これは前にも書いたかもしれない。

海外出張には月刊誌の文藝春秋を持って行くことにしている。

 

昨日、ある出張族の方のブログ記事を読んで、思わずそのことについてコメントを送ったら返事を頂いた。今は海外にお住いのこの方、日本にいたころは出張で新幹線で移動する際は必ず文藝春秋を持って行っていかれたという。へえ、と思った。同じことしている人がいるんだ!

 

なんと、文藝春秋を買う理由もほとんど同じだった。ある程度の分量があって読み応えがあるし、内容は硬軟取り混ぜたものだし、編集が緻密なのだろう、どの記事も文章がしっかりしている。編集後記も小論ながら、小咄みたいで、ふっと笑える。そもそも創刊者が大好きな作家の菊池寛である。


自分の場合は出張と言っても10日から2週間くらいの短期で、文藝春秋を空き時間に読むと、出張が終わる頃にだいたい読み終わって、最後に泊まったホテルで捨てて荷物をいくらかでも軽くする。というか、出張が終わる頃に読み終わるように読むスピードを調整している感もある。もっとも、文藝春秋だけでは読み物は足りないので図書館から数冊本を借りて持って行くが。


まずはじめに文藝春秋のページをパラパラめくってどんな記事が載っているか確認する。自分は食べる時は好きなものを最後にとっておくタイプだ。記事を読む順番もおもしろそうな記事は後回しにする。長い記事は長時間のフライト中に読み、そうでもない記事はちょっとした空き時間に読む。


しきたりではないが、この雑誌のプレリュードと言える巻頭の随筆は何はともあれ真っ先に読む。文藝春秋を読み始めたころは、阿川弘之氏が担当されていた。その後、立花隆氏がそれを継がれたと記憶する。今は誰だったか。コロナでしばらく出張していないこの雑誌を読んでいないので不案内だ。


ただし、文藝春秋には落とし穴がある。


たいていこの雑誌は空港の書店で買う。ところが早朝発や深夜便の飛行機を利用する場合、書店の営業時間外に空港にたどり着くことがある。それに空港に着いてから気がつくのだ。思わず天を仰ぐ。


まあ、雑誌ならまだよい。外貨の両替も空港で、と考えていて、同じく銀行が閉まっていた場合は悲惨である。


次の出張は早朝発であった。文藝春秋は前もって買って持っていくのを忘れないようにしないと。外貨もそれまでに準備しないと。