観戦記2591 世界前哨戦! 田中恒成vsパブロ・カリージョ | 人生マイペンライ

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5月20日に、4団体統一ライト級王者のデヴィン・ヘイニ―に挑戦した元3階級制覇王者のワシル・ロマチェンコ。4ポイント差が1者、2ポイント差が2者の判定敗けとなり3敗目となるが、戦績の濃さもあって無敗の王者などと比べても実籍は色あせる事はない。6階級制覇王者のオスカー・デラ・ホーヤは、4階級制覇した後のウェルター級王座統一戦でフェリックス・トリニダートに初黒星し通算6敗。もう1人の6階級制覇王者のマニー・パッキャオは、初栄冠前の12戦目にルスティコ・トーレカンポに3RKO敗けし通算8敗。5階級制覇王者もトーマス・ハーンズは5敗、シュガー・レイ・レナードも3敗、ノニト・ドネアが7敗。そして、フロイド・メイウェザーだけが50戦無敗で引退。

日本人初の世界王者になった白井義男さんは通算8敗、ファイティング原田さんは通算7敗、あの元WBCスーパーライト級王者の浜田剛士さんはデビュー3戦目に判定敗け、3階級制覇王者の長谷川穂積さんもデビュー3戦目に判定敗け。具志堅用高さんや、鬼塚勝也さんのように世界王座を何度も防衛するも初黒星で王座陥落~負傷や燃え尽きなどで引退となる王者もいる。

無敗で日本人6人目の3階級制覇達成も、4階級目の王座を狙ったスーパーフライ級で井岡一翔選手に8RでTKO敗けし初黒星を付けられてしまったのが田中恒成選手。

 

1993年11月に岐阜県多治見市で生まれた田中恒成選手は幼少から空手を習い、打撃強化の為に小学校5年生からボクシングを始める~中京高校に進学し、セレス小林さんとプロ3戦目でセレス小林さんの日本王座に挑んだ 『観戦記281』 石原英康さんにボクシングを教わり高校4冠を達成。井上尚弥選手の弟の拓真選手が高校2冠なのは、高校総合大会決勝などで、田中恒成選手に負けなど同世代だった為。 そして、高校在学中に元WBCスーパーバンタム級王者の畑中清詞さんのSOUL BOX畑中ジムから18歳でデビュー~11月のデビュー戦で、WBOミニマム級6位のオスカー・レクナファに判定勝ちし日本ランキング10位にランクイン~2014年3月の2戦目で、WBAミニマム級12位のロネル・フェレーラスに判定勝ちしWBA14位にランクイン~3戦目に井上尚弥選手のデビュー戦の相手の『観戦記289』クリソン・オヤマオを1RでKOし東洋太平洋ランキング1位~4戦目で原隆二選手を破り、最速記録となる東洋太平洋ミニマム級王者に輝く~そして5戦目でフリアン・イエドラスとのWBOミニマム級王座決定戦を制し 『観戦記888』 日本最速記録で世界王座栄冠。

師匠の畑中会長が果たせなかった世界王座初防衛戦には、WBO5位のビック・サルダールを迎へ5Rに初ダウンを喫するも6RにボディーでKOして王座防衛に成功 『観戦記1040』かなりの減量苦もあり王座を返上し、2016年5月にIBFライトフライ級9位のレネ・パティラノと対戦し6RにボディーでKO!試合後には、WBAライトフライ級王者の田口良一選手に対戦のラブコールを送る⇒WBAは田口選手とWBA1位の宮崎選手の対戦を指令 『観戦記1189』 そしてWBOライトフライ級を9度防衛していたドニー・ニエテスが 『観戦記696』 『観戦記843』 『観戦記908』 ビックマッチを求めてベルトを返上しフライ級に上げアメリカに進出⇒ミニマム級に続きまたも王座決定戦なのが残念だが、大晦日にWBO1位のモイテス・フエンテスとWBO2位の田中選手と王座を争い『観戦記1271』 5RにTKO勝ちし、わずか8戦目での2階級制覇達成!

2017年5月の初防衛戦の挑戦者は、2017年2月にWBO1位のジェフェ・ウトニとの挑戦者決定戦を10RにTKO勝ちし指名挑戦権を獲得したアンヘル・ティト・アコスに3-0の判定勝ち 『観戦記1325』 9月の2度目の防衛戦には、WBO13位、WBA3位のパランポン・CPフレッシュマートと、統一戦が噂されていた当時WBAライト級王者の田口良一選手が解説している前で9RにTKO勝ちしたが目を負傷して統一戦は流れる・・・・田中選手は療養後にはフライ級へ、田口選手もヘッキー・ブドラーに判定負けしライトフライ級王座を失う 『観戦記1467』 

そして怪我が癒えた田中選手が、ターゲットであるWBOフライ級王者の木村翔選手をTV解説に迎えて、2018年3月にWBOフライ級13位のロニー・バルドナドを9RにTKOで降す 『観戦記1663』 そして、当時の最速3階級制覇を賭けて9月に木村選手のWBOフライ級王座に挑戦し大激闘の2-0の判定勝ちで3階級制覇を達成 『観戦記1585』

そして2019年3月に、運命の対決となったWBO4位の田口良一選手との防衛戦を大激闘の判定勝ちで初防衛に成功 『観戦記1687』2019年8月には、WBOフライ級1位のジョナサン・ゴンザレスを7RにTKOで降す 『観戦記1787』2019年大晦日にはウイグル自治区出身のWBO10位ウラン・トロハツを3RにKOする 『観戦記1866』

 

2020年の大晦日にWBOスーパーフライ級王者の井岡一翔選手に挑戦し4階級制覇を目指すも、スキの無い井岡選手に8RにTKO負けで初黒星 『観戦記2078』

 

2021年12月に再起し、IBFスーパーフライ級5位の石田匠選手を2-1の判定勝ち 『観戦記2288』 2022年6月に、WBOアジアパシフィックスーパーフライ級王者の橋詰将義選手に形式的には挑戦し5RにTKO勝ちし王座栄冠 『観戦記2407』

 

12月に、WBOスーパーフライ級4位のヤンガ・シッキボを判定で降す 『観戦記2498』

 

WBOスーパーフライ級王座は井岡一翔選手が返上して空位になり、WBO王座での4階級制覇を狙いたいだろう田中選手の世界前哨戦で対戦するのはWBCスーパーフライ級13位のパブロ・カリージョ!

 

1988年8月にコロンビアのセサールで生まれた‘EL Trencito‘パブロ・ミゲール・カリージョロドリゲスは、2010年9月にデビューしてフランシスコ・エレーラ2RKOする~さらに8勝無敗1分で、2012年9月に元WBAフライ級王者のルイス・コンセプシオンに判定敗け~11月にも、ルイス・コンセプシオンのWBAラテンアメリカフライ級王座に挑戦に挑戦も判定敗け。

2013年3月に、ロナルド・バレラとコロンビアフライ級王座決定戦で対戦し判定勝ちで栄冠~4月に、ホセ・ヒメナスを8RKO勝ちしてコロンビアフライ級王座初防衛に成功~さらに4連勝3KOしてWBAフライ級14位まで上げ、2014年9月に来日して井岡一翔選手と対戦も判定敗け~その後は、元IBF&WBOミニマム級王者のフランシスコ・ロドリゲスJrに4RTKO敗けなど9勝7KO4敗~2019年8月に、WBAボリビアスーパーフライ級王座決定戦でルイス・ゴリンダーニョを5Rに棄権に追い込む栄冠~しかし、2021年4月に元4階級制覇王者のドニー・ニエテスとWBOインターナショナルスーパーフライ級王座決定戦で対戦も判定敗け。

9月に、ジェンリー・ベルムデスを4RにTKOで降す~2022年4月に、デウィン・ビーモンとWBC米大陸スーパーフライ級王座決定戦で対戦も5R負傷判定ドロー~7月に、ロベルト・バレラとWBC米大陸スーパーフライ級王座決定戦で対戦し2-1の判定勝ちで王座栄冠~11月に、アンドレス・ルビオに判定勝ち。

 

8敗はしているものの井岡一翔選手、ドニー・ニエテスも倒しきれなかったパブロ・カリージョを田中恒成選手はスッキリと倒して世界戦を手繰り寄せるか!?バンタム級でも闘っているカリージョが、5度目の日本のリングで今度こそ元世界王者を喰うか!?

 

2023年5月21日 世界前哨戦! 田中恒成vsパブロ・カリージョ

 

田中恒成 18勝10KO1敗 元3階級制覇王者

 

パブロ・カリージョ 28勝17KO8敗2分 元WBC米大陸スーパーフライ級王者

 

1R、田中選手が、自信満々に近づいていく~カリージョは左フックも、田中選手ガッチリとガード

 

田中選手が、速いジャブを打ちながら前に出る~スピードで勝る田中選手が踏み込む!

 

2R、やはり、田中選手が速い!スピードあるコンビネーション

 

田中選手が上下に打ち分ける~カリージョはズルズル下がるも、スッと入ってアッパー!

 

3R、田中選手がリズムよく動き、ワン・ツーでガンガンカリージョを追い込む

 

カリージョも右ストレート~右アッパー!田中選手は細かく動きながらワン・ツー!

 

4R、カリージョが、頭を付けての接近戦で打ちまくる~しかし、田中選手の左ボディー!

 

さらに田中選手がボディー!カリージョも打ち返してくるが、田中選手が素早い踏み込みから右!

 

5R、出入り速く田中選手が攻める~ボディーストレートに、カリージョは一瞬腰が落ちる

 

田中選手の回転が上がり連打~しかし、カリージョも一瞬の隙を突いて右!

 

6R、田中選手が距離を詰めていき、接近戦で打ちまくる!

 

カリージョも打ち返すが、田中選手はボディーワークでかわして左ボディー!

 

7R、倒しにいく田中選手~頭を付けながら細かい連打!ボディー!

 

田中選手が、さらに右ストレートでカリージョを追い込む~手が出せないカリージョを打ちまくる!

 

8R、守るばかりのカリージョに、田中選手はなかなかクリーンヒットを奪えない

 

カリージョはダメージで廻るだけになる~田中選手は追い回してワン・ツー!

 

9R、タフなカリージョだが、打たれまくりレフリーが止めてもいい程のダメージ

 

カリージョも手は出していくが、接近戦でも田中選手は当てさせない

 

10R、田中選手が一方的に攻めるが、タフなカリージョは諦めない

 

最後まで田中選手らしい攻撃的なボクシングも、カリージョはなんとか耐えている

 

このまま判定かと思われたが、田中選手が強烈な右カウンター!

 

大きくフラついたカリージョに、田中選手が追い打ちをしたところでレフリーが止める!

 

一方的な展開も、このまま判定かと思われた最終ラウンド残り20秒で田中選手の見事なカウンターで一気に勝負を極めた。田中選手はリング上で 『今日このリングでも、進化を自分の中で感じられたので、この感じた成果を今度はみなさんに、世界チャンピオンという結果として、必ず今年中に見せたいと思います』 と話し、畑中清詞会長は 『いろんなことを試して10ラウンドを戦ったということは、良かったのではないかな』 と話す。

でも、いままでの田中選手なら倒せていたような場面でもダウンを取れずスーパーフライ級でストップでの勝ちはあるが倒しての勝利は4戦ともない。しかも、ターゲットのWBOスーパーフライ級王座は、この試合の数時間前に中谷潤人選手とアンドリュー・マロニーが王座決定戦で争い凄まじいKO劇での新王者が誕生している。

 

★いま見ると田中選手はよくミニマム級でやっていたな 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村