コラム第58回 2014年12月31日 「中小企業 冬の時代」 | GTBコンサルティング 平賀 正志(中小企業診断士)


2014年も残り2時間を切りました。
皆様にとって今年はどんな年でしたでしょうか。

私は、今年も多くの中小事業者様とお仕事をさせていただきました。
たくさんの機会を与えてくださった事業者の皆様、そしてドナー(各種の支援機関)の各位に厚くお礼申し上げます。

その中には、

・改善につながった案件
・改善に向かいそうな案件
・予断を許さない案件

のどれもありました。
また見方を当事者に変えますと、

・事業者の方、ドナーの方、私自身の3者いずれも満足のできた案件
・事業者の方、ドナーの方には喜んでもらえたが、私自身が満足いかない案件
・事業者の方にイマイチ喜んでいただけなかった案件

のどれもありました。

ともかくも、私の立場としては、最終的なお客様である事業者の方に(ないしは企業・組織に)

「改善・向上・回復という結果に結びつけてもらうこと」

が何よりも大事です。私自身の満足度など、取るに足りないことです。
ですから、気を引き締めるとかそんな甘い話ではなく、自分自身を追い込んでいきたいと思います。皆様どうぞ宜しくお願い申し上げます。


ですが、世相としましては、中小事業者の皆様には

「厳しくなることはあれど、その逆は全くない」

というのが、正しい捉え方なのではないかと思います。

政府の中小企業対策もまるで役に立たない。
法人税減税は大企業にこそ効果はあれど、中小の事業者様にはどうでしょうか。それよりも、原価が安くなる円高のほうが良いのではないでしょうか。財・サービスを買ってくれる人も国内に住んでいる方のほうがはるかに多いと推測しますので、物価安になるほうが、結果として消費が高まるはずです。
にもかかわらず、逆行していることばかり。

地方自治体の公的支援策も、それなりに知名度のある中堅企業やベンチャー企業、財務体質の既に良いところには手厚い。しかし、本当に支援の必要な企業にはなかなか手を貸さない。
地方税を納めても相応のものはなかなか無い様子。

金融機関はお金の面倒は見てくれるけれど、税理士の先生は書類の面倒は見てくれるけれど、それ以外のことは助けてくれないし、それでいてしっかりとフィー(利息・税務顧問料)は取っていく。

とにかく、中小企業の皆様にとって、大きな目で見て良いことは起こっていないと言って過言ではない状態です。だとするとどこに突破口を見出すのか。
それぞれの企業やお店が、個別に適切な顧客をきっちりと見つけ、モノにしていくより他ありません。

「何をどうやれば、お客様の幸せに自分達が貢献できるのか」

を徹底的に考え、実施していくことが肝要です。

プラス、金銭の多寡(多い少ない)を物差しとせず(無為に他者と金銭の多寡=売上高の多い少ない、を比較対象とする、またそれ自体を目的とする・・・ことをしない!)、

「自分に、自社に、自分の仲間たちにとって何が本当の幸せなのか」
(お金は手段であり、目的ではありません!)


を追求し、それに沿った事業計画を立て、そこへ目指して邁進する。
利益ばかりか売上すら確保が大変なご時勢、夢を語ってもなかなか受け入れてもらうのは難しいですが、

「貧すれば鈍する」

ではいけません。そうなったら、もうおしまいです。

どんなにしんどくても、頭を使って(=知恵を使って)考えに考え、手足を動かしてこの厳しい時期を耐え、

「よそのことはわからないけれど、ウチは堅実にやっているよ」

と自慢しようではありませんか!

私自身、そう考えて日々生活しておりますし(故に、私自身の事業成績は非常に堅実であると申し上げておきます。但し大きく成長をすることもありませんが)、
同じようにお考え、ないしはそういう方向へ舵を切りたい方々のためにお手伝いをさせていただきたいですし、それが私自身がこの業界にいたいと思う動機なのです。


来たる2015年が、皆様にとって良い年となりますよう心から祈念致します。
どんなことでもご相談ください、お力になります。

では良いお年をお迎えください。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


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