『ゴッホ展―響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』
先日(と言っても大分前の思い出し記事になります)
名古屋市美術館で行われたゴッホ展に行ってきました。
ヨメと絶賛反抗期真っ只中で行きたがらない息子も無理やり連れて行きました。
なかなかゴッホを見る機会なんてありませんし、本物からは受けるものが全然違いますからね。
やはり精神に問題を起こし始めた修道院病院以降のゴッホはただ事で無い迫力が感じたわけですが。
息子は中期の絵に対して深い感慨を受けたようで、年齢によって受けとる物が違ってくるんだなぁ。面白いものです。
実はゴッホもさることながら、
さり気に展示してあった一枚の絵に思いもかけずくぎ付けになったのでした。
それは
オディロン・ルドンの「キュクロプス」でした。
この絵の存在は知っていましたが、実物を見るのは(もちろん)初めてで、なにか強烈に魅かれる物を感じました。
一通りゴッホを含めてみた後に何度も戻って見てました。
「キュクロプス」は英語読みでサイクロプス、こちらの方が聞き覚えがありますよね。
ギリシャ神話に出てくる単眼の巨人たちです。醜い姿を疎まれ、実の父によって地底深く閉じ込められていた巨人たち・・。
海のニンフに恋してしまったキュクロプスは山影からそっとニンフの事を伺うのですが、ニンフは身を隠してしまうと言う構図。
この物憂げな瞳がなんとも切ないですよね。
まあ、絵画をうだうだと語ってもせんのないことなんですが、
何故自分はこんなにこの絵に惹かれるだろうと考えてみたところ、思ったのです。
これは処女のニンフの様な女性に憧れる十代の自分なのだと!
キュクロプスの様に肥大化した自我と、物陰からそっとうかがう事しか出来ない自分の悲しさ・・・。
そう!
全国モテない勢の潜在意識の心象風景なんですね。
まさかのポストカードが有ったので思わず買って帰りました。
照れ隠しにゴッホも一緒に買いましたが!
名古屋の地下街から地上に出ると偶然に
ビルの谷間の空に描かれたニコちゃんマークが!!
これだった様ですね。
色々と偶然の出会いがあった一日でした。
お は り !