一昨日の記事で、これからマックスコーヒーなるものの探求が始まることを書いた。
そしてその最後に以下のようなことを書いて〆るつもりだったのだが、なんだか哀愁めいていたので削除して投稿した。
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探し物は案外あっけなく見つかってしまうことがある。見つかってしまうと夢中で探していた当時がまさに夢だったように思えて、なんだか少し寂しい気がするものだ。
マックスコーヒー。
千葉発祥の甘くてチープなコーヒー。今までに得た情報では東京、そしてこの多摩地区にも侵食しているのは間違いない。探す気満々だがころっと見つかってしまうかもしれない。逆に見つからないまま探していたことなんか忘れてしまうかもしれない。
コーヒー一本で夢が見れるなんて自分こそチープな男かもしれないし、その夢は短いかもしれない。
こんな曲を思い出している。
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夢は思いのほか早く覚めた。フォーレが作曲した夢のあととは違って、ずっと明るくて晴れ渡るように。
早速Cornさんからまたしても驚くべき記事が届いたのだ。
なんと、マックスコーヒーが見つかったというのだ。
Cornさんは記事の中で、申し訳ないことをした、と書かれているがそんなことは全くなくて、おれとしてはマックスコーヒーにかける思いを増幅させてくれたと感謝したいくらいであった。
しかもそれはCornさんからあるよと聞いて一昨日訪ねた日医大のそばの本屋の自販機からたった200mほどしか離れていないところだという。Cornさんはこう綴っている。
「奇しくもLotusさんはこの自販機を背にして、日医大の写真を撮られていたのがブログで確認できる。偶然とは罪なものである。」
おれはその自販機に背を向けて日医大の写真など撮っていたのだ。笑える!!ドリフの「志村、うしろ!」*状態だったわけか。
(*志村けんが「8時だヨ!全員集合」で演じるキャラクターの後方や上から危険が迫っている時に、観客が知らせようとして思わず「志村! 後ろ、後ろー!」と叫んでいた)
おれはとんまなことにその自販機に気が付かなかったが、責任感の強いCornさんの目はそれを見逃さなかった。さすがだ。
コーヒーとは無縁だったおれが、タイの甘ったるいコーヒーを飲んでコーヒーに目覚め、ある方に千葉にはマックスコーヒーなる甘ったるいコーヒーがあると聞き、一度それを飲んでみたいと思い、それなら自宅近くの自販機で見たことがあるとCornさんから聞いて訪ねて空振って、ますますそれを探す気になり、とうとうそのCornさんが所在つきとめてくれたことになる。二人の人物が絡みながらタイコーヒーとマックスコーヒーが一本の糸でまっすぐつながった充足感がある。ちょっとしたドラマであった。Cornさん、ありがとう!
しかもCornさんの記事によると一昨日おれが妄想した推論がまんざら嘘でもなかったことが分かりそれにも驚愕している。
その推論とは、マックスコーヒーのメーカーはドトールに買収され製品統合の禍にあい、ドトールのカフェオレと味が似ているため廃版となった、というものだった。
Cornさんはこう書いている。
「鈴木コーヒーという会社で開発されたマックスコーヒーなのだが、そのチームにはドトールコーヒーの創業者もいたそうである。」
なんと、飲んだこともないマックスコーヒーがドトールのカフェオーレの味と似てると推測したおれの直感は間違っていなかった。マックスの味を決めた一人がドトールの創業者だったとは!
Cornさんはさらにこう続けている。
「甘さの秘密は砂糖ではなく練乳を使っているそうで、」
タイコーヒーはシロップではなくて練乳を使っているのである。甘ったるさの原因はここにあり、タイコーヒーとマックスコーヒーが一本の糸でつながったとおれが感じたのはこれにある。もしかしたらドトールの創業者もタイコーヒーをもとにマックスコーヒーを開発したのかもしれない。マックスコーヒーが時空を超えて、過去と現在と、タイと日本をつないでおれのところに届けられるような感動がある。
そしてマックスコーヒーの缶のデザイン。なんとなく予想とそう遠からず、レトロで武骨で好感が持てる。「やみつきの甘さ 元気MAX」というキャッチフレーズがイカしてる。
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しかし、缶コーヒー一本でこれだけ盛り上がれるとは。もしマックスコーヒー社、鈴木コーヒーというのか、の関係者が聞いたら少しは喜ぶかもしれない。
あとはCornさんが見つけた自販機を訪ねてマックスコーヒーを買って飲んで大団円となるはずである。残念ながらCornさんはマックスの甘ったるさはお口に合わないようだが、きっとおれにはおいしいだろう。ここに至るまでの紆余曲折が、その味を一層甘くしてくれるに違いない。
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今朝、Cornさんの記事を読む前だったが、思い立ってコーヒーを作って飲んでみた。コーヒーの粉があったので。
その粉と大量の砂糖を少量の牛乳で解き、牛乳を追加する。そこに大量の氷をぶち込んでざっと撹拌してできたのがこれ。
コーヒーが解け切っていないが、味はタイコーヒーに近かった。練乳があったらよかったのだが。グラスはタイの旅友がお土産にくれたタイのビール、チャーンのグラスで雰囲気を出す。マックスコーヒーに思いをはせながら。
Cornさん、ありがとうございました!
近々その自販機に行ってみます。
いつの日か、多摩川サイクリングロードか鎌倉街道で遭遇するそのときを楽しみにしております。