ミセス・チェリーの毎日。

ミセス・チェリーの毎日。

投資家ミセス・チェリーのメモノート。アメリカ生まれ、東京育ち、現在はシンガポールでセミリタイア。

世界のニュースにちょっとずつ、でも毎日触れる時間をつくる、そんなブログです。

日本のお寺でも、カンボジアのアンコールワットでも、

マナーを守り、入場料を支払って世界遺産級の場所を

観光するのは当たり前ですよね。

 

その範囲を広げて都市という規模で観光料を

世界で初めて徴収し始めたのがベネチア。

25日からこの制度が導入されました。

(Venice Introduces Daily Fee for Visitors 

to Combat Overtourism、Bloomberg)

 

都市に滞在していない日帰りの観光客を

ターゲットにしていること、

料金は5ユーロ(840円)であること、

そして何より地元の住民にかかる負担を

軽減することを目的にしていることなど、

日本でもすぐに真似しやすく、対策の目的も

日本のいくつかの観光地が必要としていること

と同様であるため、今すぐにでも真似すべき

対策かと思います。

 

観光客が押し寄せ地域住民の生活が脅かされる

ことを「オーバーツーリズム」と言います。

 

オーバーツーリズムは日本でも深刻。

特に、日本の厳しく細かいマナーは外国人に

とっては順守が難しく、でもそのツケは

観光客ではなく地元の住民の負担になって

はねかえってきます。

 

そんな負担を観光料を徴収することで

サポートしていくのは仕組みとして全う。

 

でも解せないのは、ベネチアでは地元住民が

この観光料に反対しているとのこと。

 

ベネチアは売り出すものではなく、守るべき

ものだというのが主張ですが、

守りたいものをしっかりと守るには財源が必要。

 

海外から特に人気の高い観光地、とくに京都などは

観光料を取り入れるにはうってつけの都市でしょう。

 

京都の住民にこれ以上ストレスが溜まらないように、

そして早期にその問題に向き合うためにも

まずは検討を一刻も早く始めるのはどうでしょう。

 

そして、こういう取り組みを導入することは

世界のロールモデルになるチャンスでもあります。

 

経済で世界的地位を失いつつある日本。

他の視点でリーダーシップを取れるように

なることも今後重要です。