観戦記2670 IBFライト級王座挑戦者決定戦 中谷正義vsテオフィモ・ロペス | 人生マイペンライ

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《本日のTV鑑賞》

 

元WBCライト級王者でWBCウェルター級王座挑戦者決定戦 『観戦記2669』 でヨルデニス・ウガスに体格敗けもあり大差判定敗けしたオマール・フィゲロア。当たり前だがボクシングはおろか格闘技は体重による階級競技で、身長や体格は関係ない。勝利したウガスが2年後にマニー・パッキャオと対戦するが、パッキャオはフライ級出身の166cmでオマール・フィゲロアの171cmより1回り小さい。フィゲロアはライト級では小さくないが、日本で初のライト級世界王者になったガッツ石松さんは172cm。日本人2人目のライト級世界王者の畑山隆則さんは173cmで、日本人3人目のライト級世界王者の小堀佑介さんは171cm。身長の数字が総てではないが、いまだに日本人3人しか世界王者出ていないライト級という階級だが、171cm~173cmという今の日本人には多くいる身長だけに、世界中にも多くの170cm前半は居て61.235kgという体重も多くの人種が世界王者を狙うクラス。

そんな層が厚いライト級で、182cmの身長を誇り東洋太平洋ライト級王座を11度防衛するも世界戦に辿り着かないのが井岡一翔選手、宮崎亮選手などと興國高等学校5人衆と呼ばれた1人が井岡ジムの中谷正義選手!

 

1989年3月に大阪府大阪市に生まれた中谷正義選手は、あのリカルド・アルレロンドのWBCジュニアライト級王座に挑戦したアポロ嘉男さんのアポロジムに中学生で入会~さらに高校1年生までは少林寺拳法もやっていたらしい。興國高等学校に進学し、ボクシング部で4階級制覇王者の井岡一翔選手やWBAミニマム級王者になる宮崎亮選手などとインターハイで団体で優勝、個人ではベスト8に入る~近畿大学に進学し、60戦するがボクシング部が不祥事で廃部。

2011年6月に井岡ジムからデビューして、塩川勝久選手に4RでTKO勝ち~さらに4連勝3KOして、2013年7月に土屋修平選手とのホープ対決を3RにKO勝ち~2014年1月に、加藤善孝選手に判定勝ちして東洋太平洋ライト級王座を獲得~5月に、東洋太平洋7位の原田門戸選手に判定勝ちして初防衛に成功~12月にも、東洋太平洋12位の宇佐美太志選手に判定勝ちして2度目の防衛に成功~2015年4月に、東洋太平洋8位のアクセル住吉選手を判定で降し3度目の防衛に成功~8月には、東洋太平洋4位の村田和也選手を5R終了時TKOで降し4度目の防衛に成功~2016年4月にも、東洋太平洋15位の闘将青木誠選手を1RにTKOで降し5度目の防衛に成功~11月に、東洋太平洋15位のアラン・タナダを7RにTKOで降し6度目の防衛に成功~2017年4月には、東洋太平洋14位のゲーオファー・トー・ブワマースを判定で降し7度目の防衛に成功~9月に、東洋太平洋1位のライアン・セルモナを4RにTKOで降し8度目の防衛に成功~2018年2月には、東洋太平洋3位のパランペッチ・トー・ブワマースを6RにKOして9度目の防衛に成功~7月にも、日本ユース王者の富岡樹選手を11RにTKOで降し10度目の防衛に成功~12月に、東洋太平洋3位のハリケーン風太選手を4RにTKOで降し11度目の防衛に成功。

 

そして、ついにビックチャンスを掴む!アメリカのメリーランド州でIBライト級王座挑戦者決定戦に挑む。対戦するのはIBFライト級4位のテオフィモ・ロペス!

 

1997年7月にアメリカのニューヨーク州ブルックリンで生まれた‘The Takeover‘テオフィモ・アンドレス・ロペス・リベラは、両親が中央アメリアに位置するホンジェラスからの移民。父親は違法薬物の売人などをしていたが、ロペスが5歳の時から喘息などもあり改心してフロリダへ移住しロペスにボクシングを教える~ロペスは11歳の時の試合後に、喘息で咳が止まらずに病院に運ばれ死にかけた事もあるらしい。

学校に行けない時期もかなりあり、自宅で勉強をしながらボクシングを続けて喘息を克服する~2014年5月のナショナルボクシンググローブスに出場も、2回戦で敗退~しかし、2015年5月のナショナルボクシンググローブスでは優勝~2016年のリオデジャネイロ五輪はアメリカ代表がカルロス・バルデロスだった為に、ホンジェラス代表で出場するも1回戦負け。

早くも11月にデビューして、イスワル・シケイロスに2RでKO勝ち~さらに7連勝5KOして、2018年5月には初の8回戦でビトー・ジョーンズを1RでKOする~7月に、初の王座戦となるWBC米大陸ライト級王座決定戦でIBOインターコンチネンタル王者のウィリアム・シウバを6RにTKOで降す 『観戦記2191』

 

2018年12月にも、WBC米大陸ライト級王座決定戦でメイソン・メナードを1RにKOして王座獲得 『観戦記2289』

 

2019年2月に、NABA&NABF北米ライト級王座戦で元WBOインターナショナルライト級王者のディエゴ・マクダレノを7RにKOしてNABF北米王座の初防衛とNABO北米王座を獲得 『観戦記2362』

 

4月にも、WBO4位のエディス・タトリを5RにボディーでKOしてNABF北米王座2度目の防衛に成功 『観戦記2451』

 

東洋太平洋圏内では無敵のOPBF王座11連続防衛の中谷選手が、ライト級のプロスペクトであるテオフィモ・ロペスと伝統あるライト級王座挑戦権を賭けて対戦!6R以上の試合をした事がないロペスと、ライト級では破格の身長とリーチを誇る中谷選手の無敗対決!

 

2019年7月19日 IBFライト級王座挑戦者決定戦 中谷正義vsテオフィモ・ロペス

 

中谷正義 18勝12KO無敗 IBF3位

 

テオフィモ・ロペス 13勝11KO無敗 IBF4位

 

1R、身長&リーチで勝る中谷選手が、左を突き降ろしながら右も伸ばす!

 

さらに中谷選手がガンガン攻める~ロペスも打ち終わりに右を返す!さらに、中谷選手の左を外して右!

 

2R、中谷選手が、長い左を上下にポンポン出しロペスを入らせない

 

中谷選手からドンドン仕掛け、長い左からワン・ツーで飛び込む!

 

3R、中谷選手がジャブで突き放してから左フックも、ロペスはガードして左フックを合わせる!

 

圧力をかけていく中谷選手も、ロペスは動きながら細かく当てる~ロペスが入っていく!

 

4R、ジャブで突き放していこうとする中谷選手も、ロペスは低く右ストレートで飛び込んで左フックを返す!

 

ロペスのリターンに、中谷選手はズルズル下がる~ロペスが誘っておいて右!

 

中谷選手は吹っ飛んだが、足元が滑ったとレフリーはスリップの裁定

 

ロペスが一気に攻める~中谷選手も合わせようとはするが、ロペスのパンチが鋭い

 

5R、ラウンド開始直後に、ロペスが左フックを振る~中谷選手は左を当てて、ロペスを追いかける

 

ロペスもカウンターを狙う~タイミングいい踏み込みからワン・ツー!

 

さらにラウンド終了際にも、ロペスが左フックから右を叩きつける!

 

6R、中谷選手が見てしまうと、ロペスがフェイントをかけながら飛び込む!

 

再び中谷選手が、前に出て攻める~ロペスは、ロープを背にしながらも左フック!

 

7R、左をジャブ~フックと連打していく中谷選手も、ロペスは狙い済ましたリターンの右!

 

手数は中谷選手が多いが、的中率は打ち終わりを狙うロペス

 

8R、ロペスは変わらずガードを下げたまま、中谷選手のパンチを距離でかわしていく

 

ロペスから出ていくが、今度は中谷選手が下がってかわし右!

 

9R、突破口を開きたい中谷選手が左を突きながら入っていくが、ロペスはショートのカウンターを狙う!

 

打たれても下がらない中谷選手だが、ロペスの右が何度も中谷選手を捕らえる

 

10R、中谷選手が、ラウンド開始ともに攻めまくる~当たりは浅かったが、素晴らしいタイミングの右カウンター!

 

さらに中谷選手が攻める~ワン・ツーはかわされても、返しの左は綺麗ではないが当てる!

 

11R、下から左を当てるロペスだが、中谷選手は止まらない~ロペスを長い右で追いかける!

 

お互いに手数多いが当たらない~中谷選手は荒く、ロペスのパンチの方が当たっている

 

12R、ポイントはリードしているだろうロペスは、変わらずカウンター狙い~中谷選手はワン・ツーで攻めるも当たらない

 

ロペスは打ち終わりを狙う~中谷選手はダメージと疲れで動きが鈍り、ロペスのパンチを貰ってしまう

 

判定は、110-118 110-119 109-119 大差3-0でテオフィモ・ロペスの勝利!

 

判定は大差だったが、マストシステムによるものだろうなぁ~。実際は10-10だったり10-9.5のラウンドが多かっただろうが、どちらかと言えばロペスでのラウンドが積み重なってのポイントだろう。スコアカードを見ると、ロペスに118のジャッジは1Rと10Rを中谷選手、2Rと8Rを中谷選手、ロペスに119のジャッジは1Rのみ中谷選手となっている。

中谷選手のリーチを生かした攻撃が冴え、ロペスの右ストレートも当たってはいるが浅く初の8R以降にも 『僕が12ラウンドを戦うことを望み、それをやり遂げた。気分は良いよ。自分が王者であるかのように感じている』 と話す。それでもドローか中谷選手の勝ちという報道もあり、陣営は減量苦もロペスの動きを悪くした原因と考え 『ライト級ではあと1戦かもしれない』 と、挑戦権を獲得したIBFライト級王者リチャード・コミー戦の早期実現を望む。

そして、ロペスの次戦はわずか5ヶ月後の2019年12月にIBFライト級王者リチャード・コミーにマジソン・スクエア・ガーデンで挑戦する。

初黒星でビックチャンスを生かせなかった中谷選手は、なんと引退を発表する 『理由としてはデビューしてから1回でも負けたら辞めようと思っていたからです』 と話すが・・・・なんと!2020年12月3日に復帰と帝拳ジムへの移籍が発表される。しかも、練習は確実に積んでいて移籍の問題がクリアーするのを待っていたようで、9日後の12月12日にまたもや期待の新鋭フェリックス・ベルデホとWBOインターコンチネンタルライト級王座決定戦で対戦!

 

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