『さくらの7日間戦争4日目 ~Gatoh-Move Japan Tour.122~』
☆2014年8月10日(日)
市ヶ谷チョコレート広場
観衆63人(超満員)
◆第1試合 シングルマッチ 10分一本勝負
○マサ高梨(5分58秒、首固め)北沢ふきん×
レフリーとリングアナは、今日が初経験というブリバトのMIZUKIがつとめる。
ゴングと同時にふきんがヒップアタック。クリーンヒットし、高梨からカウント2を奪う。
ふきんは果敢にエルボー、タックルを打ち込むが、高梨は倒れず。それでもタイミングよく高梨を投げることに成功したふきんは、タックルで高梨を吹っ飛ばす。
高梨はフロントヘッドロックにふきんを捕えると、狙いをふきんの首に定める。エルボーを首筋に落とし、ネックロックで強烈に絞め上げる。苦しい表情のふきん。
高梨は水平チョップ一発から、チンロック、クロスフェースロックと首への攻撃を休めない。ふきんがなんとかエスケープすると、今度はスタンディング状態のスリーパーホールド。
ふきんが暴れて振りほどくと、壁際の高梨に向かってヒップアタックを一発。さらに弓矢固めをきめて拍手をおこす。
切り返してフォールの体勢に入った高梨は、執拗に何度も押さえ込む。必死に肩をあげていくふきん。
一度はふきんがスクールボーイを切り返してフォールに入ったが、続けて逆さ押さえ込みにいくところを、高梨が切り返して首固め。
ガッチリ入ると、ふきんは返すことができず。高梨の壁の前に敗れ去った。
◆第2試合 『我闘雲舞vsYMZ全面対抗戦』 6人タッグマッチ 15分一本勝負
○ハルク・ホーガンによく似た人物&「ことり」&SAKI(11分24秒、片エビ固め)米山香織&円華&帯広さやか×
※レッグドロップ
我闘雲舞とYMZの全面対抗戦と銘打たれた試合。なぜか帯広はYMZ軍。一方、我闘雲舞軍は、助っ人のSAKIのほか、強力な助っ人Xをアメリカから招聘。しかし、台風の影響で、Xはまだ会場に到着していないと前説のときにさくらから説明がある。
先に入場したYMZ軍だが、全員、黒のTシャツにサングラス。円華はひげを書いていて、みんな客席で暴れながら入場と、どこからどう見ても悪い人たち。客席からも“悪いコール”が発生。
一方の我闘雲舞軍だが、「ことり」とSAKIしか入場してこない。「もう一人はどうしたっ」というYMZの挑発に、「ことり」が「まだ来てないから、2人でやってやるよっ」と応じて、試合は2vs3のままスタートすることになる。
「握手なんていらねえよ」と悪い人の帯広が先発。なぜか相手のSAKIのコールを叫んであおる。帯広がコーナーの「ことり」を蹴ってブーイングをあびると、円華は「いいよ。悪いよ、悪いよ」とほめる。
SAKIをヘッドロックにとらえると髪の毛を引っ張ってブーイングをあびる帯広。注意するレフリーのMIZUKIの髪も引っ張る。
SAKIがボディスラムで帯広を投げて反撃すると、すぐに米山と円華がなだれ込みSAKIを滅多打ち。帯広は「ことり」を場外に蹴りだし「涼んでなっ」と毒づく。
米山と円華にダブルフェースクラッシャーをきめたSAKIが「ことり」にタッチ。「ことり」は3人相手に果敢にエルボーを打ち込んでいく。米山がゆーとぴあ攻撃を「ことり」に狙うも、いつものように失敗。
替わったSAKIが、米山のゴムチューブを奪って相手を叩くと、「ことり」も入ってきて「貸せっ」とSAKIのゴムチューブを手に取り、縦横無尽に振り回しての大暴れを見せる。
レフリーがゴムをとりあげると、米山が再びSAKIをつかまえ、髪の毛をつかんで投げ、窓枠へのサミング。円華は「反則するぞー」と予告してから、SAKIの首を絞める。
さらに米山と円華が、ゴムでSAKIの首を絞める。米山が「我闘雲舞もこれで終わりだなっ」とアピール。巻き起こる悲鳴とブーイング。絶体絶命の大ピンチ、我闘雲舞。
すると、突然ここで場内に『リアルアメリカン』がヒット。おびえた表情のYMZ軍。市ヶ谷にハルカマニアのTシャツのハルク・ホーガンがビーチボール片手にあらわれる。ひげが取れそうなのを気にしながらも、『リアルアメリカン』が流れる中、延々と3分近くパフォーマンスを続けた。
ようやくTシャツを破り終わると、帯広が「もしかして、ハルク・ホーガンさん?」と尋ねる。「イエス。アイ・アム・ハルク・ホーガン。What'cha gonna do~」と答えるホーガン。
帯広が「帰れっ」命じると、ホーガンは「奥さんと離婚して帰る家がありません。娘との関係も悪化して家に泊めてもらえません。What'cha gonna do~」と家庭の事情を語る。
ホーガンが「ユー、チョップを打ってきなさい」と帯広にチョップを打たせると、ホーガンは全く効いてないポーズ。しかし、次の米山のチョップには少し表情をゆがめ、円華のチョップには明らかに痛そうな顔をした。
ホーガンが米山にチョップと見せかけてポージングを見せて拍手をあびる。YMZが一斉にホーガンに襲い掛かり、米山がホーガンにゆーとぴあ攻撃を狙うと、なぜかホーガンはパフォーマンスを見せながらゴムを巻き取ってどよめかせる。しかし帯広に引っ掻かれると、元に戻っていく。
YMZのパンチ攻撃をハルクアップで耐えたホーガン。客席からホーガンコールがおこる中「YOU!」と相手を指さし、パンチをあびせる。
「ロープ、プリーズ」と指示し、「ことり」とSAKIがロープの役を果たす中、帯広をロープに振り、ビッグブーツ。そしてレッグドロップという完全無欠のフィニッシュでホーガンが帯広をフォール。
YMZを撃破し、我闘雲舞軍が勝利。試合後もホーガンのパフォーマンスが延々と続いた。
◆第3試合 『IWA三冠統一選手権』シングルマッチ 20分一本勝負
○小仲=ペールワン(12分22秒、片エビ固め)さくらえみ×
※座禅トーン。第3代統一王者が3度目の防衛に失敗。ペールワンが第4代統一王者となる。
DJニラ、ヘルアントに続いてIWA三冠戦、3度目の防衛戦となるさくら。相手に迎えるのは、パキスタンの英雄、小仲=ペールワン。いつもは重くて面倒だからと巻いてこない3本のベルト姿のさくら。ペールワンが求めた握手は、さくらが応じず。
まずはロックアップから腕の取り合い。意外にもタイトルマッチらしい正当なレスリングの攻防が繰り広げられる。ヘッドシザースを倒立で脱出するさくら。タックル合戦は互角も、さくらが客のアシスト付きタックルでペールワンを倒す。
さくらのロメロスペシャルは、体を起こしたペールワンが宙で瞑想ポーズを見せて逃げる。さくらが手四つで押しこむと、ペールワンは見事なブリッジで耐える。さくらが体重をあびせてもブリッジは崩れない。
窓際の攻防でペールワンの腕を窓枠に打ち付けたさくらは、複合関節技。さらにトラブルクラッチを見せると「しゃちほこっ」と叫ぶ。「しゃちほこって言ってるだろっ」とレフリーにアピールするさくらだが、しゃちほこルールでないため関係なし。
さくらがさくらえみ斬りからダブルアーム式背骨折り。さらにバックブリーカーに捕えようとするが、ペールワンがワキ固めに切り返し、続けて座禅式フェースロックに移行する。
ペールワンはコンプリートショットから監獄固め。悲鳴をあげるさくら。ペールワンが引き出しの多さを見せていく。
両者、壁へのぶつけ合いは、同時に壁にぶつかり、ダブルダウン。2人ともカウント9で立ち上がると、ペールワンの地獄突きをキャッチしたさくらが腕に噛みつき攻撃。さらに腕ひしぎ逆十字固め。これはペールワンが必死にエスケープする。
さくらは、さくらえみ70キロから、タイガードライバー、冷蔵庫爆弾で追い込んでいく。しかし、2発目のさくらえみ70キロは、ペールワンがなんと座禅で足を組む剣山でカット。さくらのマヒストラルもペールワンがつぶして逆にフォールにいくが、カウントは2。
トラースキックの打ち合いは、ペールワンが打ち勝ち、ポーズをきめる。回転式地獄突きをみまったペールワンが、ベルトを巻くパフォーマンスからフィッシャーマン・スープレックスを放つが、さくらが返していく。
さくらがマット際までチョップでペールワンを追い込むと、客に押してもらって走りこむ。すると、なんとペールワンが会場天井の鉄骨にぶらさがって、カウンターの座禅キック。
ダウンしたさくらを見ると、ペールワンが素早く窓にのぼり、座禅トーン。完全にきまり、さくら返せず、カウント3。
まさかの結末に会場騒然。IWA三冠新チャンピオンにペールワン。ペイントがはげかかったペールワンの素顔が喜びの表情だった。
◆エンディング
初勝利ならなかったふきん。「このあとの連戦は、明日が帯広さん、そのあと中森さん、田村さんと続くので、明日が勝てる可能性が一番高い」と発言して、帯広を動揺させる。
座談会でもサングラス姿のYMZ。帯広は「自分は我闘雲舞とYMZのハーフなのですっ」とさくらにすり寄ろうとしたが、さくらに拒否される。一方、ブリバトのSAKIは「LLPW-Xより我闘雲舞の試合のほうが全然多いので、ハーフというより7割我闘雲舞です」とコメントした。
そして、なぜか座談会にいたアントン。お茶を飲もうと市ヶ谷に寄ろうとしたら、駅でハルク・ホーガンが帰るところとすれちがったらしい。ジミー・ハートがキャリーバッグを運んでいたという。
ホーガンから聞いた話として、アントンが「夏場で髭が取れやすくて大変だった。でも楽しかった、ブラザー」と伝えていた。