2014年も半分が過ぎました。
それぞれの事業所・会社にて、年始に立てられた目標に少しでも近付けて
いますか?少し立ち止まって見直しもしていただきたいと思います。
今月の上~中旬に、視察と休暇を兼ねてタイ・ベトナムを旅して来ました。
どちらの国も若い世代の割合が多く、非常に躍動感があります。
そして彼らがそれぞれの社会を動かす力の源泉になっていることを否応なしに感じられました。
どこを歩いても、もうお年寄りが大半(…に見えてしまう、というほうが適切
なのでしょうが)の日本とはえらい違いです。
ただ、今月のお話したいことはその高齢社会の問題ではありません。
現在「ビジット・ジャパン」(Visit Japan)という標語のもとに、世界各国から日本
への観光客をより多く呼び込もうとする動きが盛んです。インフラ整備も徐々に
進んでいますが、受け入れる我々自身の準備がちっとも進んでいないように
思うのです。
それは、特に言葉の面でです。
英語を話せる(もしくは上手でなくとも積極的に話そう)という人が非常に少なく
見えます。
特に、ここ京都は観光産業で食べていかなければならない街なのですが。
(英語を日常的に話せる方の絶対数は日本でも増えてきていると思います。
しかし、人口比からすればまだまだでしょう)
先般旅した、タイ・ベトナム両国ともに、日本と比べれば、まだまだ教育水準は
低く、社会も混沌としている部分が多いとは言えます。
(タイはクーデター後、今も軍政下にありますし、ベトナムでも反中デモなどが
あり、街中は兵士や治安維持警察が銃を構えて警備をしています)
ですが、そんな中であっても、それなりの観光名所や商業施設を歩けば、
かなりの方が片言の英語で応じてくれます。それだけで、文字の読めない
観光客にはどれほど心強いことか。
(タイは独自の文字があり、それは日本語やローマ字とは似ても似つきません。
ベトナムもアルファベットが並んではいますが、発音や綴りが全く違うのでまず
読みこなすのは困難でしょう)
そういう安心感が、気安く訪問できる、つまり観光のために訪れる場所として
必須だと思います。ですが、そういう意識に乏しいなと京都周辺では思わざる
を得ません。
私の住む京都市内は、さすがにそういう整備が少しずつできてきているように
思います。それは官公庁による整備ではなく(もちろんそれもありますが)、
個々の事業者によっても進められています。その良い例が独自のパンフレット
や案内カード等の英語版を作成したり、看板やメニューブックを日本語・英語の
両方で表示しているところが増えている、ということです。
(確固たる統計資料があるわけではありませんが、街を歩いていただくと、
もうこれは視覚的に理解できるはずです)
私がしばしば伺う京都府内のとある地域がありますが、そこでも観光入込客数を
伸ばしたいとそこの人々はおっしゃっているのですが、何せ英語での対応を
やろうとする意識に乏しい。
そしてそういう取り組みも「地域挙げてでないと動けない」かのようにおっしゃる。
(実際大きなインフラ整備はそうせざるを得ないでしょうが、自前でできること
だってあるはず)
それでは外国人はおろか、日本の人々だって目新しさのないところへわざわざ
行ってみようという気持ちを持ってもらえるとは到底思えないのですが。
地域ぐるみでの動きを待つのではなく、個々の事業者様でも抜け駆け同然で
いいので、ぜひ英語対応は取り組んでいただきたいと思うのです。
別に完璧な英語を話す必要なんかありません。
私とて20数年ずっと英語の学習をしていますが、まだまだ勉強が必要だと思う
くらいです。それでも必要とあらば、ガンガン話しますよ。
そうでなければ生き残れないのです。そういうハングリーさが、差を作ります。
今から少しずつでも英語で対応できるように何かしら始めれば、1年もすれば
結構いろいろとできるはずです。しかも、人の手を借りずに自分で辞書を
使って勉強するだけであっても。
観光関連産業で勝ち組になりたければ、まず英語から取り組みましょう。
そういう新しい取り組みへの意識が、単に外国人対応だけでなく、様々な改善に
もつながるのです。
ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思います。
もちろんその英語化(ないしは国際化)の支援もできますので、お気軽にご相談
ください。
