第1回 2009年11月1日 「根本解決の方法を探ろう」 | GTBコンサルティング 平賀 正志(中小企業診断士)



私は、ウォーキングやサイクリングが大好きである。

これは、ほぼ毎日のように、ウォーキングやサイクリングに行く田舎道での出来事。



私はウォーキング中であった。


親子連れ(父親と男の子。父親はたぶん私くらいの年齢、男の子は小学校低学年くらいだろう)が自転車に乗って、速足で歩いている私の傍らを通り過ぎて行った。彼らは別々に自転車に乗っている。


その先に、道路が道端の大木の根っこにより持ち上がり、アスファルトがめくれ上がり、段差になっている箇所がある。その段差は、道路の幅いっぱいにはできておらず、パッと見で、幅の約3分の1くらいか。




男の子が、その段差をスピードを落とさずに通り過ぎた。

すると、前カゴに入れていた虫かごがその衝撃で踊って前カゴから飛び出して、道路に落ちた。




周囲に車・バイクは全く走ってなかったので、何の問題もなく、男の子は自転車を止め、虫かごを拾って、前カゴに収め直して、振り返って待っていた父親のあとを追って自転車を漕ぎ出した。


そして一言、

「この前のカゴに、フタつけんとあかんなー。中のものが跳ねて外に出てしまうわー」



で、父親は、

「そうかー。それやったらフタ見に行こかー(≒買いに行こうか)」




と言う。うーん、それでいいのかなぁ?





「どうして虫かごが前カゴから飛び出したのか」とか

「そもそもどうして自転車が跳ねたのか」とか



「前カゴにモノを入れているときに、それが飛び跳ねないようにするには、どういう乗り方をすべきか」とか

「自転車に乗ってて、段差を超えるときに衝撃を上手くかわすには、どういう姿勢をとればいいのか」とか


教えないの?子供に尋ねないの?って思ってしまう。


今回はたまたま、車もバイクも走ってなかったから、取り立てて危険もなかったが、親の安直さにちょっと薄ら寒いものを感じた。

もちろん、前カゴの中に収めているものが外へ飛び出さないようにするために、フタ(もしくは網)をつけるのは、対処の一つとして有効ではある。それに異存はない。


しかし、全くと言っていいほど、根本解決の方法を探ろうとしていない。




「自転車が跳ねないスピードで段差を通過する」


あるいは、



「多少スピードが出ていても自転車が跳ねないように全身で自転車の動きをコントロールする」


もしくは、



「自転車が跳ねても、前カゴの中のものを飛び出させないために両腕でハンドルに重心をかけて、衝撃を吸収する」


などすれば、前カゴの中に収めているものが外へ飛び出すことを未然に防げるため、フタや網は不要だ。





長い話になったが、要は、何かが起こってしまってから対処をすることは仕方ないにしても、まずはその根本原因を探って、未然に防ぐ、もしくは起こることのインパクトを最小限にとどめる努力をしましょうよ、ということ。



しかも親が子供にそういうことを教えずして、誰が教えるのだろう。




企業や組織の経営でも同じことだと思うし、大きな話をすれは、国家運営でも結局は同じなのではないだろうか。


ケガをして絆創膏を貼るのもいいけれど、どうしてケガをしたのか、次の時はケガしないで済む方法はないのか、考えて行動したいものだ。




皆様はいかが思われるだろうか?