血量   :サドラーズウェルズ25.0%、ディンヒル 25.0%

 

「母親ポプラのクロスと血量の表記はこれでいい。ポプラ2020のほうは血量はいいがクロスの表記は誤り」これが筆者の主張。

 

クロスはあくまでも父方と母方から相似の血を受けた時に競走馬に生ずる概念であって、すでに母親の中でインブリードが完結している場合は今回のように表記しては誤り。

 

何故ならクロスやインブリードの概念はメンデルの法則を基礎理論として考えるのが必須条件であり、その根幹をおろそかにしてお役所の統計資料のごとく表示するのは大きな誤謬だからだ。インブリードによって 「a a」という母親が出来たとしても、再度インブリードを重ねない限り次世代は純粋なアウトブリードと呼ぶのが当然。

 

「血量」と「クロス・インブリード」の概念は切り離さなくてはいけない。統計的な表作り優先思想不在ではいけません。