【国道1号線徒歩の旅】Part597:土山町北土山(土山支所前交差点付近) | きまぐれの国道1号徒歩の旅

国道1号東海道上りは、長い土山町北土山の区間が続いています。

 

 

次の土山支所前交差点の案内標識のすぐ先で、

440.8km地点を通過します。

 

 

 

同交差点が遠くに見えてきたところで、

 

 

 

 

左手には、広々とした車両基地が見えてきました。

 

 

どうやら、甲賀市のコミュニティバスが停泊しているようですね。

 

 

 

ここから東には、「近江土山」や「田村神社」といった

土山地域の主要バス停があるため、それらや

甲賀市土山町の役所関連の施設にほど近いこの場所で

車両をまとめて管理しているようです。

 

 

使用されるバスは、路線によって車種が異なります。

 

 

 

都市圏にお住まいの方には馴染みが無いかもしれませんが、

こちらのマイクロ車もバス扱いです。

 

山間部などでの利用客の少ない路線においては、このような

定員の少ないマイクロバスを使用する場合も珍しくありません。

 

 

「甲賀流忍者バス」の愛称がイラスト付きで装飾されたこのバスは、

田村神社~南草津駅間を結ぶ「南草津土山線」のものです。

 

甲賀市コミュニティバスの運賃は通常は一律250円ですが、

市外の南草津駅へ伸びる同線は高速道路を利用する関係で

通常の倍額500円で運賃設定されています。

それでもバス+JRでの利用に比べると割安で、良心的です。

 

この日は、この路線を利用して帰還する予定なのですが、

あいの土山より発車する路線のため、停泊中のこの車は

このあと道の駅まで移動するものと思われます。

運行前のバスを偶然見かけることができて良かったです。

 

発車時刻も決まっているので、のちほど無事乗れますように…。

 

 

 

続いて、土山支所前交差点の北西方の角に

大きな石の灯籠を見かけました。

 

10m近くはあるでしょうか。

これまで見かけた中で最も大きいです。

 

 

脇には、「あいの土山」と石碑に刻まれています。

 

鈴鹿峠を越えるため、人や物資を運ぶ「馬子」たちの

労働歌として唄われた三重県の民謡「鈴鹿馬子唄」の中で、

「坂は照る照る 鈴鹿は曇る あいの土山 雨が降る」

と唄われた言葉です。

 

ちなみに、あいの土山の「あいの」の意味については、

「相の(坂(坂下)や鈴鹿(鈴鹿峠)に相対する)」

「間の(土山宿は本宿となる前、宿場間に栄えた"間の宿"だった)」

「あいのう(北伊勢の方言で「まもなく」という意味)」

から来ているなど諸説あるようで、定まっていないようです。

 

また、甲賀市コミュニティバスでは

「あいくるバス」「あいこうかバス」が運行されていますが、

この「あい」とは、土山地域を意味するものかと思われます。

 

 

 

となりには、「平成万人灯」と刻まれた石碑があります。

どうやら、この大きな灯籠の名称のようです。

 

すぐ近くには、その詳細が石に刻まれて紹介されていました。

その名の通り、平成に入ってから造られた新しい灯籠のようです。

 

御影石で造られたようで、自然石の灯籠としては

日本一の大きさを誇るものなのだそうです。

 

 

夜間はライトアップされるようで、

電灯の少ないこの界隈ではありがたい存在です。

 

そう言えば、大津市や草津市を通っていた頃と較べると

街灯をあまり見なくなってきました。

同じ国道1号沿いでも、かなり田舎道感が強くなってきています。

 

 

 

灯籠の下には、歌川(安藤)広重の浮世絵「東海道五十三次」の

当時の土山のようすを描いた一枚があります。

 

 

起点の「江戸・日本橋」と終点の「京」も含めた計55の宿場と

その界隈を描いた作品で有名ですが、土山の3作のひとつである

こちらの絵には「春之雨」のタイトルが付けられており、

雨に打たれる大名行列のようすが描かれています。

 

 

 

他にもいろいろありますね。

 

 

こちらは井戸のようですが、

水があるところを見るとまだ使えるものでしょうか…

そのへんのところはよく分かりませんが、蓋がされて

使えないようにしてあるようです。

 

 

 

その奥に見える石碑は、「土山町一級基準点」と記されています。

 

こちらはどうやら地理上の話のようで、ここを甲賀市土山町として

経度・距離・高度の測定、算出を行っているようですね。

 

 

というわけで、見るものがいろいろありましたが

国道1号に戻り、まもなく

2つの県道と交差する土山支所前交差点です。

 

 

 

つづく