月末が近づくと、ネットでクレジットカードの請求内容を確認する。

昨日それをしていたら、身に覚えのない請求があった。

 

請求元は英語で書かれていて、その名前に聞き覚えはなかった。検索してみたら英語のサイトが見つかった。何かサッカー関連のグッズとかチケット販売会社のようだ。アダルト系だったら家内に話すのに余計な神経を使うことになるが、取り合えずそういうのでなくてよかった。しかしそんなことで安心している場合ではない。でも男だったらまずそれを心配してしまうのはしょうがないところ。

 

人がいいのかただの心配性なのか、心配症が先に立って、本当に自分が使ったものではないか不安になってしまった。本当は俺が使ったんじゃないのか、と一人尋問を繰り返す。サッカーには全く興味がなく、そんなものにお金を使うはずはない。それにイギリスポンドで支払いをしている。ポンドは使ったことがない。ポンドで請求されれば、円換算していくらぐらいか確認するはずだが、そんなことした記憶もない。被疑者・俺のほうが検察官・俺に勝った。

 

サッカーといえば息子が好きなので、もしかしたらオンラインでなにか買ってしまったのかもしれない。でも息子がクレジットカード情報を知っているはずはない。一応電話して息子に聴いたが心当たりはないという。じゃあ、やっぱり不正請求かな。

 

いずれにしてものんびりしている場合ではなさそうだ。クレジットカード会社に電話する。回線が混んでいてつながらないメッセージが流れる。長期戦になるかもしれない。電話をスピーカー設定にしてしぶとく待つことにした。

 

オペレーターとつながったのは10分後くらいか。突然話しかけられてビックリしてしまった。一旦落ち着いてから身に覚えのない請求のことを話す。英語名の請求元のものが約2万5千円。あとよく見たら国内で500円、これも身に覚えのないものが見つかったので報告する。この500円て微妙だな。見過ごすところだったが、知らない請求元の名前だし、何か美容関連の会社みたいだし(そういうの全く興味なし)、クレジットカードで500円という額を払った記憶もない。

 

オペレーターが言うには、これから調査をするという。一旦不正と思われるものの請求は停止する。調査の結果、不正だった場合、つまり本人や身内などが使ったと判明しなかった場合は、請求が取り消される。そしてその請求元とは取引停止になる。その調査には2,3カ月かかる場合があるという。

 

カードは作り直すことになるのか聞こうと思ったら、先に言われた。今後のために、この電話が切れた瞬間からこのカードは使えなくなり、新しいカードが発行される。発行には1週間から10日かかる。手数調1100円もかかる。今使っているカードから自動引き落としになるものは新しいカードが届いてから設定変更する必要がある。それはそうだな、面倒だが。

 

クレジットカードは便利だが、油断ならない世の中だ。しかしどこで同カード情報が漏れたのか不思議だ。でもやろうと思ってプロの詐欺段が知恵を働かせればそんなことはたやすいことだろうし、個人情報漏れまくりの世の中だから、どこで漏れたか考えるだけ無駄ってものかもしれない。

 

実はこの電話を横で金庫番の家内が腕を組んでずっと聞いていた。電話の内容を手短に話すと、じゃあといって不正を受けたクレジットカードをはさみで八つ裂きにした。自分だったら真っ二つだが、この辺が女の執念か。真っ二つにすればメダカの水槽の苔とりに使えたのにな、とちらっと思った。

 

そのすぐ後。職場で必要な文具をネットショップで注文。はい、支払いとクリックすると、注文が完了していない赤い表示が。そうか、あのカード、使えなくなったんだった。あまりにもあたりまえにカードで買い物している自分に気が付く。便利の裏には危険もある。別のカードの情報を入力してやり直す。カード情報を記憶させるのはやめておいた。不正に対する効果があるのかわからないが、これからは買い物する都度カード情報を入力するようにしよう。

 

しかしなあ、人のカードを不正利用して買物して喜んでいる奴がいるのか。自分にはそういうことをやる勇気がない。たいした神経だよな。こういいう詐欺って見つからないものなのだろうか。絶対ばれない犯罪なんてありえないと思うのだが。