どこまで書いたか忘れてしまったが、バンコクに来て一夜が明けた。


昨日の午前中バンコクに着いて、ホテルへの途上のところどころで、あんかけ麺、豚肉乗せごはん、汁なしワンタン麺を食べた。







ホテルに入る前にこれだけ食べるとは自分でも思っていなかった。


ホテルに入って神品であるシンハビールを飲んでゴールデンスランバーを貪った。



そして日が暮れて、本格的にシンハのつまみと夕食を探しに街へ出た。


中東から帰国する途中この町に寄り道するのは、タイのストリートフードを食べるためだ。ハワイでビーチを楽しむ人がいて、アルプスのトレッキングを目的に旅をする人もいる。バンコクの中華街でストリートフードを漁るのも同じようなものだ。


ストリートフードなので大したものではない。うまくて安くて、タイの人が普段食べているものだ。


とは言っても、滞在しているのは中華街であり、中華街は観光地でもある。観光客相手の店も多分にある。トーキョーに来た外国人がアサクサで天丼やそばを食べるようなものか。


まず、シンハのつまみを探す。


早速、空模様があやしい。



先月食べたカリカリ豚屋が見つからない。必食なのだが。



雨には敏感な屋台は降り出す前から店を縮小し、テントを張り出した。そこへ突然雨が降り出した。


観光客はヤオワラート通りの両脇の軒下に退避する。すぐに安物のカッパを売り始めるタイ人が現れる。これが結構よく売れる。全くスキがない。


ごま塩頭のドリアン屋のおじさんの裏の軒下で雨が止むのを待つ。おじさんは一旦商売を諦めて、包みを開いてカオカームー(豚足煮込みかけごはん)を食べ始めた。実にうまそうに食べる。なかなか出来ることじゃない。PORCHEのシャツがお似合いだ。



20分ほどで雨は止み、おじさんに黙礼してつまみ探しを再開するべく歩き出す。


また降りそうなので適当なものを買って通りを折り返す。ホテルに帰って一旦これらでビールを飲もう。


が、欲が張ってもう少しとばかり、通りをそれて細い路地へ侵入する。そしてまた雨。


今度の雨は強烈だった。



おれのご自慢のつば広サファリハットでも対抗できない勢い。


身動きが取れず、雨を見て過ごす。これもバンコクだ、と思えば短い、ともいい切れない40分だった。


小降りになったスキにホテルへ帰る。雨と汗で濡れた体をシャワー室で水洗いする。


待ってました。



エビシュウマイ。フライドガーリックが別添えになっていた。これはうまかった。



それと春巻。どうやら菜食の店だったようで中身は野菜だけ。ちょっとがっかり。



23時ころ、再び街へ。

ホテルの正門は閉まっていて、何事かと思ったら守衛がこちらからどうぞと手招きをする。出かける時から門限破りの不良になった気分も悪くない。


雨が降ったせいか、夜遅いせいか、いつもの活気がない。


腹が減っていたのでカオパットというタイ式焼き飯が食べたい。


唯一賑わっていたのは緑色の海鮮の有名店。この店では先月カオパットを食べているので、天邪鬼精神を発揮してお隣のガラガラに空いたピンク色の海鮮屋でエビ入りカオパットを注文して待つ。カオパットを激しく炒める音に混じって、どこからか能天気な音楽が聞こえてきた。タイらしくていい。



ライムをしぼって、



はっきりいって緑の店よりうまかった。エビの数も多かったような。あしたもここで食べようかな。


🌼


今朝。死刑になるというおかしな夢を見て目が覚めた。あまり気にしないことにする。


死刑になるはずだったのだが、朝から食欲は旺盛である。殺される前に甦ったのか。今日はお寺の近くで手作り焼売を売っているおじいさんの店を初めて訪問してみたい。9時半営業開始とのことだがその前に朝ごはんを食べておこう。8時過ぎにホテルを出る。


歩いて20分ほどのカオマンガイ屋へ。この店は何度行っても働いてる人が違って、いつまで経っても一見の観光客扱いされる不思議な店だ。


細い路地に入っていく。この辺は中華街でも観光地からはずれて、小規模な鋳物屋や鉄加工業者がひしめいている、ガテンな街だ。



蒸し鶏と揚げ鶏のミックスで。つけなくてもいいペプシも。





生の生姜と唐辛子を遠慮なく投入する。





まだ食べれる。


ここから徒歩1分の、昨日寄った店へ。


タレをかけてしまうと豚肉のカリカリ感が薄くなるのでタレは別添えにしてもらう。なかなかつうじなかったのはそういう注文する人がいないからか。豚肉もカリカリ豚だけにした。



ごはんがパサパサで、それを補うために普通はたれをかけて出すのかな、という感想。肉そのものは絶品だ。これで55バーツ。ヤオワラートの観光屋台だと同じくらいの豚肉の量かつごはんなしで100バーツだ。



跡取りかな。LINEMANのエプロンの少年が働いていたので勘定を頼む。一瞬ためらった少年だが、番頭の人に促されてしっかり役目を果たした。おつりを持ってきた。賢そうな目をしてた。たくましく育てよ!



いつもは街歩きのランドマークポイントにしかしていなかったお寺を参ってみようかという気になった。ワット•トライミットという黄金仏で有名な寺だ。カオマンガイ屋のすぐそば。


天を刺すように、蒼宙にそびえている。



拝観料を納めて中に。払わなくても入れちゃうと分かったがそういう問題ではない。払わなくても納めるのだ。ついでに寄付もした。昨日までとは違ったそういう気分だった。





純金ではないが、かなりの金が使われているそう。訳あって放置された時代があり、風雨にさらされた結果上塗りしてあった漆が落ちて金の地肌が現れたとか。



4階建てなのでとても風通しがよくて涼しい。

しばらく佇んでいたくなった。下から見上げたことしかなかったが、こんないいところなんだ。次から次へとお参りする人が押し寄せてくる。アグネス・チャン似の人に頼まれて拝む姿の写真を撮ってあげた。写った写真を確かめて、Vサインを返してくれた。ドリフに出てた頃はアグネスちゃんだと思ってたなあ、こどもだったおれ。この人も香港の人かな。


インド人も中国人もそれぞれの方法でお参りする。手を合わせるのは皆同じだ。おれも日本式に般若心経を挙げた。



おじいさんの焼売屋はやってなかった。小さな屋台セットがコンパクトにまとめられて寺門の端に寄せてあった。豚肉ごはん屋の少年が育てば、焼売を売る老人が姿を消す。焼売が評判だと聞いたのはずいぶん前だった。


その後、ホテル至近のおもちゃ市場を散策。この女性、どの筆入れにするか相当悩んでた。



三年くらい前なら娘が喜んだろうおもちゃの山だ。



だんだん奥に進んで行く。この細い路地を平気でバイクが走って行く。



シンハは3本飲んだので、2本買い足しておく。


そういえば、旅行中、自分で欲しいと思っておみやげを買うことはまずないのだが、今回は象がデザインされたダブダブで風通しのよさそうなパンツが欲しくなった。たくさん売られている。一本500円くらい。買っとくかなー。