灰透明釉が基本 | 雀風窯…陶芸日記

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立春から九日

 

庭の紅梅が五分咲きになって、急に春めいてきた

 

教室に活けた

花器は前回と同じ、赤土に伊羅保釉の還元焼成

 

花器が少し小さかったかな~

 

古信楽土に鉄分の多い赤土を加えて、椿灰釉の還元焼成

 

 

 

 

前々回にアップした私の灰透明釉作りの、その2

 

灰透明釉をマスターすると、いろいろな釉に応用できる

 

一例として、織部釉

織部釉は、本来は流れる灰釉

 

 

前々回にアップしたように、

灰透明釉は、灰が40%以上で流れるので

 

福島長石:合成土灰:藁灰:酸化銅=

55:45:10*:5* ほどで、青織部となる

 (*印は外割り )

 

これで、青が美しく出ない場合は石灰を少し加える

 

 

 

 

安南焼きと言う、呉須が少し滲んだような焼き物がある

 

安南焼きの実物を持っていないので、こんな感じだということで

昔、安南あたりで焼かれた

 

少し流れてほしいので

長石:合成土灰:藁灰=60:40:10*

 

呉須が滲みすぎると感じたら、長石を5%ほど増やせば良い

 

最適な滲み具合は個人ごとに好みが違うし、窯の温度や昇温速度で呉須の滲みが違ってくる

 

長石を平津風化長石にして90%くらいとし、蛙目粘土(がいろめ)やカオリンを少量加えれば憧れの志野釉になる

 

ただ、志野釉の良い味のも釉を作るには大変な苦労を要するので、深入りするなら覚悟が必要な気がする