今日のマーブル
猫は段ボール箱が大好き
素焼きで欠けの出た陶器を、本焼きする前に修復して施釉して本焼きできる一種の接着剤的なものがある
簡単に言ってしまえば、本焼きできる接着剤といったところか
接着して、乾燥すれば常温ではしっかり固定されるので、サンドペーパー掛けなどできる
商品名「セラミック・ペースト」
(A)の「つまみ」の様に上に載せて焼くようなときに使える
(赤い線が接着面)
(B)の様に接着面に対して並行に近い方向に重力(G)がかかる場合は、落ちるので使えない
ただし、(B)の様な欠けも、下図(C)の様に重力が下向きかかるように焼くことができれば使える
(D)の様に欠けた場合でも使える
セラミックペーストを使っていたが、保管が悪いとすぐに固まる
一度固まると、捨てるしかない・・・・・もう二個も無駄にした
と言うことで、教室にある粉末を混ぜて使う直前に調合する、用時調整型のセラミックぺーストを作ってみることにした
成分は木工用ボンド(ペースト状)、蛙目粘土、灰透明釉(粉末)の三成分
木工用ボンド 10~40%
蛙め 粘土 20~70%
灰透明釉 10~60%
SP2の処方で接着した陶片を叩いていたら、本体が割れててしまった
SP1はハンマーで叩いても取れなかった
十分な強度をがあって、使えるのは
木工用ボンド 20% 20% 20% 20%
蛙目粘土 20 20 60 40
灰透明釉 60 40 20 20
評価 ◎ ◎ 〇 △
評価:◎ハンマーで強く叩いても剥がれない
〇ハンマーで強く打叩くと剥がれるが、実用的に問題なし
ただし、この用時調合接着剤も、セラミックぺーストも、問題点として
①重力が接着面い対して、ほぼ垂直にかかるようにしないと外れる
②接着剤が釉び傷を残すことが多い
③接着剤が表面の釉に傷になることが多い
使い方は、
1.欠けた素焼き片の断面をブラシで清掃する
2.断面に調合した接着剤を塗る
3.はみ出した接着剤をよく拭う (乾燥したら、サンドペーパーで接着剤のはみ出した薄い膜を削り取ればれば万全)
4.十分に乾燥させて、施釉する
5.接着面にかかる重力を考えて、陶片が倒れない様に窯詰め
6.普通の本焼き通りに焼く
付記①:色の濃い土の場合は、同じような色の土を、蛙目粘土に代えて使うと良い
冷:黒御影土 → 黒泥土を使う (黒御影土には小さな砂が入っているので、接着に
影響することがある
付記②:粉末の透明釉が無い場合は、透明釉の沈殿を乾燥させて粉末にする
接着ラインは釉に傷を残すことが多いので、色の薄い釉(透明度の高い)には向かない様だ
また、木工用ボンドは数百℃で燃えて、次に透明釉が1100℃くらいで熔け始める前まで、接着力が全くなくなることを知っておけば完全